私の心に響く声  〜貴方に届いて欲しい歌〜26コメント

1 優陽 id:GBJZkTA0

2011-06-29(水) 20:18:26 [削除依頼]
混ざる まざる 私の声
  冬の夜空に吸い込まれるように
 霧散して 消えてゆく

まるで 私が闇夜に溶けるように
  孤独な私を 嘲笑うかのごとく
  • 7 優陽 id:yIGtPML0

    2011-07-03(日) 21:19:00 [削除依頼]
    その声は透き通っていて
    冬の突き刺すような冷たい空気の中
    真っ直ぐと 大気を振るわせた

    冷気と温かいその声が 混ざり合って
    雪を溶かす 春風のようだ

    その歌は 大切な誰かに
    大切な言葉を伝えたいと思う心を
    素直に歌った詩

    そして 歌に対する想いが
    たくさん詰まっているような歌だった

    俺は 
    その歌を誰が歌っているのか
    何の為に歌っているのか
    そんな疑問を抱きつつ
    その声に その歌に聞き入った

    これが 俺が彼女のファンになったきっかけ

    この日から 俺は毎日
    彼女の歌を窓辺で待つことが日課になったんだ
  • 8 優陽 id:uGNdcxE0

    2011-07-04(月) 20:18:26 [削除依頼]
    ここで 俺の家の周りを書いておこうと思う

    俺の家はアパートで 山を切り開いて建てた為
    段々畑のように 斜面に沿って建っている

    その1番上 同じ様に斜面に沿って建っている家を
    見下ろせる位置にある

    窓を開ければ 山と家が織り交ざっていて
    不思議な気分になる様な そんな景色


    そんな中 聞こえる歌声は
    まるで 精霊が歌っている様な錯覚すら覚える

    時間はいつも だいたい午前1時

    僕は 寒い冬空の下 彼女の歌を聞くためだけに
    ずっと 待っていた


    そんな彼女の歌が聞こえなくなったのは
    初めて 声を聞いた頃から暫く経ったころ

    春の風が織り交ざり
    梅の香りが舞い始めた頃だった
  • 9 優陽 id:.MSd8et.

    2011-07-06(水) 19:03:37 [削除依頼]
    俺は ずっと待っていた

    高校の合格通知を握り締めて

    彼女の歌のおかげかどうかはわからないが
    俺は無事 11位という成績で合格し 特待生となることができた

    わからなかった
    でも 彼女に伝えたいと思った

    ‘あなたの歌に何度も励まされた
      本当に嬉しかった  ありがとう’


    何度も探した彼女には
    結局会えなくて
      そして 冬は終わりを告げた


    高校に入った俺は 聞こえないとわかっていても
    窓を開けて寝る習慣が付いてしまった

    そのうちに俺は 彼女が幻の存在に思えてきた
    しかし 手元に残っている歌の歌詞が
    耳に残って離れないメロディが 歌声が
    現実で真実であることの証明になった

    俺は どうしたって彼女を忘れることができなかったんだ
  • 10 優陽 id:.MSd8et.

    2011-07-06(水) 19:22:30 [削除依頼]
    高2

    時間は流れて
    また 冬が来た

    落ち葉が散りきって
    風の中に 寒さの棘が出てき始めた頃の事

    俺は1年ぶりに その声を聞いた

    澄み切ったその声は 
    相も変わらず まさに冬の空気のようだった

    俺は興奮する気持ちを抑えつつ 
    網戸を開き 懐中電灯で辺りを照らした

    すると・・・・・
  • 11 優陽 id:V/mf6Lz.

    2011-07-07(木) 16:43:01 [削除依頼]
    「歌が・・・ 消えた・・・・?」

    何も聞こえなくなってしまった
    あんなに恋焦がれたあの声が 聞こえなくなってしまった

    「なんっ・・・・ なんで!!」

    聞こえなくなってしまって気付く

    ・・・・あぁ そうか
    精霊は 妖精は 気付かれると消えてしまうのか・・・・

    自分が犯してしまった事に 
      自分の愚かさに 気付かされた

    俺は 彼女にとって気付かれてはならない存在だったんだ


    ♪〜


    えっ・・・・
    聞こえた 
    また 聞けた

    まだ 警戒する様な小さな硬質な感じの声
    ・・・・でも そんな声すら美しい

    「――――――っつ」

    嬉しい 
    まだ 俺の傍にいてくれるのか・・・?

    懐中電灯は付けずに ジーっと何もせず座り込んだまま

    「ありがとうっっ・・・」

    そう 呟いた


    この言葉を君に伝えられるのは
    まだ少し先になるだろう

    それまで俺は 君にこの歌を歌い続けて欲しい

    俺だけが君を知ってる この空間で・・・・・・・
  • 12 優陽 id:V/mf6Lz.

    2011-07-07(木) 16:55:21 [削除依頼]
    作者です

    進行具合とか どうでしょうか?
    作者の語彙力が無いため 読みにくいと思いますが
    アドバイス 感想 注意点等々があれば
    書いてくださると嬉しいです

    特に 感想!! お待ちしております!!

    引き続き お楽しみ頂けたらと思います
  • 13 優陽 id:V/mf6Lz.

    2011-07-07(木) 16:57:40 [削除依頼]
    作者です

    10の1列目
    ‘高2’でなくて‘高1’です

    間違えました
    ごめんなさい
  • 14 優陽 id:V/mf6Lz.

    2011-07-07(木) 17:37:53 [削除依頼]
    何もしないまま終わってしまった高1冬

    俺が行動を起こす度に 歌は止んでしまう

    俺は 次に歌が聞こえるようになるまでの
    1年間 どんな風にして彼女に言葉を伝えようか
    考えたんだ


    そして 高2の冬

    また この季節がやってきた

    そして例の如く 
    また 彼女の歌が聞こえるんだ

    俺は静かに窓辺に移動
    彼女は まだ気付かない

    それから


    ♪〜


    俺は歌った
    毎年毎年 聞き続けて覚えてしまった歌を
    決して 美しいとはいえない声で

    ・・・・・むしろ 俺は音痴だ・・・

    その声は 彼女に届いたらしく

    「・・っぷっ・・っふふ」

    笑い声が聞こえた
    鈴を転がしたような 澄んだ笑い声

    「やっと 話せた」

    俺は その声に対して話しかけた
    すると

    「初めまして って自己紹介したいとこなんですが
     時間が時間なので 明日の午後4時
     扇南西公園のベンチのところで話しませんか」

    と 声が返ってきた

    ・・・うわっ 俺今 彼女と話せてる
     かんどー・・・・・

    「わっっ わかった
     
     絶対 絶対 待ってるから!!!」

    感動を抑えきれづず
    上擦った声で そう答えた

    「じゃあ おやすみなさい」

    「おぉやすみ」

    声が変に伸びたが そんなことは気にしない

    大好きなあの声に おやすみって・・・

    会話をした それだけのことなのに
    酷く嬉しくて 俺は その日 
    眠りに付くことができなかった
  • 15 優陽 id:VZn5OWc.

    2011-07-08(金) 17:15:32 [削除依頼]
    学校でも 集中できず
    待ちに待った 午後4時

    俺は 30分以上前に
    ベンチに座って待っていた


    午後4時 2分前

    はぁはぁと肩を大きく揺らしながら
    1人の少女が 斜面を駆け上がってくる

    紺のプリーツのスカートに 白いブラウス 赤いリボン
    スカート同じの 紺のセーターとブレザー姿は
    俺が前まで通っていた中学の 女物の制服だ

    彼女は軽く 息を整えると

    「あなたが昨日の?」

    と 鈴を転がしたような澄み切った声で聞いた

    俺は驚きと興奮と その他諸々の
    なんともいえない気持ちが溢れ返って
    ガばっと 大きな動作で立ち上がって

    「そっ そう!!
     俺

     初めまして!!!!」

    と 言った

    「初めまして」

    彼女も 軽く返す

    「私 深更 東(しんこう あずま)
     あなたは?」

    東は 俺が聞く前に俺が聞きたかったことを
    言ってしまい 逆に俺が質問された ので ここで俺の自己紹介

    「東雲 奏(しののめ かなで)
     ただ今 高2

     俺 今の高校に入るために受験勉強してて
     そん時に深更の声聞いて 何回も励まされて
     それで・・・!! 礼!! 礼が言いたくて

     そういえば お前は何で 歌 歌ってたんだ?」

    俺は 一通り話して 気になっていた事の
    1つを聞いた

    が 彼女は愕然とした顔をして
    俺の事を見ていた

    「どうした?」

    俺が聞くと

    「東雲って言った?
     ねぇ あなた 東雲って言うの?」

    呆然と 何かに縋る様に
    彼女は俺の服の袖を掴んだ

    「そう 俺は東雲ってんだ」

    東は 体から力が抜けたように
    小さな澄んだ声で 教えてくれた
  • 16 優陽 id:VZn5OWc.

    2011-07-08(金) 17:36:52 [削除依頼]
    「私が歌ってるのは 友達のため
     冬に両親と死んだ 私の たった1人の友達のため

     私が歌ってた歌 作曲をしたのは私だけど
     作詞をしてくれた子
     作詞家になりたかったんだって 
     多分 あなたの妹

     東雲 美歌(みか)

     わたしは美歌に 歌を届けたかったんだ」

    彼女は苦しそうに 俺の妹の名を口にする

    「そ・・・っか・・・
     お前 美歌の友達だったのか」

    両親と妹の死
    これが 俺の‘特待生’にならなくてはいけない理由
    親戚の家に行くことになっていたのだが
    もうすぐ受験 というのを理由に
    1人暮らしを始めたのだった

    「ありがとう

     きっと 美歌も喜んでる」

    俺が そういって彼女の頭を撫でた時だった

    「なんで 喜んでるって言えんの?
     美歌は・・・ 美歌は・・・・・」

    そう呟いて 大粒の涙を流した
    ぼろぼろと それは止まるところを知らず
    東の小さな体から 
    全ての水分が出てしまうのではないかというほどだった

    「ちょっ・・・ 泣くなよ」

    俺は どうしていいのか迷ってしまい
    妹にしていたように 頭を撫でて
    落ち着かせることしかできなかった
  • 17 優陽 id:VZn5OWc.

    2011-07-08(金) 18:16:49 [削除依頼]
    「落ち着いたか?」

    ベンチに腰掛けて 東の顔を覗きこむ

    「ちょっ・・・ 見ないで・・っ」

    東は手で顔を隠す

    「さっきまで あんなに泣いてた奴が
     何 言ってんだ」

    そう笑って 東の髪の毛をぐしゃっとする

    「うわっ 何すんの
     髪の毛 絡まるじゃんか」

    う〜 と唸りながら髪の毛を解す東

    「ありがとな」

    俺は 笑う

    「まだ 言ってるの?」

    「いや これは俺の分
     お前の歌のおかげで ほんとに励まされたから

     しかも あの歌が見歌の為だって聴いたら
     なんかもう 
     兄弟揃って助けてもらってたんだなって」

    「私は なんもっ 何もして無いし

     ただ・・・・・・」

    東は 顔を伏せる
    小さな声なのに よく通る声で言った

    「ただ?」

    「私 美歌が死んで 1人になって
     誰も私に気付いてくれなくて
     ・・・だから 私は 1人じゃなかった
     ・・美歌がいてくれた あの頃の事を
     忘れたくなくて 
     ずっと 過去に縋ってただけなのかも知れない・・

     今も・・・・・・」

    「お前は 1人じゃないだろう?」

    僕の言葉に 顔を上げ
    キッと 俺を睨み付け

    「気休めなら いりません」

    と 冷たく言い放った

    「お前が1人ぼっちなら 
     お前に支えられてた俺だって 1人ぼっちだ

     俺を 1人にしないでくれよ」

    素直じゃない
    美歌に そっくりだ
    それだけの理由で とても大切に思える

    いや きっと それだけではないのだろう

    東は
    妖精で
    美歌の友人で
    性格も美歌にそっくりで・・・・

    東を見てみると
    顔を少し赤くして

    「わっ・・・ わかった
     
     しょっ しょうがないから
     私と奏は2人で 1人ぼっち同士じゃない」

    ふんっと 腕を組んで そっぽを向く東

    「ありがとう」

    「どーいたしまして」
  • 18 優陽 id:VZn5OWc.

    2011-07-08(金) 18:55:54 [削除依頼]
    「そういえばなんだけどさー」

    俺がまた話しかけると

    「あんた‘そういえば’とか よく言うよね」

    「あんたって・・・・」

    「じゃあ 奏」

    「さっきもだけど お前 呼び捨てって・・・」

    「あぁ・・・ ごめん
     美歌も 東雲だから・・・」

    「まあ いいけど」

    「で 何?」

    「いや 美歌って作詞家になりたかったんだなぁって思って」

    俺の知らなかった 妹の顔
    東に教えてもらって 初めて知った事実

    「そうよ 
     美歌が詩作って 私が歌う
     って そんな風に 言ってたんだ」

    「美歌に 信頼されてたんだな・・・
     っつーか 仲良かったんだな」

    「うん
     美歌は 優しい・・・ 優しい人だった」

    東は また 半泣きになりながら言った

    そして

    「一緒に がんばりたかった・・・っ」

    と その場にしゃがみ込んで
    嗚咽を漏らした

    「なぁ お前
     歌手になれよ」

    それは 突然の思いつき

    彼女は 涙に濡れた顔を上げて

    「はっ・・・?」

    と聞いた

    「だって お前 歌うまいし 声綺麗だし
     
     うん!! それがいいって!!
     美歌の歌が 日本中に流れるようになったら
     絶対 嬉しいって!!!!

     大丈夫だって!!
     俺が付いてんだから」

    「頼りな〜・・・・」

    「そんな泣き顔で言われてもなぁ〜」

    「うるさい・・・」

    呆れる様に言った東に 意地悪く返すと
    静かに反論があったが 聞かなかったふりをする

    「やろうぜ!!
     いっぱい 歌手になるために!!」

    「・・・・・・・・・・・・・・・・」

    沈黙が続く

    「・・・・・・・・・・・・・・・・」

    俺も 黙り込む

    「・・・・・・・・・・・・・・・・」

    じーっと 睨み合う時間

    「・・・・・・・・・・・・・・・・」

    そして 口火を切ったのは

    「・・・・・・・・・わかった・・」

    東だった

    「歌手に なれるように
     がんばって・・・ みる」

    涙で濡れた頬を 緩めて
    東は ぎこちなく笑った

    「美歌と 私と 奏のために」

    涙を拭いて 彼女は立ち上がる
    振り返った彼女の顔は
    優しい微笑で満たされていた

    その姿は 弱々しくて 頼りなさ気で
    でも とても 愛おしく 儚く見えて
    俺は彼女のそんな姿に
      ――――――恋をしたんだと思う
  • 19 優陽 id:ggv4EDb0

    2011-07-11(月) 19:46:23 [削除依頼]
    「でも まだ人前で歌うのは 無理」

    東が顔を逸らしながら 小さく言った

    「今は いつも通りでいい

     が 時間はだいたい決めておいてもらえると
     便利だな」

    俺が言うと

    「じゃあ 1時」

    簡潔に 答えが返ってきた

    「なんで そんな遅い時間に・・・」

    「だって 夜遅くだと
     誰にも聞かれることないし・・・」

    ぶーっと 頬を膨らませながら
    そっぽを向く東

    「ゆっくり がんばってこーぜ」

    小さな背中を ポンっと叩いて
    俺は東に笑いかけた
  • 20 優陽 id:.ThBgN50

    2011-07-20(水) 10:05:24 [削除依頼]
    「じゃあ 今度から
     もう1曲歌う」

    公園を一緒に出ようとしていた時
    ボソッと 立ち止まった彼女が言った

    「あんのか?
     まだ 歌ってない曲が」

    俺も思わず立ち止まって驚いて聞くと

    「7曲くらいある

     その中で 作曲できてるのが
     いつも歌ってるの合わせて 3曲くらい」

    なんてことないように東は言うが
    それってすごい事なんじゃないかと思う

    「歌ってみろよ」

    俺が促すと

    「いやだし
     ・・・恥ずかしい」

    「意味わかんねーよ」

    東がぶっきらぼうに言う

    照れ隠し・・・なのか?
    自然と顔が綻ぶ

    「でも 
     なんか うん 
     今なら あの歌詞の意味 分かる気がするな・・・」

    思い返して 東が言った

    「なんて歌?」

    俺が その独り言に対して聞くと

    「想い出って歌
     今度 歌うから楽しみに待ってて

     あと そのうち自分でも作詞 してみようと思ってる」

    彼女はそう宣言して
    来た道を 走って駆け下りていった

    1人残された俺は

    「がんばれ」

    と 小さく言った

    冬の冷たい風が言葉を攫っていく
    できることなら 俺の言葉を
    かき消すことなく 彼女に届けてほしい と

     強く願った・・・・
  • 21 「銀優木」  優陽 id:M4Bl8Hx/

    2011-07-27(水) 18:51:13 [削除依頼]
    午前1時 
    時計の針が動くのを見つめながら
    窓辺で 彼女の歌を待っていた

    「歌うけど 奏 いる?」

    長針がピタッと12の位置に止まった時
    彼女の静かで自信なさげな声が聞こえてきた

    「いるぞー」

    できるだけ抑えた声で叫ぶ

    「じゃあ 歌います・・・
     ふふ こういうの照れるね

     ・・・・想い出」

    彼女は 小さく笑ってから
    真剣な声音になって 歌い出した

    「♪〜
     共に過ごしたこの場所で
       君と出会うのは今日が最後
     振り返ってみれば ほら
       僕らが築いた時間
     二度と戻ることはない優しい記憶

     君と僕が笑いあう 小さな幸せ花開く
       ありがとう 勇気をくれて
     さようなら 僕の大切な場所

     前に進むために 忘れ行く想い出を
       忘れないと誓って 宝箱に閉じ込めた
     こうして全部
       残していけたらいいのにね


     僕らが出会ったあの場所に 
       昨日 1人で行ってきた   
     振り返ってみれば ほら
       僕らが歩いた道
     もう触れることの無い 柔らかな風

     “懐かしいでしょう?” 
       あの日の僕が笑い掛けた
     ありがとう 愛してくれて
       さようなら 僕の幼き記憶


     人は皆失う 大切な想い出を
       人は皆忘れる 愛した日々を
     少し大人になって気付く
       もう 戻れないことに
     僕も いつか君を忘れてしまうのかな
       それでも愛しい気持ちは
     この胸に残るのかな


     あの頃の思い出は 強い輝きを持ったまま
       手放せない僕は まだ 1人で明日を見てる
     すでに知ってるよ 
       戻れないことは・・・・

     
     未来を夢見るために 手放した思い出は
       姿を変えて 君の景色を彩るよ
     だから 恐れないで 前に進むことを


     もしも未来を望むなら
       願わくば もう1度君と巡り合いたい
     あの場所で 想い出と共に
             
             君と また――・・・
                      〜♪」 
  • 22 「銀優木」  優陽 id:ypAFaBB.

    2011-07-29(金) 19:18:42 [削除依頼]
    歌い終わった東は
    一度口を閉じ 

    「この曲 ね
     美歌が小学校 卒業してから
     遊びに行ったとき 思った詩なんだって

     いろんな人に会って いろんな先生に会って
     自分が 
     たくさんの人に見てもらえてたことがわかって
     守ってもらえてるってわかって
     ・・・・・ありがとうって歌」

    そういうことか・・・
    きっと今 東は
    ‘僕’に自分を ‘君’に美歌を重ねてる

    だから
    ‘歌詞の意味が分かった’か・・・

    きっと 俺たちは
    ‘淋しい’で 分かり合ったんだろう・・・・
  • 23 「銀優木」  優陽 id:rg8hUWY1

    2011-08-09(火) 13:04:34 [削除依頼]
    「なぁ それ録音していい?」

    俺が 東に聞くと

    「えっ・・・?
     別にいいけど なんで?」

    「いつでも お前の曲 聞けるように」

    何気なく言ったのだが
    東は なぜか怒ったように

    「は・・・ はぁ?
     何 恥ずかしいこと言ってるの!?

     もう いい
     おやすみ!!」

    パン と窓を閉める音が聞こえ
    その後 何も聞こえなくなった

    「おやすみ」

    誰もいない 暗い静寂に
    1人 静かに呟いた

    闇は その声すら
    吸い込んで 消してしまった
  • 24 「銀優木」  優陽 id:rg8hUWY1

    2011-08-09(火) 17:19:21 [削除依頼]
    朝 
    ポストを開けると
    おじさんからの手紙と 
    宛名の無い 膨らんだ封筒が1つ 入っていた

    「なんだ? これ」

    その場で封筒を開けると
    中には MP3プレイヤーと
    小さく折りたたんだ手紙が入っていた

    開けてみると
    そこには 小さく整った字で
    『奏
     私の歌 録音しておきました
               東』
    と それだけの短い文章が書かれていた

    俺は 家に入りながら曲を聴いてみる
    声だけなのに 奥行きがある 美しい歌だ

    曲は2曲入っていて
    それを聞いて 俺は決心する

    これを CD会社に持って行って聞いてもらうことを

    どうやって歌手になるか なんて知らない
    でも なにか行動を起こさないと
    美歌の歌も 東の才能も 
    誰にも気付かれることはないだろう

    「そんなことには させない」

    こぶしを握り締めて 腹に力を籠める

    さぁ 前に進むとき
     俺は 恐れない・・・・
  • 25 「銀優木」  優陽 id:eEszpA81

    2011-08-18(木) 14:04:37 [削除依頼]
    学校が終わってすぐ 俺は
    とある場所に赴いた

    電車に揺られて 扇南町から
    外の町へ行く

    外の世界は 東の夢を叶えるための
    一歩が有り触れている

    MP3プレイヤーを握り締めて
    自動扉をくぐった その場所は
    大手CD製作所

    歌手のなり方なんか 知らない
    ましてや
    自分が 東に何ができるかなんて 分からない

    けれど
    この歌を 誰かに聞かせることができる

    「すみません 
     ここの CDを制作してらっしゃる方に会いたいのですが」

    受付の人に 言ってみる

    彼女は

    「はい?」

    と 何を言っているんだ?と言う風に
    首を傾げた

    「聞いてほしい 歌があるんです」

    俺は 必死で 彼女に訴えかけた

    「ちょっと お待ちください」

    彼女に訴えが通じたのかどうかはわからないが
    受付の女性は 電話を取ると 口元に手を当てて
    誰かに連絡を取り出した

    「・・・・ はい わかりました

     では すぐに担当の者が来ますので
     そこのソファに掛けて お待ちください」

    話が通ったらしい

    俺は

    「ありがとうございます!!」

    と 半ば叫ぶように喜びを表して言った

    「頑張ってくださいね」

    彼女は 俺が歌うと思ったらしく
    笑顔で俺の背中を押してくれた

    「はい!!」

    頑張るのは 東だが
    俺は 元気に返事をして 担当者を待った
  • 26 「銀優木」  優陽 id:h9.VUVl0

    2011-08-22(月) 19:49:31 [削除依頼]
    「お待たせしました」

    しばらくして降りてきたのは
    お腹が 少し出っ張った30代後半くらいの
    眼鏡の男だった

    「初めまして
     僕は 築地 耕哉(きずち こうや)と申します」

    そう言って 築地 と名乗った男は
    俺に 軽く頭を下げ 名刺を差し出した

    「あ・・
     ありがとうございます

     俺 じゃなくて・・・
     僕は 扇南町から来た 東雲 奏 と言います」

    ブンっと 頭を振る様に下げると

    「じゃあ 早速 聞かせてもらっても いいかい?」

    と 築地は笑顔で聞いてきた

    「はい!!
     これなんですけど・・・」

    俺は 出来るだけ 大きく返事をして
    MP3プレイヤーを取り出す

    イヤホンを 築地に渡し
    付けたことを確認してから 音楽を流した

    築地は 曲に耳を傾け
    体でリズムを取り始めた

    「美しい・・・ 声 ですね」

    築地が 静かに そう呟いたのが聞こえた
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