タイム8コメント

1 G id:FFaD7pf/

2011-06-25(土) 22:00:42 [削除依頼]
今書いてるヤツが人気無い&アイデアない状態なんで、しばらく新しいのを書いてみることにしました。

読んで頂けたら幸いです^ ^
  • 2 G id:FFaD7pf/

    2011-06-25(土) 22:23:24 [削除依頼]
     三年一組 十四番 坂本 悠斗
     テスト用紙の右上の記入欄にクラス・番号・氏名を記入すると、悠斗はすぐさま睡眠体勢についた。授業とは違い、テスト監督の先生はわざわざ起こしに来たりはしないものだ。ゆっくりと昨日の疲れを癒せるだろう。
     昨日は能力を使いすぎた。時間の流れを操作するのは、かなり疲れるものなのだ。いくら電車に遅れそうだったからといって、昨日のように三十分もの時間を止めるとなると、それ相応の体力を使わなければならなくなる。
    そういう訳で、今日は時間を進めたりせずに、テスト終了直前まで寝て待とう。という算段だ。
     悠斗は大きなあくびをすると、四十五分間の眠りに落ちていった。
  • 3 G id:FFaD7pf/

    2011-06-25(土) 22:42:51 [削除依頼]
     悠斗が目を覚ますと、テスト終了の五分前だった。周りの生徒は残り時間を気にしてチラチラ時計を確認しながら、最後のスパートに入っていた。予定よりも五分寝過ごしてしまったが、悠斗にとっては全く問題はない。もちろん悠斗のテスト用紙は名前の欄以外まったくの白紙だったが、焦る必要はない。残り時間が五分だろうが一秒だろうが、時間を止めてしまえばこっちのものだ。
     悠斗は首を回して肩の凝りをほぐすと、頭の中で小さく念じた。

    『とまれ』

     そのとたん、周りの景色が一瞬ゆがんで……止まった。
     悠斗はため息をつき、大きく背伸びをして立ち上がった。もちろん、誰も気づかない。世界は静止していた。
  • 4 G id:FFaD7pf/

    2011-06-25(土) 23:05:28 [削除依頼]
     隣の席の男子は頭を掻いた姿勢のまま、前の席の女子は床に落ちた消しゴムを拾おうとした姿勢のまま、窓の外ではツバメが翼を広げたまま、世界中が、その挙動を止めたまま、その瞬間に取り残されていた。
     悠斗は、隣で頭を掻いている男子の答案をのぞき込んだ。彼は常に学年で五本の指に入る頭の良さだ。彼の答案を写せば、学年トップクラスの成績を取ることができるだろう。しかし、丸写しではカンニングだとばれてしまう。悠斗は彼の答案とは別の答えを書いている人を探し、適当に間違えておくことにしている。
     問題は日本史だった。悠斗は最後の問題の答えを見て、思わず苦笑してしまった。
    「天草四郎」
     彼こそが悠斗の先祖であり、初めて時間操作に成功した人物なのである。
  • 5 G id:4/9QlVY/

    2011-06-26(日) 10:22:30 [削除依頼]
     天草四郎。彼には常識では考えられないような伝説が残されている。だが彼の起こした奇跡の全ては、時間操作によるものだった。盲目の少女に触れただけでその瞳に光を取り戻したのも、海面を歩いたという伝説も、過去に戻ったり断続的に時を止めたりすれば、訳のないことなのである。
     悠斗は答えを写し終わると席に戻った。いくつか正しい答えを消しゴムで消して、そこに不正解を書き込んでいく。天草のしたことも、あるいは同じような事なのかも知れない。盲目の少女にしたように、正しく刻まれてきた歴史にわざわざ違う歴史を上塗りしていくのだから。
     作業を終えると、悠斗はもう一度頭の中で念じた。

    『動け』

     とたんに景色がゆがみ、動きと音を取り戻す。隣の秀才は今度は首筋を掻き始め、前の女子は無事に消しゴムを拾ったようだ。悠斗がふと見た窓の外に、ツバメの姿は無かった。
  • 6 G id:4/9QlVY/

    2011-06-26(日) 16:16:59 [削除依頼]
     正直、悠斗にとっては天草四郎などどうでもよかった。彼はもう大昔の人間だし、彼が一族に伝えたこの能力も世代が変わるにつれ、徐々に弱まってきている。現に、悠斗には過去に戻ったり未来に行ったりすることは出来ない。悠斗に出来ることは、ただ時の流れを速くしたり遅くしたり、あるいは止めたりすることだけだ。
     テストが終わると帰りのホームルームになる。担任がクラスに戻ってきて、明日の連絡やらプリントの配布やらをする。もちろん、つまらない。そういう時はやっぱり、頭の中で小さく念じるのだ。
     時の流れを進める場合の鉄則は、自分の動きをカモフラージュする事だ。もしもうっかり普段通りの動きをしてしまえば、周りの人からは不自然なスローモーションに見えてしまう。
     そのうっかりを、悠斗はしてしまった。
  • 7 G id:4/9QlVY/

    2011-06-26(日) 23:07:13 [削除依頼]
    今後、一人称は
    坂本 悠斗……俺
    大岩 陽(次から登場)……僕
    で進めていきたいと思います。

    急な変更すいませんm(_ _)m
  • 8 G id:xiI284Z/

    2011-06-27(月) 23:22:16 [削除依頼]
     僕がそれを見たのは、ほんの一瞬だった。
     日本史のテストが終わる五分くらい前だったと思う。問題を解き終わった僕が見直しをしていた時だった。ふと時計が気になって目を上げた瞬間、前の席の悠斗君が、ありえない動きをしたんだ。まるでテープの一部が傷ついたビデオでも見ているみたいだった。本当に微妙なズレだったけど、僕は確かに見たんだ。
     それから彼を注意してみたけど、怪しい動きはもうしなかった。といっても、ホームルームはずっと寝ているだけだったけど。
     それで僕は、悠斗君の帰り道、後をつけてみることにした。
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