魔法のトビラ〜見つけるまで〜5コメント

1 愛玲奈 id:/9aqBRw0

2011-06-22(水) 19:53:49 [削除依頼]
プロローグ

あなたは運命を信じますか?

運命なんてわからないけど、自分が運命と信じればそれはきっと運命でしょう。

あなたは恵まれて、いますか?
人の幸せを憎む人間ならば、きっとその人は恵まれていないでしょう。
でも、人の幸せを心から祝える人なら、きっとその人は恵まれる日が来ることでしょう。

信じ抜いて、信じ抜いて、
強い考え方、
強い生き方をしてみませんか??
  • 2 愛玲奈 id:/9aqBRw0

    2011-06-22(水) 21:55:53 [削除依頼]
    第一章

    「はな〜、明日転入生来るんだって」
    と、今あたしに話しかけてきたのは友達の丸山蓮奈。
    そして、あたしは松北高校、2年C組、横河葉南。
    あたし達は1年の頃から、仲が良く、学校生活のほとんどを一緒に過ごしてる。
    だから、青春のほとんどにれんながいる。
    あたしはれんなに「マジ」と返事を返した。
    「え〜、何そのそっけない返事」
    「だって〜興味ないんだもん」
    「もしかしたら、イケメンかもよ」
    れんなはかなりのイケメン好きだ。
    でも、あたしは正直どうでもいい。
    「イケメン?興味無いね」
    「だから、はなは恋ができないんだよ」
    「あたしだって恋いぐらいしたことあるもん」
    本気の恋の意味はわかんないけど…
    「でも、本気じゃないでしょ?」
    図星だったあたしは、言葉を返せなかった。
    自分の過去を振り返ってみる。
    中1の時は同じクラスの子に告られて、適当にオッケーして、でもすぐに別れた。
    中2の時は好きな子ができたけど、ただ好きだっただけで、その子は他に彼女ができた。
    どの恋も苦しくなかったし、泣いたこともなかったような気がする。
    逆に楽しもうと、思ったこともなかった。
    ある意味、あたしって軽かったのかな…
    そんな、良くも悪くもない思い出に浸っていたら、れんなが思い出したように言った。
    「そーいえば、なんでこんな半端な時期に転入生?」
    確かにそーだ。
    学期の始まりならわかるけど、よりによって夏の始まりの暑さに慣れてないような時期に…
    それにこの学校は風が通りにくい。しかも冷房器具がついているのは、職員室と校長室だけ。
    ここの校長は超どケチ。
    つまり、今後、冷房器具備わる可能性ゼロ。
  • 3 愛玲奈 id:d/p56T81

    2011-06-24(金) 20:52:53 [削除依頼]
    「家の事情じゃない?」
    残るはそれしかない
    「そうかもね。複雑だったりして〜」
    この時はただ、軽く笑っていた。
    なぜ、笑っていたんだろう?

    キーン
    コーン
    「あっ、予鈴だ」
    あたし達は自分の席へ戻った。

    放課後、あたしとれんなは街へ出かけた。
    いつもと変わらぬ、光景、にぎやかな音、隣にいる友達。
    何もかも当たり前だ。
    あたし達は、服をみたり、雑貨屋さんに行ったり、買うものはないけど、楽しかった。
    このひと時が、笑い合ってる時間がすごく楽しかった。
    気がつくと、あたりは薄暗くなっていた。
    あたし達は桜山公園で別れた。
    ふっと、ブランコに目がいった。
    ブランコ…
    あたしはある、ひと夏の出来事を思い出していた。
  • 4 愛玲奈 id:ygQ5f990

    2011-06-25(土) 17:14:22 [削除依頼]
    あたしが小3の頃…
    友達とケンカをして、一人寂しくブランコを漕いでいた。
    はぁ…
    ケンカの原因はあたしが友達の筆箱を落してしまったことからだった。
    「あっ、ごめんね。ふでばこおとしちゃった」
    あたしはすぐに謝った。
    だけど友達の由佳ちゃんは泣いた。
    「…うぇ〜ん、はなみちゃんがふでばこおとした〜」
    「だから、ごめんねっていったじゃん」
    小さかったあたしはついカッとなって、ゆかちゃんにきつい言い方をしてしまった。
    ゆかちゃんは友達が多く、みんなゆかちゃんの味方についた。
    「ゆかちゃんがかわいそうだろ」
    「そうだよ。ゆかちゃんにあやまれ」
    「あ〜ぁ、ゆかちゃんないてるよ」
    今思うと、くだらないのかもしれない。
    でも、この頃のあたしたちは可愛そうな方の味方について、敵に向かって言い合いを続けるようなことしかできなかった。
    「あたしはちゃんと、あやまったもん」
    負けず嫌いだったあたしは、もう謝るつもりはなかった。
    「はなみちゃんいけないんだ」
    みんな、そう言ってきた。
    悲しかった。
    友達だと思ってた子がみんなあたしを責める。
    「もういい、みんなみんなともだちじゃない」
    あたしは甲高い声を振り絞って言った。
    次の日からみんなに無視された。
    いわゆるいじめというやつだ。
    あたしは毎日、ブランコで泣いた。
    何で、もう一度謝らなかったんだろう?
    寂しい。
    「どうして、ないているの?」
    突然、声が聞こえた。
    あたしが顔をあげると、そこにはあたしと同じぐらいの男の子が立っていた。
    「かなしいことがあったの?」
    その男の子は心配そうにあたしを見た。
    切れ長だけど、優しそうな目。
    子供のあたしにも感じた。
    優しい光が灯ってる。
    目からそう感じた。
    「ぼくとあそぼうよ」
    そう言ってくれた。
    「えっ、いいの?」
    あたしは恐る恐る聞いた。
    「うん。きみ、なんてなまえ?」
    男の子は満面の笑みで答えた。
    よく、わからなかったけど、あたしも笑顔になれた気がする。
    「あたしは、はなみ。はなってよんで!」
    「あっ、はなちゃんがわらった。はなちゃんかわいい」
    「へへへ」
    あたしは照れ笑いをした。
    「ぼくは、ゆうくんってよんで。みんなからそういわれてるの」
    ゆうくんか…
    「わかった」
    その日から、あたしとゆうくんは毎日遊んだ。
    いっぱいお話しした。
    いろんなことを教えてもらった。
    「おんなのこは、えがおがイチバン。」
    こんなことも言ってた。
    あたしはゆうくんにだけ、いじめのことを話した。
    ゆうくんは黙って、聞いてくれた。
    「はなちゃんはえらい。ここまで、がまんしてきたんだね」
    ゆうくんの言葉に涙がでた。
    「つらいことをいっぱいけいけんしたんだから、はなちゃんにはカミサマがついてる」
    「カミサマ…?」
    「そう、カミサマだよ。つらいことがあったらそのひとは、つよくなれる」
    意味をちゃんと理解してたか、わからない。
    でもあたしには、カミサマがくれた、メッセージに思えた。
    「はなちゃん、かなしかったよね?」
    「うん」
    「くるしかったよね?」
    「うん」
    「がんばったね、はなちゃん。でも、もうのりこえたんだよ」
    「…え」
    「そのしょうこに、いまのはなちゃん、わらってる。いいえがおだよ」
    笑えてるんだ…
    あたし。
    乗り越えたんだ…
    「だからね、ひとはつらいおもいしたほうがえらいの」
    「…えらいの?」
    「うん!すっごくえらいの。はなちゃん、えらいの」
    「あたし、えらいの?」
    「えらいんだよ。それにね、がんばったひとはいつか、めぐまれるの」
    「そーなの?」
    「そーだよ。だから、はなちゃんもいつか、しあわせとおもえるひがくるよ」
    あたしはもう、幸せだったのかもしれない。
  • 5 愛玲奈 id:rDtfHA.0

    2011-06-26(日) 09:40:45 [削除依頼]
    なんだか、平気な気がした。
    こんなに優しくしてくれるゆうくん。
    幼いながらに慰めてくれた。
    意味は難しかったけど、わからなくていいような気がした。
    あたしはゆうくんにたくさんの勇気をもらった。
    元気を分けてもらった。
    強さを教えてもらった。
    あれはあたしの初恋だったのかもしれない。
    ずっとゆうくんと、呼んでいたかった。
    これからもはなちゃんと、呼んでほしかった。
    出会ってから、1か月。
    ゆうくんは引っ越した。
    「はなちゃんは、もうひとりでもだいじょーぶ。ぼくはいつもはなちゃんのみかただから。いつでもえがおだよ。ぼく、はなちゃんにであえてよかった。はなちゃんとあそべてたのしかったよ。イチバンのともだちだよ。
    ありがと、はなちゃん」
    ゆうくんが最後にくれた言葉。
    「ゆうくん、どっかいっちゃうの?」
    ゆうくんがいなくなるのは怖かった。
    「ひっこしちゃうの。とおいところに。でも、またいつかあおうね」
    ひっこしちゃうんだ。
    「うん」
    でも、またいつか会う約束をした。
    だから、なんだか安心できた。
    「じゃあ、ばいばい。はなちゃん」
    「ばいばい、ゆうくん」
    あたしはゆうくんと出会えて、本当によかった。

    こんなこともあったな。
    結局、あれから一度も会ってない。
    「ゆうくん、今どうしてんのかな…」
    そっと、つぶやいてみた。
    来るわけないけど…
    今更だけど、あたしゆうくんのこと何も知らなかった気がする。
    本名聞いたことなかった。
    家どこって聞いたけど、ぼくのことはいいのって言ってた。
    兄弟はいるのって聞いたけど、教えてくれなかった。
    ゆうくんは何も教えてくれなかった。
    だから、あたしはみんなからゆうくんって呼ばれてることぐらいしか知らない。
    でも、もう一度会いたい。
    あの優しい瞳をもつ、あの子に。
    あたしにたくさんの言葉をくれた、あの子に。
    あたしに笑顔で接してくれた、あの子に。
    あたしが初めて恋した、あの子に。
    今はどうしてるのかわからない、あの子に。
    会ってお礼を言いたい。
    ゆうくんに。
    「願うだけじゃ、無理かぁ」
    こんなことを思っていると、突然視線を感じた。
    でも、この公園はあたし一人。
    もう、だいぶ暗くなったから帰ることにした。

    ピピピピッ
    ピピピピピピッ
    目覚まし時計が鳴った。
    あたしは目覚まし時計を止め、制服に着替えてから、一階に下りた。
    「おはよ」
    「あら、今日は早いじゃない」
    「そう?いつもと変わんないと思うけど」
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