わたしのなまえをよんで18コメント

1 NNN id:/oR9ZnV/

2011-06-19(日) 20:51:43 [削除依頼]
まずはじめに

小説は初投稿、初書きですので多少
よみづらい、文がおかしい…などあるかもしれませんが
よろしくお願いします。

小説に対する苦言や感想などは
小説・準備 感想のほうでスレッドを立てますので
ご了承くださいませ。
  • 2 NNN id:/oR9ZnV/

    2011-06-19(日) 21:05:29 [削除依頼]
    わたしのなまえをよんで

          登場人物

    岩下美織(いわした みおり)
     詩春の友人。おとなしそうな顔をして
    バリバリの体育会系。

    双月詩春(もろづき しはる)
     美織の友人。体育会系のようなボーイッシュな容姿に
    反して文化部所属。


    紹介した二人は主人公です。
    他にもでてきますのであしからず。
    それでは、おたのしみくださいませ。
  • 3 NNN id:/oR9ZnV/

    2011-06-19(日) 21:33:11 [削除依頼]
    灰色の空からは白い雪。
    この割と暖かな地方にはめずらしく
    12月から雪を見るようになった。

    今朝は昨日より冷え込んで、
    明け方自分のくしゃみの音で起きたという
    マンガであるようなネタを他の人に言いたくて堪らない。
    こんなことを友人の詩春にでも言えば
    苦笑いで
    「ちゃんと毛布被りなよ。あったかくして寝るんだよ」
    なんて。
    お前は私の母ちゃんか!
    みたいなことを言ってくれるに違いない。

    朝の通学の待ち合わせである鳩時計という時計台のもとで
    私、岩下美織は友人の双月詩春を待っている。
    時刻は午前7時55分を過ぎたところ。
    いつもなら私が詩春を待たせっぱなしなのだが
    今日は待たされる側で、なんとなく先に来た者の
    優越感のようなものを感じていた。

    それにしても制服のスカートから
    入り込んでくる風が寒い。
    一応、下にはスパッツなるものを履いているものの
    寒いものは寒い。
    首にもマフラーを巻いてはいるがどんどん体温が寒さに
    奪われていく。

    詩春よ、早く来ておくれよ。
    寒すぎて、腹痛ぇ…。
  • 4 NNN id:/oR9ZnV/

    2011-06-19(日) 21:56:45 [削除依頼]
    「ごめん、ごめん。遅れちゃったね」
    「別にぃ?いつも待っててもらってるしだいじょ…ぶぁっくしゅい!!」

    寒空の下、詩春を待っていたらくしゃみが…。
    詩春、そんな心配そうな顔で…。嬉しいけどよ。

    「また、毛布をかぶらず寝てたんでしょ…。毎年恒例みたいなことを
    懲りずによくもまぁ…」
    「だってぇ…馬鹿は風邪ひかないっていうからぁ…」
    「そうやって風邪をひくのが馬鹿なんでしょうに。ほらティッシュ」
    「ありがとうお母さん」
    「高2で高2の娘を持つってどんだけだよ」
    「ここは普通ボケるトコでしょ?!」

    詩春と喋りながら毎朝徒歩で地元の高校に通う。
    それが毎日の繰り返し。
    ただ今日は少し違ったようだ。

    あの人が来るまでは…。
  • 5 藍璃 id:MmvoXjQ/

    2011-06-19(日) 22:00:15 [削除依頼]
    おもしろい
  • 6 NNN id:/oR9ZnV/

    2011-06-19(日) 23:23:49 [削除依頼]
    休み明けの月曜は休みの日にどうしたとか、あのドラマが面白かったなどの
    話をふたりで喋りながら学校に登校する。
    今日は土曜の深夜にたまたま見た
    アニメが面白かったとかの話で盛り上がっていた。

    だが喋りすぎていつもより遅れて学校についてしまった。

    校門に着いたときチャイムが鳴り響き、急いで教室へと駆け込み
    その様子を担任の森本先生…通称森ちゃん先生にバッチリ目撃され
    説教されてしまった。チクショー…あの体育教師…。


    「あーあ。朝っぱらから森ちゃん先生の鬼面をみちゃったときって
    どうしてこんな憂欝になるんだろ。別にいいじゃん、多少遅れたって。
    一番まずいのは不登校だってのによぉ」
    「馬鹿!声大きいっての!あんたには恥じらいってのないの?」

    態とだって態と。こうやって詩春が私の話に
    ツッコミを入れてくれることを想定しているうえでやってるんだよ。
    ほんと性格悪いよなぁ私って。

    「ホント性格悪いね、美織は」
    「え?なんでわかったの?」
    「これで性格良かったら世界終わるよ」
    「あはは。いいじゃん。私らしくて。他のみんなが私を悪いって思ってても
    詩春が私のいいところを分かっててもらえるだけでいいからさ」

    窓側の席で前後に座って、お互い小声で喋ってる状況で、詩春はなんとなく
    困った顔をしてからいつももの笑い顔にもどった。

    「もし、私が美織を信じてなかったらどうするのよ」

    珍しく詩春が私の言い分を投げ返してきた。
    それもなんともいえない笑顔で。
    というか、目が笑ってない笑顔だ。
    怖いじゃないかよ。

    「んん、詩春が私を信じてるっていうことを私は信じているよ」
    「ややこしいなぁ。でもその通りかもね。私も……そうだから」
    「え…?」

    聞き返そうとしたが詩春は前を向いてしまった。
    こういう場合あまりしつこく聞かないのがいい。
    それは長年、友人という関係を保ち続けてきて分かる
    空気感というやつだ。


    午前8時半。

    朝のホームルーム頭で
    森ちゃん先生が出席簿を片手に今日の予定やらなんやらをいう。
    私はぼんやり外の雪が降る景色を眺めていた。

    「今日はな―、なんと転入生が来るんだ。おっと。
    みんな心の準備はいいか?おーい岩下!なに外ばっか見てんだ。
    UFOでも飛んでんのか―?」
    「違・い・ま・す!!なんでもかんでも私が変人みたいな言い方は
    やめてくださいよ!訴えますよ?!」

    どこに訴えるのだろうか。
    自分で言いながら思った。

    「じゃあ、入ってくれ」

    あ、聞いてないなこの担任。
    他の男子やら前に座っている詩春は私に憐れむような眼差しを向けてくる
    別にいいもん!

    ガラガラ。
    スライド式の教室のドアがゆっくりスライドする。
    転入生といわれるその人物は静かな空気の中で教壇の真ん中に立つと
    クラス全体を見渡してから浅くお辞儀とあいさつをした。

    「はじめまして。転入生の遠野繆です。季節外れの転入となりますが
    よろしくお願いします」

    はぁ。
    そうですか。
    それ以外に何とも言えないかなぁ。
    高校2年といえば次の年には進路を控えていて、季節が冬となれば
    もっと忙しくなる時期だ。
    そんな頃に転入生で騒げるほど大層な学校じゃあない。
    伊達にこの学校、私立って名ばかりじゃないし。
    だからこそなのかみんな拍手をしたきりで特にその子を構うって
    いうものじゃなかった。

    その子の容姿がよく頭がよさそうな空気をまとっているというのが
    みんなが近寄りがたい理由なのだろうか。

    だったらなおさらのこと。
    私が声をかけてやろうではないか。

    「これからよろしくね!遠野さん!」
    「あ、よろしくおねがいします」
    遠野さんはぎこちなさそうにして返事をしてくれた。

    ちらりと前に座る詩春が横目で私を見やった。
    なんだよ詩春。
    外面だけはよくしやがって…とでもなんでも思ってやがるのか?
    そういうお前も先生にはいい顔するじゃんかよ。
    人はみんな良く思われたいってところがあるじゃんかよ!!


    森ちゃん先生がホームルームを締めくくり
    朝の5分間休憩となった。
    いつもの喧騒がまた始まり今日もまた一日がはじまる。

    だが。
    詩春に対する疑問は残ったままだった。
  • 7 すっぱ道場 id:OLtc4UV/

    2011-06-19(日) 23:38:30 [削除依頼]
    一回でここまで書けるなんて
    すげえ集中力
  • 8 ひらる id:tl0G3cP.

    2011-06-20(月) 01:32:45 [削除依頼]
    準備板に個人的なスレがたっていると訪問して批判したくなる。そんなSっ気溢れる"ひらる"です、どうぞよろしく。

    苦言や感想などは〜とあるので、遠慮なく書いちゃいます☆


    えーとね、割と短めの文章であっさりとした感じですね。磨けばもっと個性が出て光りそう。初書きということですが、イイ線いってると思います。雰囲気も出てるんで、慣れてくれば固定読者もつくと思います。とりあえず私の初投稿作品(苦笑)よりは上手ですよ。

    良く言えば無駄がない。悪く言えば物足りない。というかちょこちょこ抜けてる。作者さんのはね、"女の子の文章"って感じがします。情景よりも心理描写のが得意なのでしょうか、量の割に情景が今ひとつ浮かばないところがぽつぽつと。例えば容姿。クラス全体の雰囲気。漠然とした情景描写。ですがまあ……、その辺は読んだり書いたりを繰り返しながら、ゆっくり上手に巧みになっていけば良いのです。重箱の隅をつっつくような指摘とかはしません。だって私、ただ感想を書いてる(それも勝手に、ね)だけなんですから。

    ここから先はただの妄想なんですがよろしいでしょうか? ま、返答を待たずして書きますがねー。ごめんなさい、Sで。
    えっとね、作者さんの文章、改行のしかたから何となく思ったんですが。作者さんって結構寂しがり屋さんでしょうか。それも、"孤独"はいいけど"孤立"はイヤだ、っていうタイプの。で、自分でもよく分からなくなったりしちゃう感じの。ごめんなさい。


    あら不思議。ヒドいときは作者が立ち直れないくらいにしちゃう私が、こんなにも優しいなんて! それもこれも、作者さんの文章、雰囲気の魅力のおかげです。まだ荒さは見られますが作者さんは原石ですよ。私の目が節穴じゃなかったらの話ですが^^


    じゃあ、またご縁があれば。
  • 9 NNN id:/nwYFSm.

    2011-06-20(月) 17:27:03 [削除依頼]
    藍瑠さま、すっぱ道場さま、ひらるさま
    コメントありがとうございます^_^

    ひらるさまには細やかな感想をいただきました。
     元々文章を書くのもすきなのですが
    基本マンガばっか描いている中二でして。そのマンガを文にしたら
    どうだろうということから今回小説を書かせていただきました。
    まだまだ未熟者ではありますが今後もまた小説を書いていきますので
    よろしくおねがいします!
  • 10 NNN id:nLSi/Io1

    2011-06-21(火) 00:16:33 [削除依頼]
    午後になって雪は雨に変わった。けれど相変わらず空は灰色で
    私の心もずっと晴れなかった。
     昼休みの教室の騒がしさは相変わらず。
    いつもなら元気の有り余る男子が校庭でサッカーかバスケをしているようだが
    あいにくこの天気では仕方なく教室に溜まるらしい。

     私は朝の美織みたいになんとなく窓の外の景色を眺めていた。
    都会のような高層ビルじゃなく普通のビルが立ち並び、色彩を失った山に
    どこでもあるような家々が窓の向こうに広がっていて、山の反対側に
    国道が通っていてそれが今渋滞しているな。と思うくらいなのに
    ずっと見ていたくなるような景色が好きだった。
    けれど灰色に染まった冬の日にはどんな綺麗な景色でも好きになれない。


    『あはは。いいじゃん。私らしくて。他のみんなが私を悪いって思ってても
    詩春が私のいいところを分かっててもらえるだけでいいからさ』

    朝、美織がいつもの調子で言った一言に私はなぜか動揺したままだった。
    美織はおおざっぱな性格だから小さいことも特に気にせずにいられる。
    そんなところが好きでもあり嫌いでもあった。
    なにより、そうさせてしまったのは少なくとも私が原因なのだ。

    小学校からなにかと遊んだりして仲はいいほうだろう。
    周りの親や別の友人は私たち二人を親友なんていう言葉で形容してくる。
    けれど、…すきじゃない。
    そんな、簡単なものじゃない。
    他人にそう簡単に言い切られるほど私たちは容易い関係じゃない。
    これはわたし一人だけの思いで、今まで大事にしてきたものだ。

    だから、壊させない。
  • 11 NNN id:nLSi/Io1

    2011-06-21(火) 00:17:01 [削除依頼]
    「…、絶対…守ってみせるから」
    「へ?なに、詩春…。そんな怖い顔して」

    思わず声にも出ていたようで危うく美織に悟られるところだった。
    美織は単純でバカだけど勘は恐ろしく鋭い。

    「ううん、なぁんにも?…あ。焼きそばパン買ってきてくれた?」
    「なんで私があんたのパシリなんだよ」
    「偉そうにしてさぁ…。物言いってのも気をつけたほうがいいよ?」

    美織はバツが悪そうに顔を歪めて
    頼んだ焼そばパンを放り投げるのかと思いきやちゃんと手渡ししてくれた。
    もう、お前は不良だよな。
    なんてここ最近はずっと心で思ってる。
    昔はもう少し素直でやさしいいい子だったのに。
    こんなひねくれ者に変わるとは…どこを間違えたんだろう。
     私は受け取った焼そばパンをお礼として半分美織にあげた。
    その食べ方がなんとも犬が好物のフードを食べるかのような仕草で
    愛らしい。
    思わず撫でたくなるような、ならないような。

    「あ、あの。…ちょっといいですか?」

    声を掛けてきてくれたのは今日来たばかりの転入生。
    遠野繆(とおの あや)だった。下の名前がやけに難しく、
    そんな読めないような名前をつけた親の名前が見たい。
    最近流行ってるよなぁ…よく判らないような奇抜な名前って。

    「どうしたの?遠野さん」
    「弁当持ってきてないの?」
    「い、いえ。そうじゃなくて…。お昼一緒に食べないかなぁ…なんて」

    ああ、そうか。
    転入初日とはいえクラスから空気のような存在はさすがにきつい。
    普通であれば他の女子がグループで勧誘するものだがこのクラスに
    そんな派手目で大きなグループは存在しない。
    男子も迂闊に女子を昼に誘うのもあれだし。
    そうなれば、朝のホームルームで声を掛けてきた
    美織を求めてくるであろう。
     
    「いいよ。一緒にたべよう!…詩春と飯食ってもさぁ味気ないんだよねぇ」
    「お前、ジョークでもさすがに痛いよ」
    「お!やっとジョークをわかってくれた!痛いのは別としてうれしいなぁ。
    こういうのは愛っていうんだよ。愛」マジでうざいからヤメロ」

    美織の頭を軽くたたくと、
    ポカっ…
    と結構いい音が出た。
    こいつ、頭固いな。

    「………」
    「え、あ、ごめんね。遠野さん。いつも私たちこんな感じだからさ」

    うっかり存在を忘れかけるところだった。
    遠野さんは軽く引いた顔をしていたがあえて気にしない。

    「いえ、楽しそうだなぁと思って」
    「「え」」

    ハモったのは別として意外な答えが返ってきた。
    た、楽しいだって………?!
    いや…うん。私は結構真面目に美織を更生させようと
    日々がんばってはいるのだがね。
    それをおもしろいなんて言われても…複雑なだけなんだ。

    「あは。ありがとう。…さ、早く弁当食べようよ昼休み終わっちゃうしね」
    「それじゃ、」
    といって三人で両手を合わせて
    いただきます。と声をそろえた。

    しかし合掌の直後教室のドアが勢いよく開き、
    美織が驚きのあまり飲んでいた牛乳パックが私の顔に何故か直撃し
    中身が噴出した。
    白い液体が私だけではなく
    教室に入ってきた担任、森ちゃん先生にも襲いかかり大惨事となった。

    水を打ったように静まり返った教室。
    ふつふつと怒りが湧き上がってくる。

    牛乳臭い雑巾も嫌だが、牛乳臭い人間のほうがもっと嫌だ。

    「……」
    「あの〜…詩春さ〜ん?」
    「……」
          
            「「こんの、馬鹿ヤロー!!!」」

    友人と担任の怒声が学校中に響き渡った。
  • 12 NNN id:nLSi/Io1

    2011-06-21(火) 21:59:09 [削除依頼]
    「本当、ごめんってばぁ…」
    「そう思っているならちゃんと謝ってよ」
    「…、牛乳ぶっかけてスイマセンでした!!」
    「全然反省してないよね?
    なにその小学生が謝ればいいっていう感じの投げやりの謝罪は!
    もっと心をこめてよ!」
    「こンの……。ごめんなさい!もう、し・ま・せ・ん!!」

    目の前で繰り広げられるのは高校生の顔をした小学生と
    高校生の顔をした保護者だった。
    本来こういう場面、担任が仲裁に入らなければならないのだが
    残念ながら今回は自分も被害者な為お互いの気持ちを汲み取って
    仲直りをさせるなんてことができない。
    そう、これは気持ちの問題だ。
    私立に雇われた教育者が言うようなことではないとは思うが
    それでも、苛立たしいのだ。
    岩下美織という生徒が悪いわけではない。
    双月詩春が悪いわけでもない。
    俺は、牛乳まみれで臭い自分に苛立たしいのだ。
    はっきりいって、雑巾より臭い。

    「ごめんなさい。反省しています。もう二度と牛乳は零しません」
    「…、よろしい。そなたの罪、我が許してやろう」

    おい、双月、お前もなんだかんだで偉そうだぞ。
    ……、というか俺には謝ってくれないんだな。

    教師歴10年の森本涼太郎(33歳)
    生徒に初めて牛乳をぶちまけられた冬だった。
  • 13 NNN id:nLSi/Io1

    2011-06-21(火) 22:35:22 [削除依頼]
    季節外れの転入なんて浮いて嫌だった。
    2年生って3年生の準備期間みたいなものだから
    そんな時期に行くとなると他の人の邪魔になってしまう。

    両親はいつも私の意見を聞き入れてくれない。
    父親は大企業の会社の部長で忙しく
    母親はそんな父親にしか興味無い。
    しかも一人っ子だから寂しいし愚痴れる相手もいない。
    前の学校の友人は羨ましがっていたがそんなことない。
    お金がそう無くてもいい。
    少しでも私の話を聞いてくれる父や母が欲しかった。
    無い物ねだりだと分かっている。
    でも……。
  • 14 NNN id:nLSi/Io1

    2011-06-21(火) 22:36:51 [削除依頼]
     初めて踏み込んだ教室はとても静かだった。
    誰一人話をしない。みんな私をじっと見つめている。
    逆に居心地が悪かった。
    自分が此処にいちゃいけないかのような冷たい空間で。

    「これからよろしくね!遠野さん!」

    窓側のほうの席でいかにもちゃらけた感じの女生徒が
    第一声を発してくれた。
    彼女は誰とでも仲良くなれそうな雰囲気をしていて
    正直この瞬間――ほっとした。

    彼女の一言から彼女の前に座っていた女生徒が
    彼女を一瞥していた。友達…なのだろうか。

    窓側に座っている女生徒2人の机には
    「岩下」「双月」とネームシールが貼られている。
    岩下さんと…ふたづき?もろづきさんかな…?
    あとで聞いてみよう。

    気がつけばクラスが騒がしかった。
    あれだけ自己紹介で静かだったのに……。
    心のどこかで傷ついている自分がいた。

    情けない。

    くじけていられないのはわかってる。
    こういうのは自分から進んでいかなければならない。

    だから、勇気を。

    勇気をだすんだ。

    踏み出そう。

    他力本願で今まで生きてきた自分に区切りをつけよう。
    自分を変えて見せる。
  • 15 NNN id:nLSi/Io1

    2011-06-21(火) 23:03:03 [削除依頼]

    「あ、あの。…ちょっといいですか?」

    あまりにも緊張しすぎて若干声が裏返ってしまった…。
    肝心な時にまともにしゃべれないなんて恥ずかしすぎる。
    岩下さんと双月さんは弁当を忘れたのか?なんて
    聞いてきた。
    ……、さぁ繆。ここからだ。
    ちゃんと、お昼を誘うんだ。
    多少、うざがられてもかまわない。

    「い、いえ。そうじゃなくて…。
    お昼一緒に食べないかなぁ…なんて」

    あーあ、なんでこう緊張するかな。

    しかし、意外にあっさりとOKしてくれて
    びっくりしたのは私のほうだった。
    寧ろ私が彼女たちを偏見的に見ていたのかもしれない。
    それに対して罪悪感が生まれた。

    そんな私よりも2人は何故か言い合いをしていた。
    傍から見ると友達同士の他愛のない喧嘩だ。
    この様子からするに日常茶飯事のようだが…。
    それがとても楽しそうで羨ましく思えてくる。

    ……ともだちに、なりたいな。

    前の学校にも友人はいた。
    しかしこんな風に笑いあえるほど
    仲が良かったわけでもなかった。
    勉強仲間で正直、いても楽しくなかった。
    けれど、ここは違う。
    転入生には見向きもしないけどこうやって
    友達と友達が喧嘩しあったり
    どうでもいいことを話したり、笑いあったりできる。
    それがなによりもいい事だと思う。

    転入一日目。なにがあるか分からないけど
    ここはとてもいい所だということがわかりました。
    ここからやっていけそうです。

    遠野繆。15歳の冬。
  • 16 NNN id:VpgoVL91

    2011-07-16(土) 14:51:19 [削除依頼]

    辺りは昼なのにとても静かだった。
    冬の寒さに太陽が照らす光と温度が心地いい。

    ぼんやり。

     知っているような、知らないような、あやふやな情景。
    感覚がふわふわしていて意識もふわふわ。
    唯、まっすぐ向こうには見知った人影を捉えて…。
    感覚がないのに動き出した自分の足。
    人影がどんどん近くなっていく。
    後姿のその人影は私に気づいていない。

    瞬きを一回する度に離れて行っているような気がした。
    思わず手を伸ばす。―――待って。
    自分の意思で走り出す。――置いていかないで。
    声を出そうと喉に力を込める―――。

         「待ってよ、置いていかないで美織!」
  • 17 NNN id:VpgoVL91

    2011-07-16(土) 15:27:24 [削除依頼]
    「おーい、詩春」

    つんつん。…ぺちっ。
    人差指で頬をつついては引っ張ったり。
    悪友よ、そんなに私の頬を引っ張ると
    いつか伸び切ってしまうじゃないか。

    「授業終わったよぉ――。早く帰ろうよぉ」
    「うっさい。うざい、言い方キモイ」
    「えぇえー。そんなあー」
    「棒読みじゃねぇか!」

    起こしてくれた礼とツッコミを兼ねてそいつに
    蹴りを入れる。
    クリティカルヒット!

    「うわぁ、最近私より詩春が危ないんじゃない?
    脳イッちゃってるよ。なに?愛情表現?ツンデレ?
    いや、ツンドラ?」
    「大不正解」

    こんな風に今までやってきたものだから
    お互い普通の友達なんていう感覚その物無い気がする。
    馴れとは恐ろしいものだ。

    「というか今何時?」
    「時計くらい自分で見ろや」
    「うん…時計の数字すら読めないんだね。
    あんたに聞いた私が馬鹿だったよ」
    「4時38分!!」
    「よくできました」

    小学生か。
    なんておもったけど結局そんな美織といる私も
    小学生に昇格…ん?
    全然嬉しくない!!

    「んん、4時44分前だね」
    「え、なに、都市伝説とか信じてるの?」
    「別に。夏だったらちょっとは興じてみようかなとは
    思ったけど生憎冬じゃん?今はさ」
    本音は早く帰りたいけどね。

    「うーん。冬でも怖くない?明りのない廊下に
    雪の影が映った窓とか。」
    「まぁね。否定はしないけどさ。
    寒いのに寒い怪談ってさぁ腹痛くなるんだよね」
    「ふぅん…へぇ」

    つまらなさそうな声をだしつつ顔は楽しそうって…

    うわ、にやけるな。
    そんなに怪談が好きか!
    そんな顔されるために話題振ったわけじゃないのに。

    「さ、帰るよ。喫茶店であったかいの奢ったげるから
    そんな某国民的アニメの
    5歳児主人公が笑った顔みたくするのはやめてよ」
    「え?マジで?似てる?」
    「喜ぶな!16歳児が!…やっぱ割勘にしよ」
  • 18 NNN id:aeTLcYE/

    2011-07-24(日) 22:05:21 [削除依頼]
    夕方の5時近く。
    今日も私はいつものように駅前の小さな喫茶店で
    時間を潰していた。

    理由は家に帰りたくないということ。
    親は私に無関心であることもあるがそれ以上に孤独な自分を
    感じる場所が家の冷たい空間だった。

    注文したココアを少し冷ましてから口に含む。
    外の寒さで冷えきった体が少しだけ温かくなった。

    転入早々朝からたくさんの出来事があった。
    今日の出来事を思い返しながら二口めを含んだあたりで
    外の景色に目をやった。
    雪が降ったり止んだり。雨が降ったり曇ったり。
    けして晴れではないけれど一日の天気はよく変わる。

    道行く人は学校帰りの学生や仕事帰りのサラリーマン。
    夕飯の買い出しに急ぐ主婦などが多い中で
    着物にオーバーコートを羽織る人物が目立った。

    「…、なにあれ。なにかのコスプレ?」
    「え?あー確かに。着物の上にオーバーコートって
    どうやって着るの?袖とかさ」

    近くにいた同じく学校帰りであろう女子高生二人が
    そのよく目立つ人物について話をしていた。
    確かに。
    着物の上に羽織れるのだろうかなんて思ってしまう。

    その恰好をした青年(と思われる)は駅前の屋根のある駐車場で
    誰かを待っているかのように思われた。
    ただ道行く人は彼を風景のようにあまり気にかけていない様子だった。
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