英雄は、今。19コメント

1 ごん id:s5cP/p8.

2011-06-12(日) 21:57:18 [削除依頼]
青春ものです。
拙い文章ですが、大目に見てください。
  • 2 ごん id:s5cP/p8.

    2011-06-12(日) 22:57:54 [削除依頼]
    「英雄は、今。」

    ―prologue―
    あの頃は、いつも泣いていた。
    そんな私を、助けてくれたのが、彼だった。
    彼は、私のヒーローだった。

    小学校低学年のころの集団いじめ。
    それは、少しトロイ子(つまり私)を悪気なく皆でからかっていたようなもの。
    後に、それをいじめだったと言う私。皆から”大げさだ”と笑われた。私も笑ってごまかした。
    そう、いじめではなかった、とあの頃のクラスメイト達は言う。
    あの子たちからしたら、ホンのお遊びにすぎなかったんだろう。
    今から思い返してみれば、確かに、それらの行為はそこまで悪質な物でも無かった。
    それでも、私にとって、あれは”いじめ”だった。
    今ではもう、仕方のないことだった、と自分を納得させている。あの頃のクラスメイト達ともそれなりに仲良くしている。

    あの頃の私は、死にたかった。
    たった8年の人生で、この世のすべてを知った気でいて、絶望していた。

    大人になれば、私はよくいじめられてたっけ、と苦笑しながら思い出話になるような些細なこと。
    しかし、それに幼い私は耐えきれなかった。苦しくてたまらなかった。
    未来に目を向けられないくらい、私の世界は狭かった。井戸の中の蛙。他に世界を知らない。
    蛙のように威張り散らすのではない。ただ、出ていくこともできずに絶望に震え続けた。

    そんな私に、彼は、手を差し伸べた。
    生まれて初めて他の世界を見た。

    ・・・私は、それまでで、一番泣きたくなった。

    ぽろぽろと泣きだす私を見て、うろたえる彼の顔を覚えている。やけに中途半端に歪んでいて、一生懸命、泣きやませようと顔をひきつらせながら笑って見せる。精一杯のモノマネも披露していた。校長先生のモノマネだったそうだ。全く似ていなかった。
    でも、あまりに面白い顔だった。
    だから、私は、涙を流しながら笑った。声を出して、身体を大げさに笑い続けた。
    それを見て、彼はほっとしたように笑った。

    かっこよく、いじめから守ってくれたわけじゃない。
    それでも、彼は、私の唯一のヒーローだ。

    そして、今―――。
  • 3 ごん id:s5cP/p8.

    2011-06-12(日) 23:27:39 [削除依頼]
    ―1:あー、ごめん。気づかなかったよ―

    今年の新入生歓迎会はいまいちだ。内容自体は例年とそんなに変わりはないから、たぶん今年の一年のノリが悪いんだろう。見るからにたるそうだし。
    私は、体育座りをして、両膝の間に顔をうずめた。居眠りをさっきから繰り返していたせいか、なかなか眠れない。しかし、起きていて見たいものも無いのでそのまま目を瞑っておくことにした。やけに、体育館中の音がうるさく聞こえる。皆、退屈しているのだろう。
    誰かに、ポンポン、と背中を叩かれる。後ろに振り向くと、さっきまでにそこにいなかった人がいた。

    「薫か・・・」
    「もう、さっきから呼んでんのにぃ」
    「ごめん。気づかなかった」
    「ほんと、結生って鈍いよねぇ」
    「そうだね」

    薫は、隣のクラスの生徒だ。どうやら、皆、椅子じゃないことをいいことにちょこちょこと仲のいい子のほうへ移動しているらしい。
    私は、少しばかり意外だった。薫が私の元へ来るとは思わなかった。

    薫とは、保育園の時からの付き合いだ。しかし、それほど仲が良かったわけではない。保育園の年長組以来同じクラスになったこともないし、タイプが違った。
    話はするし、友達だけど、こういう集会でわざわざ移動してきてお喋りをするのは、変。私たちの付き合いとはなんだかちょっとズレているような気がした。
  • 4 ごん id:w7iZ5Yh/

    2011-06-13(月) 00:03:42 [削除依頼]

    最初、薫は特にいつもと変わってないように見えた。
    でも、話しているうちにさすがの私も気付く。薫は、ちらちらと私の隣に座っている男子を見ていた。最近その子はかっこいいと学年で話題になってきている男子だ。今は、何人かの部活仲間と固まって話をしている。
    薫は、少々・・・、いや、かなりミーハーな子だ。
    私ではなく、隣に興味があったんだろう。聞こえてくる話を聴き逃すまいとしているのがよくわかる。
    鈍いと言われる私にもわかるくらいだから、よっぽど薫はわかりやすい子なんだろう。
    わかりやすすぎて、隣に気づかれないかと私がドキドキする。しかし、そんなものは杞憂だったようで、全く気付かれていない。
    それでも私は念のため忠告しておく。

    「あからさますぎ」
    「えっ!?な、何が?」

    ちょいちょい、と手招きをして耳を近づけさせる。
    薫は素直に耳を近づけてきた。私も、顔を寄せながら、口元を隠す。

    『後藤君が気になるのは別にいいけど。あんまりあからさまだとばれるよ』
    『バ、バレたぁ?』
    『バレバレ』
    『結生にもバレるだなんて、・・・気をつけなきゃ』

    薫は、心底驚いたようだった。気づかれるとは全く思ってなかったらしい。
    自分がわかりやすいことに無自覚なのか。または、私をものすごく鈍い奴と思っていたのか。
    ・・・両方だ、この子は。
    失礼な奴だと思わなくもない。しかし、悪気はないことはわかっているので、特に嫌味を言うこともない。
    どうせ暇だったし。
    その後も、上の空で、話に集中しない薫。視線はガッツリ隣の後藤君に向かっている。さっきの忠告のことなんてすっかり忘れているらしかった。
  • 5 ごん id:w7iZ5Yh/

    2011-06-13(月) 00:30:33 [削除依頼]
    (今さらながら)

    登場人物
    中川 結生  (なかがわ ゆき)
    峰塚 光太郎 (みねづか こうたろう)
    杵島 美智留 (きねじま みちる)
    桜木 優子  (さくらぎ ゆうこ)
    多田 歩夢  (ただ あゆむ)
    向坂 怜治  (さきさか れいじ)
    江藤 薫   (えとう かおる)
    後藤 和也  (ごとう かずや)

    その他
    中川 由里子(なかがわ ゆりこ)・中川 徹(なかがわ とおる)
    峰塚 龍之介(みねづか りゅうのすけ)・峰塚 藤香(みねづか ふじか)
    杵島 悟(きねじま さとる)・桜木 良子(さくらぎ りょうこ)
    向坂 廉太郎(さきさか れんたろう)・後藤 美和(ごとう みわ)
    湯川(ゆかわ)・祥彰(ただあき)・井伊(いい)・日下部(くさかべ)
    本庄(ほんじょう)・薮下(やぶした)・泰里(たいり)・前田(まえだ)
  • 6 ごん id:w7iZ5Yh/

    2011-06-13(月) 22:03:51 [削除依頼]

    プログラムの最後。出張中の校長先生に代わって教頭先生が語る、長くて”ありがたい”話。もちろん誰も聞いちゃいない。私も、200分の1くらいしか聞こえていなかった。
    最後に、司会を務める、三年の学年主任の、”二、三年生起立”、のそっけない声が初めていとうしいいもののように感じいた。
  • 7 ごん id:Fv4pKmD0

    2011-06-15(水) 20:46:57 [削除依頼]
    教室に戻ると、すでに運動部の子たちは、部活へいったようだ。ほとんど人がいない。
    私も、カバンに荷物を入れると、さっさと教室を出た。そのまま、足早に図書館に向かう。今日は、図書当番の日だ。

    返却カウンターには、すでにもう一人の委員の湯川くんが来ていた。一応、遅くなったことをわびるが、軽くうなずいてきただけで何も言わない。湯川くんと私は、同じ委員だが、あまり話したことが無い。
    湯川くんは、あまり女子と話さない男子だし、私もあまり男子とは話さない。似た者同士なのだ。
    しかし、険悪な仲でもない。必要があったら問題なく話せるので、うまくいっていると言えばいっているのだ。
    私は、もうひとつ残ってる椅子に座り本を取り出した。昨日から読み始めたもので、まだ半分も読んでいない。湯川くんも、数学のワークを解いている。人もいないので、暇なのだ。

    放課後の図書委員の仕事は、ただ座って、指定の時間まで返却処理や貸し出しをするだけのもの。しかし、放課後に部活などで忙しい生徒は嫌がる。
    放課後にとくにやることのない私は、他の運動部の委員に変わって当番をすることもしばしばある(頼まれると断れない性格なのだ)。
    図書委員会の顧問も兼ねている司書の桜木先生は、そう言ったことを黙認してくれている。
  • 8 ごん id:MrjtaPe/

    2011-06-16(木) 21:21:59 [削除依頼]
    30分ほど経って、湯川が図書館を出ていった。今日は、家の用事があるとのことだ。とくに用事もない私は、そのまま残る。

    ふと、視線を感じて、顔を上げた。いつの間にか目の前に人がいた。

    「新作だよね?」

    峰塚は、断ることなく勝手に私の手から読みかけの本を取り上げて言った。すこしムッとしたが、それについて特に注意するのはやめた。私の読みかけの場所にしっかりと栞をはさんだのがわかったからだ。峰塚は、無遠慮なくせに細かいところには気が利く。

    「うん」
    「面白い?」
    「まだ途中」
    「途中経過的には?」
    「面白い」
    「じゃあ、次貸して」
    「いいよ」

    私が手を伸ばすと、峰塚は素直に本を返してくれた。私はそれを受け取り、続きを読み始める。何も言わずに会話を中断した私に、峰塚は何も言わない。いつものことだからだ。
    峰塚は、図書委員でもないのにカウンターの椅子に座った。つまり、私の隣。
    顔を机に伏せて、寝る姿勢に入っている。

    「帰るとき起こして」
    「わかった」

    どうやら、相当眠かったらしい。返事をして、1分も経たないうちに隣から気持ちよさそうな寝息が聞こえてきた。
    国民的アニメ、ドラえもんののび太並みに寝つきがいい。昔からそうなのだ。
  • 9 ごん id:Evv7MyC1

    2011-06-17(金) 22:43:22 [削除依頼]

    峰塚光太郎とは、小学校のころからの付き合いだ。いわゆる腐れ縁とも言えるし、もしかしたら親友かもしれない。
    峰塚は、小学2年生の時に私の家の近くに引っ越してきた。青い屋根の新築の家。私の地区には、他に同い年の小学生がいなかったから、自然と一緒にいるようになった。学校に行くときは、登校班で皆一緒に行ったし、クラスが一緒。帰りも他に同じ地区の子がいないから一緒。あの頃は、峰塚と”一緒”の時間が家族以上に多かった。
    峰塚は、細くはあったが、背が高く、よく4年生と間違われていた。顔つきが、あんまり子供っぽくなかったせいもあるかもしれない。子供っぽくないというのは私の勝手な偏見だが。子供っぽい顔つきときくと、『目がクリクリのほっぺプニプニ』のイメージがある。
    それに、本を読むのが好きで、いろんな話を良く知っていた。(それは、今でも変わらない)帰り道に、『うさぎの目が赤い理由の話』とか『海の水は何故塩辛い?』など、面白かったことを私に語った。私は、それを聞くのが好きだった。
    今、私が読書好きになったのは、明らかに峰塚の影響だ。
    一緒に遊ぶ時は、私の家に来ることが多かった。峰塚の家には、妹の藤香ちゃんの友達が遊びに来ることが多かったから。ずっとゲームをしている時もあったし、ごっこ遊びのようなものをした覚えもある。お絵かきしながら、ひたすらお喋りをするときもあった。
    峰塚は、良く寝る子だった。遊んでいる途中でいつの間にか寝てしまっているなんて、しょっちゅうだ(この頃から、私に対して峰塚は無遠慮だった)。最初は腹を立てて、何度も起こしていたが、そのうちに無駄だと悟った。何をしても起きないのだ。
    そんな風に、ほぼ毎日を峰塚と過ごしていた。

    私は、何も変わらず、峰塚とずっとあのままだと思っていた。というより、あまり深く考えることが無かった。峰塚と一緒にいることが当たり前になっていたからだ。
    しかし、そんな当たり前は、そうそう長くは続かなかった。
    学年が上がるにつれて、男女の意識が皆芽生えだしたころから、一緒に帰ることはなくなった。クラスメイトにからかわれるのは恥ずかしかったし、私たちも少なからず、異性というものに関心ができ始めていたからだ。クラス内でも、男子と女子の薄く見えない壁が生まれていた。私たちは、ごく自然な成り行きで離れていった。
    呼び方も、私は『光ちゃん』と読んでいたものを『峰塚』に。
    峰塚は『結生ちゃん』と読んでいたものを『中川』に変えた。
    変えたというより、変わっていった。
    周りが、名字呼びに変わっていく中で、二人だけ名前呼びを続けることが、ひどくいけないことのように感じたのだ。高校生にもなれば、そんなこと気にすることは全くなくなったけど、今さら元の呼び名に戻すことはない。

    …やっと終わる時間だ。ちょうど本もキリの良いとこまで読み終えた。
    隣を見ると、まだ峰塚は熟睡していた。頭を軽くはたいて起こす。

    「峰塚」
    「…んー。なかがわ…?」

    寝ぼけていても、その口から出る名前は『中川』で、『結生ちゃん』ではない。

    「もう帰るよ」
    「…うん」

    峰塚は、ゆっくりと、顔を上げた。目を力強くごしごしと擦る姿は子供のようだ。
    前髪が、変な方向に跳ね上がっている。

    「寝ぐせ」
    「あー…。中川、櫛ある?」
    「ごめん、持ってない」
    「ないならいいや」

    そういって峰塚は、よれよれと立ち上がりながら、前髪を手櫛で直す。

    「いこっか」
    「うん」

    私たちは図書館を後にした。
  • 10 ごん id:HadwBd20

    2011-06-18(土) 00:14:52 [削除依頼]
    ―2:頭痛が痛いとは何ごと?―

    私は、基本的に鈍い人間だ。自他共に認められるほどの。
    無遠慮だが、細かいところによく気がつく峰塚とは、大違いだ。
    しかし、だからと言って、天然というわけではないのだ。

    だから、何が言いたいかと言うと…。
  • 11 ごん id:HadwBd20

    2011-06-18(土) 00:21:36 [削除依頼]

    「多田っちってさぁ…絶対に結生のこと好きだよね」
    「そうかな?」
    「シレっとしちゃって。わかってるくせにー」
    「さぁね」

    気づいている。自意識過剰ではないかとも思わなくもないが、多田くんは、私のことが好きだと思う。というか、気づかないほうがどうかしてる。
  • 12 ごん id:HadwBd20

    2011-06-18(土) 21:50:30 [削除依頼]

    多田くんは、同じクラスの男子で、特に仲がいいというわけでもない。だからと言って全く話さないでもない。”普通のクラスメイト”という肩書きがぴったり当てはまる。
    そんな彼が、私のことを好きらしいという噂は、結構前から出回っている。最初は、本気にしていなかった。しかし、ふと思い返してみて、思い当たる節が結構あることに驚いた。
    例えば、こんなこと。
    私と会話するときに、多田くんは必ずどもる。
    こんな感じに。

    『多田くんプリント提出できる?』
    『ぁ、ぅ、で、できる!!』

    これを顔を真っ赤にしながら言うのだ。実にわかりやすい。
    というか、入学してもう一年以上たっているというのに、まだどもる。しかも、挨拶すら毎回かむ。
    他の人とは、普通に話す。つまり、元からどもる癖があるわけではない(最初は、どもり体質の子なんだと勘違いしていた)
    そこまで、あからさまだと、さすがの私も気付くのだ。
    本人は、全く気付かれてないと思ってるようだけど。
  • 13 ごん id:HadwBd20

    2011-06-18(土) 22:24:29 [削除依頼]

    「な、にゃかがわさん」

    はい、たぶん”にゃかがわ”です。
    私を呼んだのであろう声に振り向くと、多田くんが真っ赤な顔をして立っていた。
    その表情は、男子にしてはなかなかに可愛らしいもので、なぜか女子として少しだけ敗北感を感じた。

    「なに、多田くん?」
    「せんせ、いが、後で職っ員室に来てって…」
    「あ、うん。わかった」
    「じゃ、じゃぁ」
    「ありがとう」

    一緒にその場にいた美智留は、噴き出すのをこらえるような顔をしていた。多田くんとは違う理由で顔が真っ赤だ。
    何か、多田くんの行動が変なツボに入ったらしい。
    多田くんが、元の場所に戻っていた後、こっそり、何でそんなにツボッたのか聞いてみた。

    「いや、さっき、向坂くんたちが先生に頼まれてたのが見えたんだけどね。あいつ、その場にいなかったのよ」

    大方、向坂くんに、言って来い、とでも言われたんだろう。いろいろと吹き込まれているのも見えたし。
    顔を真っ赤にして反抗しながらも、そのまま逆らいきれずにきたという感じ。
    可愛いよねぇ、そいうとこ。

    「まぁ、確かに」
    「そんなに結生と話したかったんだーと思ってさ」

    あいつ、そいうとこ可愛いよね。
    そう言いながら、美智留はニヤニヤと私を見つめた。
  • 14 ごん id:xZ8EGbN1

    2011-06-19(日) 20:31:46 [削除依頼]

    放課後、図書館に向かった。今日は、図書当番ではなく、普通の待ち合わせだ。
    図書館の中に入る。珍しいことに、いつも遅れてくる峰塚が先に来ていた。

    「早いね」
    「担任、今日出張で、ホームルームが短かったんだ」
    「そうなんだ」

    峰塚は、この前貸した新作の本を読んでいた。まだ、貸してから一日も経っていないのに、あと数ページで終わりそうだ。いや、実際私が本を返却してから戻ってきたら、読み終わっていた。私は、それを読み終えるのに三日もかけたというのに。
    峰塚は、相変わらず速読だ。たぶん、授業の時間にこっそり読んでいるせいでもあるんだろうけど。

    「ありがとう」
    「うん」

    差し出された本を受け取る。峰塚は、少しだけ伸びをすると、席を立つ。

    「じゃ、帰ろう」

    そう言って、つかつかと図書室を出ていく。私は、あわてて本をしまうと、そのあとを追いかけた。

    峰塚とは、入学以来ずっと一緒に帰っている。
    小学校高学年から中学まで、一緒に下校どころか、話すことすら少なくなった私たち。高校受験の関係で、たまたま同じ高校に通うことがわかった時も、少し驚いただけで、何とも思わなかった。
    少なくとも、またこうやって一緒に帰るような仲になるとは微塵も思わなかった。
    なら、なぜ一緒に帰っているのかと言えば、少々面倒くさい事情があるがある。
    あまり振り返りたい過去ではない。
    その時、峰塚に一緒に”帰ってもらった”。峰塚は、快く引き受けてくれた。最初は、申し訳なかったのだが、途中から、あまり気にならなくなった。一緒に帰るのが、お互いに別に苦痛ではなかったからだ。そもそも、時間帯合わせれば、帰りの行程はほぼ一緒なのだから。
    それに、私と峰塚は気があった。もともと、すごく仲が良かったし、離れたのもお互いを嫌っていたわけではないのだから。
    私たちは、すぐに、かつてのような”仲良し”に戻った。だから、問題が解決したあとも、こうして一緒に帰っている。
  • 15 ごん id:xZ8EGbN1

    2011-06-19(日) 23:16:53 [削除依頼]

    「そう言えば、さぁ」
    「何?」
    「中川のこと、好きな奴いるらしいね」
    「う、うん」

    それを、本人に直接言うのかこいつは。
  • 16 ごん id:scDc3n40

    2011-06-20(月) 00:13:46 [削除依頼]

    峰塚にとって、それは世間話程度の話題らしい。表情を特に変えることなっく言っている。もともと、色恋沙汰に興味がある奴ではないのだ。
    今回の場合、その対象が、私だったから聞いてきたんだろう。
  • 17 ごん id:scDc3n40

    2011-06-20(月) 00:26:33 [削除依頼]

    これは、峰塚が、実は私のことが好きだとかそういうことではない。
    これは、はっきり言い切っていいはずだ。だって、私たちの間にそんな感情が生まれるのは…こう言ってはなんだが、変だ。
    峰塚は、特に私を応援するでもない。”仲良し”の友達として確認ぐらいはしておこうということなんだろう。
    だって、仲のいい友達に恋人がいるかどうかも知らないなんて、可笑しいだろう。
  • 18 ごん id:scDc3n40

    2011-06-20(月) 03:33:45 [削除依頼]

    「う、うん。いる」
    「そいつと付き合うつもりはあるの?」
    「わかんない。今んところはないかな」
  • 19 ごん id:scDc3n40

    2011-06-20(月) 21:06:38 [削除依頼]

    正直言って、私も恋やら男に興味が無いのだ。初恋は、小学生の時にすませているけど、それ以外に恋をしたことが無い。
    別に、彼氏がほしくないわけではないんだけど、今はいいかな、という感じだ。
    そんなに焦っても仕方ない。
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