要池の竜2コメント

1 杜犠 id:yfijmJk0

2011-06-11(土) 01:03:54 [削除依頼]
かつて、この地には竜が居た。

竜は人々に恐れられ、三つの川に封じられた。

一つ、雨を喚ぶ瞳は静かな川へ。

二つ、実りを操る歌声は荒ぶる川へ。

三つ、空を駆ける躯は深い川へ。

三本の流れはやがて、一つの池で交わる。

その池に封じられたのは、竜の魂。

竜の眠りを護るために、長い時を川と池と共に歩んできた家がある。

扇静川の護家、草苅の名。

扇荒川の攻家、風早の名。

扇深川の祈家、日向の名。

そして、それら扇三川家の軸となる、

要池の宗家、水無の名。


遙か古より繰り返されてきたのは、

悲劇か、喜劇か。

そしてまた、運命に呪われし仔等が、生まれた……
  • 2 供犠 id:yfijmJk0

    2011-06-11(土) 06:51:34 [削除依頼]
     夕闇の迫る空は橙と紫が混じりあい、奇妙だが、美しい色彩を表していた。水無甲賀は、そんな天を見上げて嘆息する。昼から夜へと移り変わる数刻だけ現れる、不思議な空間。彼が立つ大きな池の畔からは、波立つことのない水面にも、そんな空が綺麗に映し出されて見えた。宵闇へ、巣に戻る烏が二、三羽と鳴く。白く大きな鷺が、高く飛び去っていった。
     やがて、太陽が地平に沈みきった頃、甲賀は池の中心へ身体の方向を向けなおし、何かを迎え入れるかのように両手を広げ、口を開いた。
    「我、水無の末裔、要の守護に、就きし者。主の御言葉、聞きて、伝えし者」
     ふわり、と風が起きる。甲賀の黒髪が柔らかに揺れた。
    「主よ、我が問に応え給え」
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