大和魔法3コメント

1 文学少女 id:tutEl3K/

2011-05-31(火) 16:31:27 [削除依頼]
退屈だ。
どれくらい? とかのレベルじゃない。
つまらん。暇だ。退屈、退屈、退屈、退屈…。
うん、そんな感じ…。

浅川結衣。高校一年生、十六歳。
偏差値45の朝葉高校に通う普通の女子。
そんなアタシが非日常的な事に遭遇する機会なんかゼロに等しいワケだが。
ちょっとした妄想くらいしたってバチは当たらないと思う。
いや、中二病患者なんて日本には星の数程いるし当たらないか。
そしたらこの世にイタい人はいないもんね。

おっと違う違う、そうじゃなかった。
アタシが言いたいのはつまり、妄想…あー、なんて表現すればいいんだろ。
そう、つまり妄想は妄想、現実は現実であって区別しろってコト。

だからさ、要するに目の前で漫画みたいな事が実写で繰り広げられてるアタシ。
取り敢えず精神科行きたいと思います。オワタ。
  • 2 文学少女 id:tutEl3K/

    2011-05-31(火) 17:24:35 [削除依頼]
    事の始まりは数分前。
    うん、いつも通り下校してたよ。自転車で。
    歩きで行く距離じゃないけど、バスで行く程の距離でもないしね。
    「良い子の皆さんー」って感じのチャイムが流れてたから五時半頃かな。
    まだ陽は出てる時間帯なのに、いきなり真っ暗になったわけだ。
    三日月がそりゃあもう刃物のように尖ってて…って違う。
    今思うと三日月だったこと自体おかしいんだよね。
    ほら、普通満月か新月でしょ? 月の終わり頃って。
    でも三日月だった。いやもう三日月はいいか。

    で、パニクってたらいきなり日本刀がアタシの目の前にあった。
    月光に照らされてさ。銀の刀身がギラギラ光って。
    死んだな、って。思った。
    でも違った。金属同士がぶつかり合う音が聞こえたと思ったら、目の前に人がいた。
    その時初めてまともに日本刀の持ち主の顔を見たよ。暗かったけど。

    その一、ボッサボサの腰まである長い黒髪。
    その二、多分高校時代のジャージ。
    その三、骨と皮しかない細くて白い腕。
    どっからどう見てもヒッキーです、本当にもう。

    ヒッキーがラリったような目つきで睨んでた。アタシを助けてくれた人を。
    その人はヒッキーとは対照的だった。
    ショートカットのサラサラな黒髪、凛々しい目つき。
    健康そうな肌と体つきと言ったら、もう!
    但し短剣より長くて日本刀より短い刀と袴姿は頂けないが。
    ついでに言うと主観的フィルターがかかってそう見えるだけかもだが。
    とにかく、格好良いというよりは美しかった。

    「あーん、おっしい!
    もうちょっとで斬れたのに〜。
    邪魔しないで頂けますう、“梅月の巫女”殿ぉ?」

    「断る」

    受けた攻撃を跳ね返す、梅月の巫女? さん。
    いやまぁ、しっかし厨二臭い。と思う。

    はい、今ここ。
    ヒッキー対巫女さんね。

    「あっはは、面白ぉい。
    な〜んの覚醒もしてない“雪”なんて足手まといなだけでしょ?
    そんなクズ女庇いながら、やおいと戦うっての!?」

    は? 雪とか、何それ説明お願いしますホント。
    てかクズ女とか、ヒッキーに言われたくないんだけど、ねぇ。

    やおいとか言うらしいヒッキーは一旦間合いを取ると、刀を地面に突き刺した。

    「“月下光針”…!? まずい伏せろっ!!」

    ヒッキーの刀が白銀の輝きに包まれる。
    そして光の束は針のように鋭く変化し、アタシ達に向かってきた。
    アタシは言われたとおりに伏せる。
    いやだって、死にたくないし。
    巫女さんは両手で刀を横に一直線に持つ。
    針はもう彼女の眼を突き刺さんとする勢いだった。
    多分死ぬな。というかほぼ確定か。
    覚悟をして目を閉じた。

    ―しかし、数十秒経ってもアタシは痛みを感じなかった。
    恐る恐る瞑っていた目を開いていく。

    そこでは何とミラクル!

    強で回る扇風機の前に砂を突撃させた時みたいに、巫女さんの刀の周りにある“何か”が光の針を弾いていた…!

    「へえぇ。さっすがだね、瞬時に“月光包護”を使うなんて!
    結構力、使う技なんだけどなぁー…。
    えへへ…強い人って好きだよ。
    ……こーゆー意味で、ねっ」

    ヒッキーは刀を抜くと大きく振りかぶった。
    目眩がしたらしい巫女さんがフラつくと、隙有りとばかりに彼女を裂く為の刃が振り下ろされた。

    「愛でて、殺めたげる、よおぉっっ!!!」

    しかし、その切っ先はふっくらとした小さな親指と人差し指に止められた。
    そして彼女はこう言った。

    「ゲームは終わりだ、やよい」

    フリフリのロリータ服を風になびかせて。
  • 3 文学少女 id:AdtXH5s.

    2011-06-01(水) 12:27:44 [削除依頼]
    耳につく、凛とした高い声。
    白とピンクを基調としたフリルやリボンを惜しみなく使ったロリータ服。
    焦げ茶色のくりくりした、柔らかそうな髪。
    大きくてつぶらな瞳はぱっちりと開いていて、桜色の唇はキツく結ばれている。

    推定年齢五歳。幼女だ。かわゆい。

    しかしキュートな外見にそぐわず、こう…どこも砕けてない、ギューッとした言葉遣い。
    それを止めたらもっとキュートなんだけどなぁ。

    幼女は純が詰まったスカートの中、絶対領域からその手にぴったりサイズの扇を出す。
    そして円を描くように横に一振りすると、どこからか桜の花びらが景色を包んだ。

    ―“百花零世”―

    花びらがやがて消えると、明るくなった。
    空は茜色で、日が沈んでいた。三日月なんてどこにもなかった。

    「戻っ…た?」

    「“桜”の連中は逃がしたな」

    心なしか彼女がホッとしているように見えた。
    っていうか、それ。さっきから雪とか、梅月とか、桜とか。

    「ナニ実写ファンタジー?」

    「違うな。現実だ」

    ふう、と溜め息をつきながら巫女さんは電灯によっ掛かる。
    アタシは自転車のサドルの上に座った。

    「自己紹介が遅れたか。
    私は如月真央。“梅月の巫女”だ」

    「だーかーらぁ、なんなの、それっ!」

    ちょっと腹立って、声を張り上げた。
    彼女、如月さんは然も面倒くさそうに歩きだす。

    「ついて来い。家族には遅くなると連絡をしておけ」

    高圧的な言い方。
    アタシはバッグからケータイを取り出して、メールを打つ。
    『遅くなる。いつ帰るかは分かんない。ご飯残しといてね』
    華の女子高生なのに、絵文字とかデコメとかやんないんだね。って前に同級生に言われたっけな。
    そんな事を思い出して、三行目の最後には真っ赤なハートを付けといた。

    送信完了。ケータイを閉じる度にスマートフォン欲しいなーって思う。
    まぁ買ったトコで使いこなせないんだけど。可愛いじゃん?
    …ストラップが付いてるだけの飾り気ないケータイを今度百均グッズでデコってやるとするか。
    よし、そうしよう。

    そんな事を思いながら無言の如月さんの後ろにアタシはついて行ったのだった。
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