好きと嫌いの延長線上13コメント

1 ありす id:ez-t4n.Rzm/

2011-05-22(日) 23:47:20 [削除依頼]


初の投稿です。

うまくいかない事や、読みにくい箇所ばかりだと思いますが、よろしくお願いします♪

また、改善すべきだと思われる箇所は、優しくご指摘お願いします。


ちなみに、恋愛小説となっております。


一人でも多くの方に楽しんで頂きたいです(o^∀^o)

それでは早速どうぞ^^
  • 2 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 00:03:14 [削除依頼]
    「え……里緒菜って、好きな子いたの?」


    「……いるもん。…一応。」


    こんにちは、櫛谷 里緒菜です。
    性格は、ハッキリ言って、超がつく程の引っ込み思案。


    「へー……。里緒菜に、好きな人、ねぇ。……全く想像もつかん。」


    この子は、柳 春香ちゃん。
    里緒菜は春ちゃんって呼んでて、とっても大人っぽくて自分の思った事を口に出せる、里緒菜とは正反対なタイプ。
    それなのに、中学校の時からとっても仲良しです。


    「でもさぁ、里緒菜。あんた、高校に入ってこの二年、男子と一度も話してないでしょう?」


    「…………あるもん。」


    「いや、私の知る限りない。」


    春ちゃんは、教室の窓から外を見る。
    春ちゃんが座ってるのは、窓側の後ろから2列目。
    里緒菜の席は、一番前の廊下側。
    早く席替え、できないかなぁ。


    引っ込み思案な性格が邪魔をして、高校に入ってからの2年間、入学式やクラス替え後の一週間程は数人の女子と喋る事があっても、それ以外では春ちゃん以外と話した事がない。


    もっと上手に生きれたらなぁ…。


    きっと、沢山の人に囲まれて笑えたんだろう。
    きっと、部活とかにも入って色んな人と関われたんだろう。
    きっと、彼氏なんかもできたんだろう。


    神様は…意地悪だ。
  • 3 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 00:12:11 [削除依頼]



    その時、教室のドアが開く。


    「ちぃーっす!」


    …ああ、もう来ちゃったのか。


    里緒菜は、正直その声を聞いてがっかりした。


    そんな里緒菜とは裏腹に、春ちゃんは嬉しそうに席を立つ。


    「おっはよー!裕也!!」

    「はよーっす。」


    春ちゃんの声に片手を上げて答える彼は、小西 裕也。
    明るくて、誰とでも馴染めるし、なかなかのイケメン。
    女子からの人気率はかなりのものなのに、男子からも恨まれる事なく、ウマくやっていく。


    ……春ちゃんの好きな人。


    そして、


    里緒菜の嫌いな人。


    誰からも好かれてるくせに、
    春ちゃんからも好かれてる。

    里緒菜から、春ちゃんを奪う。


    だから、大嫌い。


    里緒菜には、春ちゃんだけなのに。
    どうしてこの人はそれすら奪ってしまうんだろう。


    どうして、里緒菜にはそれができないんだろう。


    神様は、本当に意地悪だ。
  • 4 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 00:23:02 [削除依頼]
    里緒菜は無言のまま、キッと小西裕也を睨む。

    そしたら、必然的に里緒菜と小西裕也の目が合う。


    「お!おはよーさん。
    なんかくっしーと目が合うなんて珍しいな。」


    …くっしーってなによ。


    …第一、目が合ったんじゃなくて、里緒菜はあんたを睨みつけてるのよ。


    しかし、そんな事言うのもバカらしい……と言うか、里緒菜にそんな事言う勇気があるワケもなく、里緒菜はフンッとその目を逸らした。


    「くっしーってば相変わらず連れねーなぁ。」


    「裕也もやっぱりそう思うよね!この子絶対引っ込み思案すぎ!!」


    春ちゃんがそう言ったとほぼ同時に、小西裕也が開け放った教室の扉が閉められる。
    その音に、里緒菜が教室の扉を見ると、神経質そうな、眼鏡をかけた担任の先生が教卓につく。


    里緒菜はもう一度小西裕也を睨みつけ、自分の席へ戻る。


    自分の席に戻った後、チラリと春ちゃんの方を見やると、春ちゃんは後ろの席の小西裕也と楽しそうにおしゃべりしてる。
    里緒菜はそんな2人を見て、前を向いた。


    里緒菜の席は、春ちゃんから遠いから、嫌い。


    でも、小西裕也の席から一番遠い席。
    だから、そこだけは大好き。
  • 5 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 00:32:56 [削除依頼]



    「今日の一限目は、ロングホームルームだ。そろそろ委員会を決めて、席替えもする時期だな。」


    里緒菜はパッと顔をあげる。


    席替え…やっと、春ちゃんと近くなれるかも。

    二年生にあがってから、二回目の席替え。

    5月に入って初めての席替え。


    委員会決めなんて早く終わらせて、席替えをしてほしいな。


    里緒菜は、春ちゃんと近くの席になれるなんて根拠も無いのに、何故か、絶対に春ちゃんの近くの席になれる、なんて考えてた。


    そして、担任が黒板に委員会の種類を書き出すのを見て、ふと思う。


    …あの人は、なんの委員会に入るのかな。


    そして、たった一週間程前の出来事を私は思いだす。


    私と、先輩との出会い。
  • 6 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 00:41:32 [削除依頼]



    「どうしよう……。」


    里緒菜は空を見上げて落胆する。


    天気予報大はずれの雨。


    何時もならカバンに忍ばせている折りたたみ傘も、何故か今日は入ってなくて。

    まあ、何故かは分かってるんだけど。

    里緒菜が邪魔くさいからって、この間荷物の多い日にカバンから出してそのままだったんだ。


    里緒菜は辺りを見渡す。
    ……結構忘れてる人も多いんだな。


    カバンを頭に乗せて走り行く人を見て、里緒菜は濡れて帰る事を決心した。


    本当は、職員室に寄ってから帰る、って言ってた春ちゃんを待つ選択もあった。
    春ちゃんは何時も折りたたみ傘を二本持っている。
    カバンの中に一本、靴箱に一本。


    でも、里緒菜は下駄箱に小西裕也が見えて、早く帰りたい気持ちでいっぱいになった。
    どうせ何時もみたいに、大勢の人と帰るんだ。
    そんな人に、ひとりぼっちの里緒菜を見られたら、なんだか自分がみじめな気がして、嫌だった。


    里緒菜は他の生徒と同じよう、カバンを頭に乗っけて、走りだした。
  • 7 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 00:54:37 [削除依頼]

    学校から少し離れたところのコンビニに入る。


    里緒菜の学校は寄り道厳禁だから本当はダメなんだけど…傘を買うくらい大丈夫だろう。
    周りに人はいなかったし。


    里緒菜がビニール傘を買ってコンビニから出て、少し歩いた頃に、前方に数人の男子グループが見えてきた。
    里緒菜は少しだけスピードを落とす。


    多分、上級生だ。


    里緒菜が歩くスピードを落としたのにも関わらず、前を歩く人達の歩くスピードは更に遅くって、だんだんと追いついてきた。


    …どうせなら、抜かした方まだいいかも。


    この距離感で歩くのは、なんだか嫌だ。
    小西裕也にひとりぼっちな所を見られたくないのと同じ原理。


    里緒菜が数人グループの横を過ぎ去ろうとした時だった。


    前方から、スピードがでている車がこっちに向かってくる。
    あまりのスピードに、里緒菜は避ける事なく、目を瞑った。


    車は、里緒菜の横をギリギリラインでよけ、
    「ボーっとしてんじゃねー!!」
    という捨てぜりふを残し、去って行った。


    里緒菜が目を開けてみると、車が高速で通った事により、水が飛び散ったのだろう。
    スカートが水浸しになっていた。
  • 8 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 01:04:30 [削除依頼]
    元から濡れてはいたが、今はホントにびしょびしょ。


    人がいる前なのに…。


    なんとなく、恥ずかしくて、濡れたスカートが気持ち悪いけど、それを拭かず、数人グループの前から早く過ぎ去ろうと、歩き出そうとした。


    そしたら、下を向いていた里緒菜の視界に、一枚のタオルが現れる。


    里緒菜が顔を上げると、先ほどのグループの中にいた、1人の男の子が、里緒菜にタオルを差し出していた。
    里緒菜はなんとなくタオルを受け取るのを躊躇し、しばらくその先輩を見つめる。


    そしたら、その先輩が口を開いた。


    「使いなよ。スカート、気持ち悪いでしょ?」


    里緒菜はそう言われて、タオルを握らされる。
    そして、先輩はニコッと笑って、里緒菜の頭に手を置いた。


    「あんま、気にすんなよ。ああいう風にしか言えないヤツ、最近多いしさ。」


    ああいう風に、っていうのが多分あの車の人の言った事何だろう、とか、お礼言わなきゃ、とか、全部何も考えられなくて、ただただ里緒菜はその人を見つめた。


    その人に見とれた。
  • 9 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 01:13:25 [削除依頼]



    後ろにいた人達が、
    「正憲ってば紳士ー!」
    「また眞鍋正憲君の女の子にだけは優しい伝説が増えましたぁ!!」
    って、はやし立ててた。


    里緒菜は、そんな中、ハッキリと頭に『眞鍋正憲』という単語をインプットさせた。


    眞鍋先輩は、「黙ってろー!」って、後ろの人達に、冗談めかして言う。


    里緒菜は、タオルを強く握って、頭を下げる。


    「ありがとうございます。」


    里緒菜が、初対面の人にお礼を言ったの、これが初めてかも。
    いつも言いたくても言えないのに…不思議。


    里緒菜が頭をあげると、眞鍋先輩は、優しい笑顔を浮かべて、こう言った。


    「タオル、いつ返してくれてもいいから。ってかたいしたもんじゃないしもらってくれても。…とりあえず、気をつけて帰りな。」


    里緒菜はもう一度ぺこりと頭を下げて、歩き出す。
    真っ赤になった顔を隠すように、下を向いて。
    先輩に借りたタオルをしっかり握りしめて。


    『眞鍋正憲』


    私の、初恋の人の名前。
  • 10 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 13:16:41 [削除依頼]



    里緒菜が気がつくと、黒板には文字が埋め尽くされていた。
    もちろん里緒菜には委員会なんて向かないし、誰からも推薦される事なく、話し合いは終わったみたい。


    「ここからくじを引くように。」


    早速席替えが始まってて、里緒菜は自分の番がまわってくるまで後少しな事に気がついて、慌てて正気に戻る。
    今は桃色な事よりも、春ちゃんの近くになれるかの方が、里緒菜からすると大事な事。


    里緒菜の恋だって、きっと春ちゃんしか応援してくれないもん。


    『眞鍋正憲』は、サッカー部のキャプテン。
    三日ぐらい前に、小西裕也を訪れてた。
    なんでも、小西裕也はサッカー部の時期キャプテン候補なんだって。
    ……絶対眞鍋先輩の方がウマいんだろうけど。


    その時にタオルを返そうかな、と思ったけど、返さなかった。
    だって、あのタオルは、里緒菜と先輩を繋ぐ接点でもあるわけだし、小西裕也が訪れられたおかげで返すタイミングを掴む、なんて絶対嫌。
    先輩は返すのはいつでもいいって言ってたし。


    里緒菜はそこまで考えて、席を立つ。
    そして教卓に置かれた箱から、紙を一枚取り出す。


    ……春ちゃんの近くになれますように。


    里緒菜は精一杯祈ってくじを引いた。


    でも、忘れてた。


    ー神様は、里緒菜に意地悪なんだ。
  • 11 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 13:26:49 [削除依頼]



    「8番…。」


    一番後ろの窓側の席だ。
    現時点では、小西裕也の席。


    里緒菜は紙を見てから、春ちゃんの方へ行く。


    「春ちゃん何番?」


    「うげっ……17。」


    春ちゃんは里緒菜に聞かれてから紙を開けて、精一杯嫌そうな顔をして、紙を里緒菜に見せた。
    春ちゃんの席は、窓側から三列目の一番前。


    「……また遠い。」


    「里緒菜は何番?」


    「……8番。」


    里緒菜が呟くようにそう言うと、後ろから、「あ!!」って声が聞こえる。
    春ちゃんは嬉しそうに、里緒菜はげんなりしながら、その声の主を見る。


    「どうしたの?裕也。」


    「俺、くっしーの隣の席。」


    小西裕也が里緒菜に見せてきたのは、16と書かれた紙。


    …ほら、やっぱり神様は里緒菜の事が嫌い。


    「よろしくな、くっしー!!」


    「……。」


    里緒菜は何も答えずに小西裕也から目を逸らした。


    「うーん、連れねーなぁ。」


    当たり前でしょ。
    アナタと里緒菜じゃ違いすぎるんだから。
    里緒菜には、アナタを憎むのに充分すぎるぐらいの理由があるんだから。
  • 12 ありす id:ez-2jlZMPX/

    2011-05-23(月) 13:37:44 [削除依頼]
    「はぁーっ……。」


    里緒菜は席を移動させて、盛大なため息をついた。


    「何だよくっしー。元気ねーじゃん。」


    「……。」


    誰のせいだと思ってるのよ、誰の。
    この席なら前の席の方が何万倍も輝いて見える。


    「くっしーって、ホントに恥ずかしがり屋なんだな。柳からそうは聞いてたけど…。」


    「………で………」


    「ん?何て?」


    小西裕也は里緒菜が言った言葉を聞き返すが、里緒菜は首を振った。


    「なんでもない……です。」


    どうしてこんなヤツにまで敬語使ってるんだろう。
    なんとなく、里緒菜は春ちゃん以外の人とタメで話せない。
    まあ、タメも何も、話す機会なんてほとんどないしね。


    …というか。
    何で春ちゃんは『柳』なの?
    どうして里緒菜は『くっしー』?
    櫛谷から取ってるなら、春ちゃんの事もあだ名で呼んであげたらいいのに。
    春ちゃんはきっと喜ぶ。


    里緒菜は変なあだ名をつけられたくないけど、春ちゃんはきっと小西裕也がつけたあだ名なら、なんだって喜ぶ。


    どうして、里緒菜だけ変な呼び方するんだろう。
    くっしーなんてあだ名、なんだかやだ。


    まあ、どうせ呼ぶのは小西裕也だけだし、コイツと関わりさえしなければいい話だ。


    里緒菜の考えは、甘かった。
  • 13 ありす id:ez-venTkDU/

    2011-05-26(木) 22:02:30 [削除依頼]



    キーンコーンカーンコーン


    「あれー!?裕也の隣くっしーかよ!!」
    「私あんまりくっしーと喋った事ないんだけど!!」
    「くっしーって男女関係なく人とあんま関わんねーよなぁ。」
    「どうせだし仲良くしよ!!隣は男女関係なく仲良くなってるバカなんだし!あ、間違えた!!小西なんだし!!」
    「まみちゃん、それ間違えてねーよ!!」
    「ギャハハハ!!まじウケるー!!」


    「……。」


    担任の先生が出て行くなり、小西裕也の周りには一気に人が集まって。
    何故か里緒菜が絡まれて。
    何故か里緒菜のあだ名はくっしーで定着しつつあって。


    いや、なんで?
    里緒菜、こんなに沢山の人達と話した事なんて無いのに。


    里緒菜は何も答えず、席を立ち上がり、春ちゃんの所へ行った。


    「くっしーってばホントに連れない!!」
    「でも何か小動物みたいでかっわいー!!」
    「裕也の言う通りだよな!!」


    里緒菜はその言葉を聞いて理解する。


    絶対、


    小西裕也のせいだ。


    里緒菜のあだ名がくっしーで定着してるのも、


    みんなが里緒菜に絡むのも。


    里緒菜は静かに平和な学校生活を送りたいのに…。
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