プロトドラゴンと星の石3コメント

1 斑鳩 花鳥 id:sSAQXQJ1

2011-05-19(木) 00:18:30 [削除依頼]

太陽は煌めき生を抱いて、歓びの詩<felistas>を歌った。

月は輝き死を選び、安らぎの唄<requiem>を紡いだ。

星は廻り、時代<とき>は繰り返す。

朝と夜は何時だって訪れ、そうして世界は巡るのだ。

Pax intrantibus, salus exeuntibus.
  • 2 斑鳩 花鳥 id:MtdlyZC1

    2011-05-19(木) 23:34:49 [削除依頼]
    0.

     高い山々の連なる地に、その竜の群は暮らしています。かつて、異教徒の侵略者を退ける防壁となった山脈で、名前をピレネーといいました。比較的人里に近い位置に住む竜たちでしたが、彼らは人に見つからない安全な住処を持っていました。ピレネーの土は古代の力を多く宿しています。竜たちは住処に、その力を借りて呪い<まじない>を施し、人の目に映らない、自分たち以外入ることさえ出来ないようにしたのです。
     人はそこに住む竜のことを知りません。竜たちは人の前に姿を見せるという行為を、禁忌としていたからです。人に伝わる伝説故、竜は人に恐れられ、また万能の薬の原料として狩られ続け、その数を減らしました。悪しき竜はそもそも、特別珍しいものなのです。竜というものは穏やかで賢く、無為に他を傷つけたりはしません。なのに悪いものばかりが目立ってしまい、竜は気性が荒く危険な生き物だと誤認されてしまっていたのです。
     ところでピレネーには、遙か昔から変わらぬ姿で生き続ける竜の一族が住んでいました。すべての竜の始祖といわれる、いわゆる鳥でいう始祖鳥の立場にあるその一族の名は『始鎖<しさ>』といいました。
  • 3 斑鳩 花鳥 id:MtdlyZC1

    2011-05-19(木) 23:53:19 [削除依頼]
     始鎖は現在のエスパーニャの地がイスラム教に支配される遙か昔よりピレネーに住んでおり、当時は住処を出、イベリア半島の空を自由に羽ばたいていました。しかしイスラムの侵攻とともに育まれた、華やかで高水準の文化が完成する頃にはイベリアの空から竜は消えていました。グラナダ王朝が陥落し、キリスト教の領土奪還運動すなわちレコンキスタが完了する頃にも確かに竜はいましたが、姿を見せることは遂にありませんでした。

     老竜は仔らへと語ります。
    「人は愛し、憎み、育み、痛めつけ、生み、殺す生き物よ。
     知恵と細やかな手先はあるが、しかしどうしようもなく愚かだ。
     見よ、この地に刻まれた人の歴史を……
     信じる神の違う人を迫害し、糾弾し、否定して争い続けている。
     同族で忌みあう彼らと我らが、どうして解り合えるだろうか。
     否、永遠に解り合えはしない。だからこそ、我らは身を隠し、
     争いを忌避し、生きていかなければならないのだよ。
     人に出会ってしまったら、すぐにお逃げなさい。
     笑みを浮かべていたとしても、それが仮面でない保証などどこにも無いのだから」
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