Happy Birthday9コメント

1 狛 id:Wcs9lTg1

2011-05-15(日) 19:01:32 [削除依頼]


目が覚めた時のことは、あまりよく覚えていない。

知らない部屋で知らない奴らが馬鹿みたい泣いて
意味分かんねえこといって

俺はそれをただ見ていた。
  • 2 MEGAMI id:jwpYc381

    2011-05-15(日) 19:04:19 [削除依頼]
    おおおおおおおおお!
    おもしろそう!
    更新楽しみです!
  • 3 狛 id:Wcs9lTg1

    2011-05-15(日) 19:11:55 [削除依頼]

    タイムトリップ/青春?/シリアス

    初めまして、狛といいます
    ド素人ですがよろしくお願いします
  • 4 狛 id:Wcs9lTg1

    2011-05-15(日) 20:34:01 [削除依頼]
    2>コメントありがとうございます^^


    コンビニから出てきた一人の青年は、面倒くさそうに片手に持った
    買い物袋を持ち直す。
    反抗意識で金髪に染めた髪は、いつの間にかプリン状態だ。

    「・・・あれから三年、か」

    五月五日、こどもの日

    青年、志伸(しのぶ)の誕生日でもあり、目を覚ました日。

    突然倒れた志伸は、一年間眠り続け、
    目が覚めた時には何一つ覚えてはいなかった。
    思い出も、学力もない。産まれたばかりの赤子と同じだったのだと。
    聞かされたのは何時だっただろうか?
    記憶喪失という言葉の意味を理解するのに一年以上はかかってしまった。
    気が付けば18歳になってしまった。頭の中はたったの3歳だ。

    夏一歩手前のこの時期は少し涼しいくらいで丁度いい。
    昨年と違い一人で外をうろつけるのはとても気が楽だ。
    勉強の息抜きにと外へ出たのはいいが、我が家へと戻る足取りは重い。

    (戻りたくねえなー)

    家に帰りたくはないが、最終的には帰宅という選択肢しか残っていない
    ことを嫌というほど志伸は理解していた。
  • 5 狛 id:Wcs9lTg1

    2011-05-15(日) 21:33:55 [削除依頼]

    「山野 志伸くーん!」

    名前を、しかもフルネームで呼ばれ振り向けば少し離れたことろに
    見覚えのない女がいた。年は二十歳前後だろうか。
    長い髪を後ろで大きな三つ編みにし、全体的に落ち着いた女らしい服装
    そしてそんな恰好を裏切るかのように周りも気にせず此方に大きく手を振るその
    光景は一言でいえば”関わりたくない”。

    「なんだい君! この私を無視するとは!!」

    とびっきりの笑顔でそんなことを言いながらこちらに来る女に志伸の背筋がゾクリとした。

    (なんだコイツっ!?気持ち悪い!)

    ここで志伸確信した。自慢ではないが、知り合いと言える人間が
    両の手で十分に足りる自分にこんな変人はいなかったと。

    「ハッピーバースデー志伸くん! 君に素敵なプレゼント用意したよ
    ……まあ、受け取るかどうかは君次第だけどね!」

    ガシリと肩を掴まれた。この時変なのに捕まってしまったと
    何かを諦めるようにため息を吐いた。

    (誕生日なんてろくなことがない)
  • 6 狛 id:SSun9ll.

    2011-05-16(月) 15:24:29 [削除依頼]

    真昼間に何故こんな得体の知れない女と至近距離で向き合っているのだろう。
    志伸はそんな自分の状況を嘆きながらも、少しずつ力が込められていく女の手に
    よく分からない恐怖を覚えた。

    「……あんた誰だよ。ってか、手退けろ……逃げないから」
    「何だいその言い方は! まあ、警戒するのは仕方がないね!
    私は君を知っているけれど、君は私を知らないのだから! 
    苗木(なえぎ)とでも呼んでくれ!」
    「だからっ!まず、その手をどけろ!!なんだよその馬鹿力は!?」

    まったく気持ちが籠っていない謝罪を受け
    やっと離された両肩は痛みが残るも、一方的な痛みに解放されたことに力が抜ける。
    一息吐いた志伸は先ほどの苗木の言葉を思い出す。

    もしかすると、この変人は記憶を失う前の知り合いか何かなんじゃないか?
    だとすれば、この妙に馴れ馴れしい態度も納得がいく。

    「前の俺の知り合いか? あんた」
    「いいや」
    「……知り合いの知り合い」
    「違うね」
    「……」

    数分前と何一つ変わらない笑顔で答える苗木に志伸は困惑した。
    目の前の人間が理解出来なかった。
    この変人を目にした瞬間からそんな期待は無意味だということは分かってはいたが、
    無関係だと言える志伸の為に引くほどのハイテンションで誕生日を祝い来たと言う苗木。
    なんて一方的で、気味の悪い女だ。
    分かりそうで分からない苗木の考え。
    苗木の言うプレゼントがなにか気にはなったが
    きっと、からかわれてるに違いないと志伸は結論付けた。
  • 7 狛 id:BylKjuQ/

    2011-05-16(月) 20:40:22 [削除依頼]

    「おいおい、何処へ行くんだい?」
    「帰るんだよ、あんたに付き合ってられるか」
    「まあ、待ちなよ」
    「――っ!? 折れるっ!! 手首折れる!!!」
    「あー、ごめんごめん」

    最近の若者は弱いなーとバシバシ遠慮なしに背中を叩く苗木に、
    帰るころには骨の一二本持って行かれているかもしれないと
    くっきりと手形の残る手首を見て志伸は思った。


    コンビニから五分もしないところにある小さな公園。
    子供に人気がないのか、それとも運がいいのか、自分たち以外誰もいなく、とても静かだ。
    少し錆びついたベンチに志伸と苗木は腰をおろした。

    「で、何で俺のこと知ってんだよ」
    「興味があったからさ!」
    「――興味?」

    相変わらず笑顔の苗木は、けれどさっきまでと違い、瞳がキラキラと輝いている様にみえた。

    「記憶を失う前の君は、文武両道で性格が良くて、だけどちょっと抜けていて
    何処かの漫画や小説に出てきそうな出来た人気者!
    だけど、記憶をなくした瞬間あら不思議!? 
    ……まったくの別人になっていた!」

    「馬鹿にするのもいい加減に――」
    「君は分かってしまったんだ! 周りの求める山野 志伸に自分はなれないってね!」
    「――っ!?」

    志伸は苗木の言葉に違うと否定することが出来なかった。
    周りから聞かされる山野 志伸という人間。
    けれど、聞けば聞くほど自分との違いが分かるだけだった。
  • 8 狛 id:LV9TGgl1

    2011-05-18(水) 21:59:25 [削除依頼]
    周りがそれを隠そうとして空まわっているのを見ると
    何もかもが面倒に思えてきた。
    だから髪を染めて、服装も不真面目と言われても仕方がないような恰好をして
    それは多分、今の俺が出来る最大の反抗だと。

    そうして、出来た俺を周りは受け入れてはくれなかったけれど。

    (……まあ、それは置いといてだ)


    志伸は隣で何時の間にかコンビニ袋を漁っている
    苗木を睨み付けた。

    「なんで、そんなことまで知ってんだよ。あんた」

    「ん? さっきも言ったように私は君に興味がある。
    興味があれば調べる。普通のことじゃないか」

    「……そういうことはちゃんと本人の許可をとるもんだろう。
    一歩間違えれば唯のストーカーじゃねえかって、おいっ! それは俺のサイダーだ!!」

    とても自然な動作で人のペットボトルの蓋を開ける苗木を志伸は慌てて止めに入った。
  • 9 狛 id:KcunvXo0

    2011-05-20(金) 21:41:43 [削除依頼]

    中途半端に開けられたペットボトルの蓋の隙間から、しゅ〜と控え目に空気が抜ける音が二人の間を通り抜ける。
    志伸はその気の抜けるような間抜けな音に奪い返そうと伸ばした腕を下した。
    そして、苗木に向けていた視線を外し、真っ直ぐ前を向いたかと思えば、
    投げやりに大きなため息をついた。

    「何であんたは気付いた癖に、周りは気づかないんだよ」
    「これ、飲んでいいかい?」
    「……今更聞くなよ。 いいよ別に」

    好きにしろと、最後に小声で言ったのが聞こえていたのかいないのか
    隣で、炭酸飲料のはずなのにゴクゴクと喉を鳴らして一気に飲んでいるのが見ないでも分かった。
    どうやら隣にいるのが女だろうがなんだろうが、苗木という人間に”遠慮”という言葉はないらしい。

    「気付いてる人はいるかもしれない。だけどもそれで何か変わるかといったら
    そうじゃないと私は思うよ。だってそれは君を認めると同時に山野 志伸を諦めることになるだからね!」 
    「諦めればいいだろ。……ほら、『諦めも肝心』って言葉があるんだろ? 俺は、諦めた」
    「人間って言うのは、難しいものさ。それに諦めるっていうのは悪くはないがいい気分はしないだろう?」
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