Love of pastel color45コメント

1 甘夏蜜柑 id:vk-srbdDxA0

2011-05-08(日) 22:00:39 [削除依頼]



貴方は一生分の恋をしたことありますか?


この物語はある若者達の恋を記す物語。

少女達の恋とある人気グループアイドルメンバーの恋を記す物語。


.
  • 26 甘夏蜜柑 id:vk-srbdDxA0

    2011-05-08(日) 23:30:25 [削除依頼]


    悠樹たちの唄が終わって…


    憐君が一人ステージに残ってギターを弾きながら歌い始めた。


    【あのひ

     君とであった瞬間(とき)僕は恋に堕ちました

     僕と君の差は 大きくて

     2人で…

     描く(えがく)デッサンは最高に楽しくて

     堅くなっていた僕のココロを君は溶かした

     ただ

     君に伝えたい言葉は一つ…

     ごめん

     あのとき

     僕が…】


    瞬く間に記憶の断片が流れてきた。


    あの日


    憐君とのキスした記憶が出てきた


    気が付いたら・・・・


    私は


    泣いていた…


    【憐君は明日の昼の便でアメリカに行く事だと・・】


    なんでこんなにモヤモヤしていたのか


    やっとわかった…
  • 27 甘夏蜜柑 id:vk-srbdDxA0

    2011-05-08(日) 23:30:54 [削除依頼]


    気付けば…


    夜は明けていて…


    悠樹に叩き起こされた…


    「姉ちゃん!
     ここで寝たら風邪引くよ!」

    「うん…」

    「今日で憐君出るのに・・・」

    「今、何時?」

    「え?
     10時…」

    「何時の飛行機?」

    「12時」


    私は、無意識に鞄を持って


    家を飛び出していた。


    やっと、5年経って気付いた気持ちを


    伝えずに別れるのはいやだから…


    全力で空港まで走った。


    これ以上は


    憐君の為に…
  • 28 甘夏蜜柑 id:vk-srbdDxA0

    2011-05-08(日) 23:31:27 [削除依頼]


    「はぁ…
     結局謝らずにアメリカ行きかぁ…」


    空港で一人でポツリと呟いていた。


    iPodでChanson d'amourを聞いて時間まで聴く。


    柚沙ちゃんはあの日以来


    俺を避けていた。


    自分で・・・


    やったことだから…


    罰に丁度良い…


    今回の留学は


    柚沙ちゃんだけに内緒にして居たかった。


    じゃないと


    別れるのが辛いから…


    周りの人にはバレズに日本を出るなんて最高じゃん?


    ちゃんと変装だってしてるし…


    「憐君!!!!!」


    え?


    今…


    柚沙ちゃんの声が聞こえた?


    俺は、慌てて立って


    前を見た。


    そしたら…


    息を切らして走ってきたかのようにいる柚沙ちゃんがいた。
  • 29 甘夏蜜柑 id:vk-1iH9Ovk/

    2011-05-09(月) 12:24:30 [削除依頼]


    「どうして…」

    「え?」

    「どうして、柚沙ちゃんが…」

    「どうしてってこっちの台詞よ!
     昨日、奈菜に聞いてあのMスタで聴いたたら私が悪いみたいじゃない!」

    「え?」

    「私は…
     この5年間ずっとあの日を忘れなくて・・・
     やっと
     気付いたのに…」

    「何に?」

    「私…
     憐君のことが好きなの・・」


    え?


    嘘だろ?


    柚沙ちゃんは


    幸紀くんの彼女だろ?


    なんで?


    「ごめんなさい・・
     あの時もっと素直でいた・・・」


    私は


    溢れる涙を堪えながら謝ろうとしたら


    憐君に抱きしめられていた。


    「憐君?」


    「嘘だろ・・・」


    「嘘じゃないよ」


    抱きしめる力を強くする俺。


    やっと通じ合った気持ちには


    嘘はつけない。


    アナウンスの放送で俺等の体温が二つに分かれる。


    「本当に行くんだね?」

    「ああ
     アメリカで勉強したいから」


    最後の別れの挨拶変わりに・・・


    私達はキスをした。


    五年前に擦れ違った気持ちは


    こんな形で叶う。


    これからも


    君に歌う・・・


    君に贈る


    Chanson d'amour


    第一章 Chanson d'amour 終
  • 30 甘夏蜜柑 id:vk-1iH9Ovk/

    2011-05-09(月) 13:42:42 [削除依頼]



    私の命には、時間がある。


    昔からの持病で入退院の繰返し。


    だから恋はしないって決めていた。


    勿論、時間がたくさんある君に出会うまで…


    君のお陰で一生分の恋ができたのだから…


    第二章 一生分の恋
  • 31 瑪瑙 id:4FJqnYj0

    2011-05-09(月) 14:11:27 [削除依頼]
    切ない…。恋の話はかけないので感動します!
  • 32 甘夏蜜柑 id:vk-1iH9Ovk/

    2011-05-09(月) 19:50:30 [削除依頼]
    >>31 そうですか? 自分なりに考えて書いている物語なので
  • 33 甘夏蜜柑 id:vk-1iH9Ovk/

    2011-05-09(月) 20:01:56 [削除依頼]


    私の命があとわずかと知ったのは
    16歳のときでした。
    高校一年生になって、1月25日の誕生日の一週間後の事でした。
    偶々、偶然次の授業に遅刻しそうで走ったときでした。
    気管支が割れたかのように痛くなり、息が出来なくなって意識が一気に飛んだ。
    こんな発作は初めてで…
    先天性の病気を持つ私の発作は全員知っていました。
    なのに…
    あの発作が私の死へのカウントダウンの始まり…
    そして…
    それが貴方との出会いの唯一のきっかけでした。


    ―2月1日―


    「由紀、早く!」

    友達に言われて私は、早歩きで歩いていた。
    私の名前は、小林由紀(こばやしゆき)
    高校一年生です。
    つい一週間前に16歳になりました。

    「爛っ、私走ったら発作が起きるから無理だよっ」
    「遅刻したら、由紀グランドを走らないといけないんだよっ?!
     幾ら、見学でも遅刻はヤバイよ!」
    「そんな〜」

    親友の爛が言うのでつい、走り始めた。
    体育館に着いた同時にチャイムが鳴る。

    「由紀って走るの早いんだね〜」
    「そうか・・・」

    爛の言葉に返そうとした瞬間。


    ズグッ


    「!!!!!」

    急に気管支が割れたような痛みが私に襲ってきた。
    痛みに耐えられなくて…

    「ゆ、由紀?!!!
     ちょっと、先生!
     由紀が・・・・・・・・!!!!」

    その場に倒れて、爛の言葉が体育館に響く。
    そこで私は、意識を手放した。


    ─病院─


    目が覚めた時…
    母さん達と主治医の声が聞こえた。

    「え?!!!
     進行しているんですか?」
    「ええ、
     今回の発作が出たということは…
     覚悟は出来ている筈です…
     娘さんの命は持って3年です…」
    「!!!!!」

    カーテン越しからでも聞こえる会話。

    余命3年

    二十歳まで生きられない。
    私は、突然の宣告に驚いた。
    自分でも自覚していた。

    そう永くはない。

    「暫らく、検査の為2週間入院して戴きます」

    主治医の声が病室に響いて
    しんと静まりかえる。
    ただ、母さんのすすり泣く声を除いて・・・・
  • 34 甘夏蜜柑 id:vk-1iH9Ovk/

    2011-05-09(月) 20:09:02 [削除依頼]


    ―次の日―


    私は、自由に検査の時間に鳴るまで病院をウロウロしていた。
    此処の病院はそこら辺の病院と違って有名な医師が勢揃いしていて、私はその呼吸器科の患者。
    見た目は、元気そうに見えても私の中は凄く弱っている。
    今の状態で走ったら、100%の確率で発作を起こす。
    今時、先天性でかかる病気では珍しくて私はいろんな医者の診察を受けた結果現在かかり付けとなった此処の病院が私の人生を大きく支える柱となった。

    「由紀姉ちゃん!」

    私はくるりと声がした方向に振り返る。
    後ろには、先天性の心臓病を持つ子供や長期間入院している子がいた。

    「久しぶり〜
     ちゃんと、先生の言う事聞いていた?」
    「うん!」
    「奈美ちゃん、喘息は大丈夫?」
    「ちゃんと、決まった時間に吸入しているから大丈夫だよ!」

    こうして検査入院している間は、小児科の子供達と話したり、遊んだりして時間を潰す。

    「由紀ちゃん、検査の時間だよ!」

    担当看護師の諸井さんに呼ばれて私は、小児科の子供達と別れて、検査を受けに行った。

    ―呼吸器科―

    「やっと、検査終わった〜!」

    私は、外来患者の待合室で大きくけのびをする。

    後は、病室でゆっくりしようかな〜

    と考えながら病室に向かう最中だった。
    曲がり角で誰かとぶつかってしまい、うしろに階段を気付いた瞬間。
    ぶつかった人が私を反射的に抱き寄せていた。

    「大丈夫?」

    フワリと聞こえる声。
    急に息が上がってきた。
    発作?
    此処で?!!!
    今さっき薬を飲んだのに?!!!

    「だ、大丈夫です…」

    私は、素早く離れて病室に向かって歩く。
    これ以上あのままで居たら、絶対的に発作を起こす。

    「…ねぇ!」
    「あ、はい!!!!」

    私は反射的に振り向く。

    「ねぇ、名前は?」
    「…小林由紀」
    「由紀かぁ…
     俺は、如月悠樹!」
    「如月悠樹・・・」
    「多分、俺の名前を知っている筈だけど…」
    「ううん
     知らない…」
    「え?
     芸能人とか…」
    「興味ない。
     だって、私あまりテレビとか見ないし…」
    「そっか…」
    「お兄ちゃんによく言われるの…
     自分の兄弟がでるバラエティくらい見ろって…」
    「あははは」
    「!?」
    「ごめんゴメン…
     なんか、家の姉ちゃんと同じタイプだなぁって…
     ちがうのは、君の兄ちゃんが芸能人ってことかな?」
    「うん」
    「悠ちゃん!
     早くしてよ〜
     仕事があるんだから!」
    「あ、わかった!
     これ…
    もし、よかったら携帯に登録して?」
    「え?」

    すると、その男の子は私に一枚の紙を渡して呼ばれた方向へと走っていった。
  • 35 甘夏蜜柑 id:vk-1iH9Ovk/

    2011-05-09(月) 20:42:37 [削除依頼]


    「リーダー病院ないでも声でかすぎ!」
    「早く出て行かないと妹の耳に入るから!」
    「妹居たの?!
     悟史くん」
    「いるさ〜
     今、ここの呼吸器科で検査入院中」
    「検査入院?!
     妹ちゃん何か病気?」
    「ああ、先天性の病気で大好きな陸上とかできないんだよ。
     少しでも走れば息切れして発作起こすから」
    「治る病気でしょ?」
    「ううん
     先天性の病気が発症したのは妹が生まれてほんの一ヶ月で分かったんだよ。
     母さんが作ったミルクとかを飲んだら直に嘔吐して呼吸困難を起こしたから」
    「でもさ〜
     そんだけじゃあ分からないじゃん!」
    「最初は、先天性喘息って言われたらしいけど1歳になっても治らなかったから今現在調べているんだよ」
    「へぇ〜」
    「よし!
     今から仕事だし、張り切って行くぞ!」
    「なんかリーダー張り切ってない?」
    「母さん達共働きじゃないと治療費払えないからさ、一応俺の稼ぎも妹の治療費に何分の一は行ってるし…」
    「そんなに…」

    この時は…

    リーダーの言葉が本当だと思っていたけど…
    君の病気は先天性喘息じゃなくて
    ?治療法の無い病?だと知ったのは…
    君と出会ってすぐそこまで訪れていた。

    ─125号室─


    私は個室の病室に戻ってからすぐに携帯を開いて?如月悠樹?って子の番号を登録した。
    芸能人だから電話はシテはいけないと思ってつい我慢した。
    それから、三時間後


    コンコンッ


    「あ、は〜い」

    私が返事したら

    「由紀?
     大丈夫か?」
    「悟兄!
     お仕事終わったの?」

    唯一の兄弟である悟兄が入ってきた。

    「ああ。
     ちゃんと検査受けた?」
    「受けたよ〜」

    ちゃんと応えると悟兄はくしゃっと私の頭を撫でてくれる。

    「今回の発作の原因なんだろうな?」
    「そうだね〜」

    悟兄と楽しく話していると…

    「由紀、遅れてごめんね〜」

    親友の爛が入ってきた。

    「悟史くん、お久しぶりです」
    「久しぶり爛ちゃん」

    そう。
    悟兄が芸能人だって事は爛だけが知っている。
    高校だって、悟兄の所属事務所の社長さんの案内で受験した。


    もちろん


    体育の時間は絶対的に見学。
    陸上が大好きで本当は、爛みたいに健全だったら走りたい。


    .
  • 36 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 19:38:21 [削除依頼]

    ―二週間後―

    無事に検査も終わり今日が本当の病気が分かる日。

    「由紀ちゃん
     準備終わった?」
    「はい!」
    「じゃあ、君の病気について話すね・・・」
    「!」

    急に主治医の先生の表情が険しくなる。
    私も黙り込んだ。

    「由紀ちゃんの病気は、気管支喘息だ」
    「わかってます。
     けど…」
    「けどね…
     その喘息で気管支が弱りきってね…
     気管支に?癌?が出来てるんだよ」
    「!!!!!
     がん…?」
    「そう、しかも良性じゃない
     悪性の癌だ…」
    「先生…
     手術は…」
    「君の体力では、無理だ…
     そのうえ気管支の半分が繁殖していて治療すらできない」
    「じゃあ、私は持って・・・・」
    「恐らく、持っても十九歳の誕生日後の三ヵ月後以内が余命だろう…」
    「つ、つまり余命は3年ですよね」
    「うん。
     ご両親にはまだ確定前に話してる
     あとは、お兄さんに伝えるだけだ」
    「そうですか…」


    癌…


    なんとなく分かってた。
    気管支が痛む時間がだんだん長くなってるのも自覚してた。
    今日の退院手続きは悟兄がしてくれる。
    大学には行ってない。
    多分、本当は医学に行って私の病気について研究したいかもしれない。
    だけど、芸能人だから…
    私の治療費の為に精一杯に高1からグループアイドルのリーダーとして活動していた。

    「悟兄〜」
    「あ、由紀。
     もう、話終わった?」
    「うん」
    「どうだった?」

    素直に?癌?とか言えない。

    「…それがさ
     なんか重い肺炎みたい」

    つい、嘘を付いてしまった。

    「そうか」

    初めて悟兄に付いた嘘はまるで私を縛るかのように徐々に私の体を蝕んでいた。
    気付いたのは…
    悟兄が所属している事務所に行った時、君と再会したときでした…


    ―一ヵ月後―


    私の体は?癌?に侵されていると知って一ヶ月。


    今は3月15日

    もうすぐしたら悟兄のコンサートが開催される。

    開催日は、3月27日

    私は、コンサートに行きたいと無理に悟兄に頼んだ。

    「わかった
     事務所に頼んでお前だけ関係者の所で見られるように頼んでみる」

    と言ってくれた。
    私は、嬉しくて

    あの時の男の子…

    如月悠樹君にメールしてみた。
    1時間待ってたら返信が来た。

    【マジで?
     良かったじゃん】

    と来た。
    でも、悠樹くんの正体を知ったときはすでに時遅しかのように…
    私は悠樹くんのことが好きになっていた。
  • 37 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 19:44:42 [削除依頼]


    俺は、一瞬由紀ちゃんのメールにビビッタ。
    だって、由紀ちゃんが来るコンサートは俺がでるコンサート。
    まだ、言ってないんだ。
    俺が芸能人で?神海?のメンバーだって…
    元々芸能人に興味ない由紀ちゃんが知ったらきっと俺を視る目が変わる。

    「やっと、許可がとれた〜」

    急にリーダーがそう言って楽屋に入ってきた。

    「何が?」
    「ん?
     ああ、妹を関係者扱いでコンサートに連れてこようとしたんだけど、少なからず後半からはステージ裏から見させるけど、前半は絶対に観客席から見るという条件付きって社長に言われた」
    「へぇ〜」
    「まぁ、母さんもくるからいいけど」

    その日、悟史君はテンション高めで早く仕事が終わった。

    「由紀」

    学校から帰って自分の部屋で悠樹君にメールしてる時に悟兄が入ってきた。

    「なに?」
    「社長に交渉してみたところ、前半は観客席で見て後半はステージ裏から見て良いんだって」
    「じゃあ、関係者扱いは?」
    「後半から有効。
     前半が終わったら、こっそり楽屋に母さんと一緒に来て?」
    「わかった!」


    コンサートに行く事が決まって
    私は、熱を出さないように内服の薬を飲んでしっかり、体調管理をした。
  • 38 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 19:48:30 [削除依頼]


    正直、言うべきか困った。
    でも、幸紀くんは言った方が良いと言ってたけど…
    言えなかった。

    「お兄ちゃんがしっかり配慮してくれた」

    その言葉が刺さって言えなかった。


    ―コンサート当日―


    「わぁ…
     ファンが沢山いる…」
    「そうね…
     相変わらず悟史も人気あるね…」

    と母さんと2人で後ろの観客席に座った。
    前半が終わったら…
    すぐ楽屋にいけるように…
    暫らくしたら携帯がなる

    「悟兄?」
    「あ、ちゃんと来れた?」
    「うん。
     ちゃんと後ろの観客席にいるよ」
    「なら、いい
     はしゃぎすぎて発作起こすなよ」
    「わかってる」


    リーダーが電話している最中。
    俺は、電話をしてみたけど
    生憎話中…
    しょうがなく諦めた。
    そのまま、コンサートが始まった。


    10分たって、ふと観客席が暗くなりステージから光が放たれて悲鳴に近い歓声に私は驚いた。
    ステージの真ん中には悟兄が居て…
    華奢な踊りや澄んだ歌声に私は感動した。
    けど…
    悟兄の隣に悠樹くんがいた。
    バックダンサーなのかな?
    でも、悟兄と同じタイプの衣装を着てる…
    なんで?
    私は、無意識に周りをみる。
    悠樹くんの名前が書かれた団扇がちらちら見える。
    その瞬間わかった。
    悠樹くんが芸能人だと…
    その瞬間物凄く悲しくなった。
    私は…
    悠樹くんと違って

    病弱な女の子だと…

    一人でさびしく悲しく自覚した。
  • 39 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 19:54:28 [削除依頼]



    あっと言う間に前半終了。

    「由紀!
     楽屋に行くよ!」
    「いや、帰りたい…」
    「いいから!
     せっかく、体調良いんだから最後まで居ないとお兄ちゃんが心配するでしょ?」
    「う〜」

    母さんに引っ張られて…
    私は、重い体を無理矢理動かして悟兄のいる楽屋に向かった。

    「…はぁ」
    「なに溜め息付いてんの」
    「だって…」

    好きな子がいたなんていえるか!

    と想いながら楽屋に向かう。
    完璧に由紀ちゃんに嫌われる…
    その時…

    「だから!
     かえるって言ってるじゃん!」
    「いいから最後までいなさいよ!
     せっかく、お兄ちゃんが苦労して…」

    ふと、リーダーのお母さんの声がした。
    フワリとした女の子の声がしたけど…

    「ちょっと待って…」

    急にリーダーが声の方向に向かって歩く。


    私は、やっぱり楽屋に行くのが怖くて抵抗。
    けど、母さんが珍しくしつこくて結局楽屋間近まで来た。

    「由紀!」

    急にリーダーの言葉に俺は耳を疑った。
    由紀…?
    まさか、由紀ちゃん?
    リーダーの妹って由紀ちゃん?
    リーダーが一人の女の子の手をしっかり握ってまたこっちにきた。

    「力強い!
     離してよ!!!」
    「ったく、どうせ・・・
     抵抗して逃げようとしたんだろ!」
    「ちが…!」

    私は、眼の前にいる子に驚いて言葉を失った。
  • 40 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 20:05:26 [削除依頼]


    「…」
    「っ・・・・お久しぶりです…
     幸紀さん」
    「?!!
     幸紀くん知ってるの?!!」
    「え、あ、うん。
     俺昔ちょくちょくオフの日はリーダーの家に遊びに行ってたから」
    「…悟兄が…
     いつもお世話になってます」

    由紀ちゃんが俺らにお辞儀をする。
    ん?
    待てよ…
    今明らかにリーダーの事を?兄?って行ったよね?

    「って事は、リーダーと由紀ちゃんは兄弟ってことぉ?!!!!!」

    俺は無意識に叫んでいた。
    すると、由紀ちゃんが辛そうに俯いた。
    本当なんだ…

    「由紀、とにかく楽屋に入れ。
     いまさっき、大声を出したからキツイだろ?」
    「平気だよ!
     コンサート会場に入る前に・・・・ゲホッ」

    由紀ちゃんは前屈みになって口を手で抑える。

    「由紀!
     お兄ちゃんの言うとおりよ?
     いくら、薬を飲んでいても大声を出したら咳がでるのも昔から分かってるでしょ?」
    「う〜」

    由紀ちゃんはリーダーに背中を擦ってもらいながら渋々と楽屋に入った。

    「幸紀くん、本当に背が大きくなったわね〜」

    由紀ちゃんの母さんの言葉に幸紀くんは

    「いいえ、悟史くんには色々とお世話になってるんで」
    「…そう、昔から由紀が発作を起こした時には何度も車まで抱きかかえて運んでくれたことは何回もあったしね〜」
    「そんな、由紀ちゃんも元気で何よりです」

    なんて楽屋に入りながら、話していた。

    「なんか、リーダーの妹ちゃん美人だね!」

    急にドン!と背中を叩きながら晴海ちゃんは俺に話しかけてきた。

    「いってぇな〜」

    俺は、背中を擦りつつ楽屋に入った。

    「由紀、これ」
    「ありがとう。悟兄」

    リーダーに注いでもらった水をゆっくり飲む由紀ちゃん。
    晴海ちゃんの言う通りモデルさんかのようにスラりと体格が良くてついつい見惚れてしまう。

    「落ち着いた?」
    「うん、悟兄ありがとぉ」

    ニコッと笑う由紀ちゃん。

    ドグッ

    急にでかく脈を打った俺の鼓動。
    自分でも驚いた。
    こんなのは初めてだから…
    由紀ちゃんを視るだけで鼓動が高鳴る。
    しかも、何ちゃっかり幸紀くんに頭撫でられてるんだよ!

    「悠ちゃん?」
    「あ、なに?
     晴海ちゃん」
    「何、ボーッとしてんの?
     もう直したら後半だよ?」
    「あ、うん」

    俺は、慌ててたった拍子にバランスを崩して顔面から諸にコケた。

    「・・・・」
    「って悠樹!
     なに、転んでんの!!!」
    「しかも、顔面から諸に」
    「憐君最後の一言は余計に傷つくよ」

    俺は、鼻を押さえながら顔を上げた。

    「…まさか、鼻血出したんじゃあ…」
    「そんなわけないだろコケタだけで」

    と俺は強がって手を鼻から離した瞬間。

    ポタ…

    赤い液体が鼻から滴り落ちた。

    「……はぁ、ちょっとスタッフと話して後半のメンバーソロのトップバッターを変更してもらう」
    「え、ちょっ鼻血くらいで」
    「それに、メイクで隠さないといけない部分もあるし」

    ザグッと刺さるリーダーと幸紀くんの言葉。
    確かに鼻が赤くなってる自覚ある。
    メイクで隠せる範囲の怪我だけど…

    「って事で、悠樹君は待機」
    「はい?」
    「それと、由紀」
    「ん?」
    「由紀、一応落ち着いたかもしれないけど念のため悠樹の傍に居てやって?」
    「はぁい」
    「は?!!
     なんで、俺が此処で由紀ちゃんと…」
    「けが人は黙れ」

    ポスンと憐君に保冷材を投げつけられた。

    「じゃあ、ちょっとスタッフに話してくる」
    「母さんは?」
    「ん?
     もうすぐしたら、仕事だから帰るわ…
     帰りはお兄ちゃんと帰りなさい」
    「はぁい」

    由紀ちゃん、納得してるし!!
  • 41 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 21:58:04 [削除依頼]



    パタン…


    母さん達が楽屋から出て行った。
    急に悠樹くんと2人っきりになると緊張する。
    なんて言うか芸能人と2人っきりになったという意味かな?
    だって、こんな至近距離で座ってる芸能人と2人っきりだよ?

    「あ〜なんでこけたんだ自分」

    とか独り言を言う悠樹くんを見て

    「ふっ」

    つい吹き出してしまった。

    「な、何で笑うんだよ」
    「だって、独り言がっ・・・はははっ」
    「何か文句でも?」
    「ないけど、あははは!!!」
    「笑いながらだと説得力皆無ですけど」

    ぶすっとする悠樹くん。
    なんだが、物凄く可愛らしくて愛しくなる。
  • 42 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 22:14:03 [削除依頼]

    パタン…

    母さん達が楽屋から出て行った。
    急に悠樹くんと2人っきりになると緊張する。なんて言うか芸能人と2人っきりになったという意味かな?
    だって、こんな至近距離で座ってる芸能人と2人っきりだよ?

    「あ〜なんでこけたんだ自分」

    とか独り言を言う悠樹くんを見て

    「ふっ」

    つい噴出してしまった。

    「な、何で笑うんだよ」
    「だって、独り言がっ・・・はははっ」
    「何か文句でも?」
    「ないけど、あははは!!!」
    「笑いながらだと説得力皆無ですけど」

    ぶすっとする悠樹くん。
    なんだが、物凄く可愛らしくて愛しくなる。

    暫らくして、後半が始まってあっという間にコンサートは終わった。

    「あ〜楽しかった!」

    まぁ、私は略関係者扱いだったから最終的に悟兄の事務所まで同行していた。

    「案外早く終わったな〜」

    くしゃっと私の頭を撫でる悟兄。
    その横で幸紀くんが笑っている。
    他のメンバーも…
    でも、悠樹くんだけが物凄く不機嫌な表情だった。

    「悟史くんっ
     今日は、もう解散する?」
    「そうだな〜」
    「悟兄!
     今さっき母さんと父さんからメールで」
    「なに?」
    「?今日は遅くなるから2人で夕飯済ませなさい?だって」
    「そうか〜
     じゃあ、どっかで食べて帰るか」
    「じゃあ、俺んちは?!!」

    ハイっと手を上げた晴海くん。

    「なんで晴海ちゃんの家だよ〜」
    「俺んち、中華料理屋だし!」
    「アホ!
     由紀は塩分脂肪分控えめの料理じゃないといけないんだよ!」
    「そうなの?」
    「うん。
     病院で塩分脂肪分は控えないといけないと言われてるの」
    「そんな〜」
    「唯一中華料理で食べられるのは水餃子だけだよ!」
    「憐くんツッコミが痛い」
    「まぁ、中華まんとかは大丈夫じゃない?」
    「確かに…」

    という訳で
    私達6人は晴海くんの実家で食事する事になった。

    ―誠崎中華料理店―

    「ここ?」
    「そう!
     ここの街では1番有名な店だよ!」
    「晴海くんち案外デカイ」
    「私の家でも二階建ての結構広い方なのに」
    「俺んちは店が結構繁盛するから十年前に3階建てに建て直ししたんだよ!」
    「晴海ちゃん、芸能界じゃなくて店を継いだ方が」
    「俺、中華料理作ってもあんまり上手くないし」
    『(絶対、嘘だ)』
    「まぁ、とにかく入って?」
    「あ、うん」

    私達は晴海くんの後ろに付いて入った。
  • 43 甘夏蜜柑 id:vk-ksYuNMn0

    2011-05-10(火) 22:17:59 [削除依頼]

    「いらっしゃ〜いって晴海!
     お帰り〜
     其方は?」
    「お客だよ!
     俺の仲間とリーダーの妹ちゃん」
    「そうなの?
     悟史くんにこんなに可愛い妹がいたのね〜」
    「晴海くんの母さんどういう意味ですか」
    「こんなに綺麗ならモデルさんできるんじゃない?」
    「由紀ちゃん、今年の文化祭でミス・誠洲に選ばれてなかったけ?
     芸能科にいるトップモデルの子に勝ったって社長が」
    「あ〜、偶々社長さんが審査員に混じってたんで」
    「えっ
     しゃ、社長が?!!」
    「うん。
     悠樹くんは、学校違うよね?」
    「いや、俺誠洲高校の芸能科に入学してるし」
    「一体何歳?」
    「ん?
     俺?
     リーダー何歳だっけ?」
    「19歳〜」
    「16歳!」
    「え?
     って事は?」
    「芸能科の1年」
    「ええ?!!
     私と同級生?!!!」
    「そうなるねあはは〜」
    「そこ笑うところじゃないから!」
    「そうだけどさ〜
     高校一緒で名前も知らないんて滅多にないっしょ?」
    「そうか?」
    「そうだよ!
     悟兄が幸紀くんを家に連れてこない限り気付かないよ!」
    「由紀、だから言っただろ?
     俺のでる番組は見たほうが良いって」
    「うん」

    そんな他愛のない話をして盛り上がった。
    気付けば、もう夜11時を回っていて流石に母さん達も帰ってきても可笑しくないと悟兄が言い始めたのでお開きになったときだった。

    ドサッ

    「?!!!!」

    一斉に振り向くと…
    其処には机に伏せて寝ている悠樹くんがいた。

    「あちゃ〜
     又、柚沙ちゃん家まで運ばないといけないか〜」

    と悟兄はブツブツ言いながら悠樹くんの腕を首にかけて店を出ようとした瞬間…

    ぐらぁ…

    立ち眩みがした。
    このままだと倒れる…

    ガシッ

    でも、しっかりと幸紀くんが支えてくれた。

    「大丈夫?」
    「平気〜
     今日、久しぶりに長時間外出したから疲れたの」
    「そっか」

    そのまま、幸紀くんに支えられたまま悟兄の車まで歩いた。
    悠樹くんを家まで送り悟兄と楽しく話しながら自宅に帰った。
    けど、この時から
    私の人生には?かけがえのない?事がおき始めていた。
    そのことが起きたのは…
    次の日の事だった。

    「由紀!」
    「あ、おはよう〜悟兄〜」
    「由紀、今日事務所に来る?」
    「ん?
    どうして?」
    「春休みだから、ちゃんと兄ちゃんが働いているところを見せたいから」
    「何それ!
    でも行こうかな〜
    芸能人がどんな仕事をしているのか見たい」
    「じゃあ、決定だな!」
    「うん!」

    この時、まさか…
    私が唯一できる事があるなんて思ってなかった。
    悠樹くんを家まで送り悟兄と楽しく話しながら自宅に帰った。
    けど、この時から
    私の人生には?かけがえのない?事がおき始めていた。
    そのことが起きたのは…
    次の日の事だった。

    「由紀!」
    「あ、おはよう〜悟兄〜」
    「由紀、今日事務所に来る?」
    「ん?
    どうして?」
    「春休みだから、ちゃんと兄ちゃんが働いているところを見せたいから」
    「何それ!
    でも行こうかな〜
    芸能人がどんな仕事をしているのか見たい」
    「じゃあ、決定だな!」
    「うん!」

    この時、まさか…
    私が唯一できる事があるなんて思ってなかった。
  • 44 甘夏蜜柑 id:THqD9NU0

    2011-05-11(水) 19:12:35 [削除依頼]

    事務所についたら、悠樹君たちがいた。

    「あ、由紀ちゃんおはよう」

    晴海君が私に声をかける。

    「おはよう」

    悠樹君はソファーに座ってPSPでゲームしている。
    何のゲームをしているのだろうか?

    「悠樹君」
    「!
     由紀ちゃん」
    「何のゲームしてるの?」
    「●ンハン」
    「●ンハン?」
    「知らない?」
    「私、ゲームとかは殆どFFシリーズだからさ…」
    「あーFFかぁ…
     昔は良くしてた」

    悠樹君と話していたら悟兄たちのマネージャーが入ってきた。

    「今日のスケジュール言うぞ」

    マネージャーさんがそう言うとみんな一斉にしていることをやめる。

    「今日は人気ファッション雑誌?Clovertimes?の撮影が一日かけてある」

    一日もかよと憐君が言う。
    私は見学として悟兄と一緒にロケバスに乗った。
  • 45 甘夏蜜柑 id:vk-iV2db/y1

    2011-05-11(水) 22:10:25 [削除依頼]

    ロケ地に向かっている最中にマネージャーの早瀬さんに電話があった。

    「相手役のモデルが休み!?
    代理は…
    こちらで手配します」

    とロケバスの中で叫んでいた。

    「早瀬さんどーすんの」
    「事務所内のモデルがいるはず」
    「今日は、全員ファッション雑誌の撮影で埋まってますよ」

    憐君の痛いツッコミがはいる。
    早瀬さんは頭を抱えて悩んでいた。
    その時、私と目があう。
    そして笑って…

    「いるじゃないか」

    と一言言うと一斉に皆が私の方を見た。
    まさか…

    「由紀、今日だけ代理のモデルをやってくれないか?
    サポートは俺らでするから」

    予想通りの言葉がきた。

    「私が!?
    できっこないよ!
    素人だし、そんなスタイル…」
    「いやいや…
    ミス誠洲だから頼めることだから…」
    「う゛」

    悟兄の説得で1日だけ代理のモデルとして参加することになった。
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