破壊ごっこ25コメント

1 ゆた id:MmfcpVH.

2011-05-07(土) 15:26:40 [削除依頼]
それはただの砂場のお山を壊す遊びからはじまった。
  • 6 ゆた id:MmfcpVH.

    2011-05-07(土) 16:42:52 [削除依頼]
    「杉本さん、保健室行ってきなさい」
    先生にそう言われて僕は1階の教室から3階の保健室までの
    階段を苦戦しながらのぼっていく。
    3時間目中、体調不良を報告したら先生が僕の額を触るなり手を引っ込めた。
    それくらい熱かったらしい。イコール高熱だ。


    「失礼します……」
    がらりと開けると、最初に僕の目にはいったのは黒のソファで横たわっている
    杉山だった。寝ているわけではなさそうだ。
    杉山もすぐに気づいたらしく、僕がソファのほうに歩くと同時に起き上がった。


    「今、保健の明石先生、用事があっていないのよ。電気は消すから、ソファに
    横たわってといてって」
    保健の先生がいないことと、電気がついてない理由を聞くと杉山はすらすらと
    滑舌よく、笑顔で答えた。杉山の滑舌のよさは心地いいくらいに良い。
    まるで、あれを受けたとは思えないくらい杉山にしたら元気なので、とりあえず
    本人に確認をとってみた。
    「杉山、体育館倉庫でボコられた?」
    先ほどは2つ結びだったのが、今は結んでないただのロングヘアになってるので、
    確実ではないということはないかなと思いつつ質問してみた。
    杉山は一瞬考え込んだが、縦に頭を降った。
  • 7 ゆた id:GYAqkpx/

    2011-05-08(日) 11:14:22 [削除依頼]
    「でもいつもよりかはぜーんぜん。
    そんなに殴られてはないよ。髪引っ張られたくらい。
    それはわかるでしょ? ついでにヘアゴムも持ってかれた」
    すらすらとハードなことを話す。中袖、半ズボンの
    格好から中途半端に露出してる白い肌からは紫色の
    あざがあちこちについている。そんな杉山の姿を見るのは
    精神的に少し耐え難い。
    「それって全然って言うの?」
    と思ったことを口に出すと、
    「私にしちゃ」
    と苦笑いしながら答えた。
    そんな会話を終えた直後に、がらりとドアが開き、
    パーマの痩せてる明石先生の姿が目に見えた。
    「杉山さん待たせてごめんね……そちらの男の子は?」
    「同じクラスの杉本くんです」
    杉本あおいです、と僕が言おうとしたところに杉山が
    僕より先に早口で答えた。
  • 8 ゆた id:whmfI7X.

    2011-05-11(水) 17:07:22 [削除依頼]
    あげ
  • 9 ゆた id:y7QVLHb0

    2011-05-13(金) 21:34:36 [削除依頼]
    *

    この後は杉山と僕、二人とも早退になった。
    早退ってはじめてだなあ、と少しわくわくしながら
    学校の正門から左の下り坂に行こうとした。
    正門まで杉山と一緒に行ったが、駅側の右側を
    通学路としている杉山とは正門でお別れだ。
    「じゃあ、また」
    僕が正門のところで言うと、杉山は返事をしてそのまま
    右側に曲がっていった――ではなく、待ってと小声でつぶやいた。
    杉山は真顔で僕を見つめる。なんだよと見つめる訳などを尋ねると、
    杉山はズボンのポケットからメモ帳を取り出した。ケーキや
    マカロンなどが訳の分からない英語と一緒にデザインされてる、
    可愛いデザインだ。でもうちのクラスでは指定のもの以外持ってきては
    いけない約束だ。だから計算ドリルなどを答え合わせする時も
    赤ペンではなく赤鉛筆。
    「メモ帳持ってきちゃだめなんじゃ……」
    僕が言うそばで杉山は深緑色の鉛筆を動かしながらメモ帳に
    何か書いている。
    その三十票後くらいに杉山はその紙を僕に見せてくれた。
  • 10 ゆた id:GtHdpkF/

    2011-05-14(土) 18:39:36 [削除依頼]
    訂正 >9の最後の行。 票ではなく秒です(;´Д`)
  • 11 ゆた id:2mVibas/

    2011-05-21(土) 22:12:35 [削除依頼]

    age
  • 12 ゆた id:2mVibas/

    2011-05-21(土) 22:27:47 [削除依頼]
    逃げて と大人が見てもびっくりするくらい
    綺麗な字で書いていた。
    「にげて? 何から? 何処へ?」
    疑問だらけだ。いきなりそんなこと言われても、
    こっちは動揺するばかりだ。少し寒気がする。
    「私からどこでもいいから遠くに逃げて
    ……ってとこかな。今すぐじゃなくてもいいけど」
    「お前から? なんでだよ」
    言いながら僕は一つそういった訳がわかるよう
    な気がした。
    杉山はほぼ毎日と言っていいくらいクラスメート
    にいじめられている。杉山はいわゆる「苛められっ子」
    だ。僕がそんな「苛められっ子」と関わっていると、
    僕まで苛められるかもしれない――そんな意味
    じゃないかと感じた。
    「逃げないと、あなたの……何かが危険にさらされる」
    そう言う杉山の目は今まで見たことないような、
    真剣な眼差しだ。さっきの保健室で見せた比較的
    穏やかな表情だった杉山とこの杉山はほぼ別人
    と言っても過剰表現ではないくらい。
    何かとはなんだ? とも問いただしたいが、なぜか
    言葉に出なかった。
    僕のそのきょとんとした表情を舐めまわすように
    杉山は見ると、紙を僕に回してさよならも言わないで
    自分の帰る方向に向かって走っていった。
  • 13 ゆた id:NyF4rx91

    2011-05-27(金) 21:50:27 [削除依頼]
    ∩゚∀゚∩age
  • 14 ゆた id:GHCnSAS1

    2011-05-29(日) 21:25:18 [削除依頼]
    *

    昨日は帰宅後一日中寝ていたらそのうち
    熱が下がって最終的には35度まで行った。
    そして無事に学校に行き、下校中だ。
    今日の宿題はなんだっけ、と思い出す。
    漢字ドリル、音読(カードに書き込む)、計算ドリル……ランドセルを
    開いて全部あるかどうかを確認しよう。黒のランドセルを開けて、
    漢字ドリル、音読カードを発見した。後は計算ドリルだけ。
    牧場の中に羊が約十匹くらいいる表紙だ。四年のわりには
    幼稚なデザインだなと皆思ってるが口には出さない。なぜか
    暗黙の了解となっている。
    羊が見当たらない。何回探しても見当たらない。
    これは学校に忘れた、ということか。
    今は親は仕事でいないはずだ。走って学校に戻る。
    坂などはない平らな道のものの、少し走ったら疲れる。
    忘れ物は取りに帰る、というのは学校の掟破りになるのだが、
    疲れるよりかはましと自己判断してのんびりゆっくり
    歩いてもどることにした。
  • 15 ゆた id:nCn43Xl0

    2011-06-25(土) 21:52:07 [削除依頼]
    教室の近くに来て、僕はふとおかしいなと思った。
    みんな帰ったはずなのに、誰か1人いる。茶髪の、
    黒ぶち眼鏡をかけていて……。そんな女の子が、
    教室のほぼ真ん中といったところで突っ立っている。
    まあ気になるがたぶんそいつはクラスメートだろうし、
    そうであっても違うクラスの人でも聞けばいい。
    たぶんあいつだと思うけど……。

    杉山あおいだった。やっぱり。
    「杉本くん?」彼女は問いかけてきた。
    「何しに戻ってきたの?」
    杉山のその表情はやや怒りっぽい。僕が杉山に何を
    したかは全く覚えてないが、自然にでてきた。
    「ごめん」
    もうこの際宿題などどうでもいい。むしろ忘れたほうが
    やらなくていいし……とそれは違うか。
    僕が教室のドアのほうに行こうとすると、杉山はこう言った。
    「待って」
    ――二回目だ。この台詞を聞くのは。
    杉山は、掃除がせっかく黒板を綺麗にしてくれたのに
    六時間目の学級会ですっかり薄汚れた黒板のほうを見つめている。
    「見てて」
    それだけ言うと、杉山は身動きもしないで金縛りというのだろうか、
    そのまま突っ立っていた。

    それもあっというまで、次の瞬間には黒板が消えてなくなっていた。
    黒板があったところは何もなくなっていた。
  • 16 ゆた id:t5TGDa4/

    2011-06-26(日) 21:37:17 [削除依頼]
    驚きや興奮などのいろいろな気持ちがまざって
    ろくにあも声が出ない僕のほうを杉山が向くと、
    かすかに微笑した。それから今度はデコピン
    するように杉山は黒板があった場所に向けて
    ピンと指を弾くと、黒板は照明がついたように
    ぱっと空いていたところを埋めた。
    「どう? ――ま、今練習していたのは黒板を
    消す技じゃないけどね」
    朝飯前、といったような表情だ。僕はそんな彼女の
    言葉など一切おかまいなしに黒板を凝視する。
    「って杉本くん話聞いてる?」
    そこで僕は我にかえった。
  • 17 風魔 id:EmzQkiu.

    2011-06-27(月) 14:29:28 [削除依頼]
    すごくおもしろいです。がんばってください。
    期待してます!!!
  • 18 ゆた id:GzStpbs/

    2011-06-27(月) 20:40:39 [削除依頼]
    >17 ありがとうございます(^o^)*
  • 19 ゆた id:aIwt.eB/

    2011-06-30(木) 23:37:01 [削除依頼]
    「黒板消す技身につけるために練習
    してたわけじゃないけどね?」
    杉山は余裕といった顔で言った。
    「じゃあ何?」
    僕がわけのわからぬまま問うと、杉山は
    真剣な顔で言った。
    「世界を破壊する為の技……かな。
    でもまずは、世界中ありとあらゆる教育機関をまず
    すべて消す練習――――それを今やってた」
    なぜ教育機関をまず消すのかがよくわからないが、
    馬鹿にはできなかった。杉山の顔はどこか憎しみに満ちていた。
    「でももうすぐで成功しそうなの。――あなた、ここにいると
    危険よ? 全ての学校がなくなるから、今こんなところにいちゃ
    あなたも消えちゃうわよ?」
    杉山は笑いながら言った。
    「その前にちょっと……」
    いいかけたところで黙った。時間をくれないか、忘れ物を
    ランドセルに入れたいんだ、と言いたかったが、もし
    杉山の言うことが本当だとしたら。即ち、学校がなくなったら。
    もちろん明日明後日は授業できないだろう。世界中全ての
    教育機関がなくなるのだから、宿題をしたところで、
    それをどこに出せばいいのかわからない。
    もう宿題なんてしなくていいや。そう思った僕は教室のドアを
    開けて、学校を出ようと走っていった。
  • 20 ゆた id:aIwt.eB/

    2011-06-30(木) 23:44:32 [削除依頼]
    *

    あくる日。いつもめざましで設定しているのは
    六時半だが、その三十分前にお母さんに無理やり
    たたき起こされた。緊急事態といったようだ。
    「あおい! 学校がなくなったんだって!
    それも、うちの地区の学校だけじゃなくて、日本全国
    じゃなくて、北半球だけじゃなくて――――」
    一瞬夢かと思った。夢の中で僕はたたき起こされて、
    お母さんが変なことを言っている。そんな内容の夢。
    しかし、一瞬でわかった。昨日、杉山の言っていたこと。
    本当に実行されたのだ。
    今更大騒ぎすることないだろうと、早いうちに真実を
    知っている僕には今更、と思って眠いからたたき起こすな
    とだけ言って残り三十分のあまった時間を眠りで埋めた。
  • 21 ゆた id:fXBtCuw/

    2011-07-02(土) 18:38:33 [削除依頼]
    age
  • 22 ゆた id:1l60VPq0

    2011-08-05(金) 23:28:15 [削除依頼]
    でもまあ、当たり前だが電気はあるので、
    その後連絡網が回ってきたらしい。
    今日学校は臨時休校です、と。母がその
    メールを見せてくれた。当たり前だろう。
    というよりなぜ臨時休校という名なんだ?
    未来永劫、「学校」なんていうものはない。
    そう決まったはずなのだが。
    僕は昨日まで、つまり「学校」というものが存在していた
    日のことを思い出していた。広瀬や鹿田などに
    会いたいものだ。いや広瀬や鹿田か、僕が引越しでもしない
    限り、この街にいるのだから、会えないということはないと
    思うのだが。
    クラスのほとんどの奴らに、杉山と「あおい」という
    名前が一緒だとからかわれたことも懐かしいな……。

    杉山? 杉山と言えば、「学校」というものが無くなる前、
    僕がクラスで最後に会話した人物だ。その会話も
    昨日の話、まだ二十四時間も経っていないのに
    五年くらい前の話のように思えてくる。
  • 23 ゆた id:h6h8jiR/

    2011-08-27(土) 18:17:09 [削除依頼]

    30分後、眠れなかったまま身を起こす。
    ベッドのすぐ横にあるカーテンを開けて、窓も開け、
    朝日を浴びてんー、とする。漫画などでも
    有りがちな一シーン。ところで今まで学園漫画を
    描いてきた漫画家、教師等はこれからどうするのだろう。

    僕は横になっている間に、大変なことに気づいた。
    杉山はとんでもないことをしてくれた。
    なぜ、黒板を消したところを見た時点で
    気付かなかったのだろう。自分が馬鹿すぎて面白いくらいだ。

    杉山は本当に消したのだ。あの時言った。
    「世界を破壊する為の技……かな。
    でもまずは、世界中ありとあらゆる教育機関をまず
    すべて消す練習――――それを今やってた」
    「でももうすぐで成功しそうなの。――あなた、ここにいると
    危険よ? 全ての学校がなくなるから、今こんなところにいちゃ
    あなたも消えちゃうわよ?」
    杉山のこの発言が、延々と僕の頭でループされる。
    杉山の声に、怖さで鳥肌が立つ。僕はこの言葉が、
    どんなに重要な言葉なのか気付かなかったのだ。

    二階の自部屋から、いそいで階段を降りていった。
    親はもういない。今頃は学校がなくなった事について、
    会社で騒いでいるのだろうか。なかなか滑稽だな。
    棚から、クラスメイト全員の名前と電.話番号が書いてある
    連絡網を取り出して、杉山あおいと書かれてある
    ところを探す。さすがにないということはなかった。
    受話器を取り出して、杉山のところへ電話をする。
  • 24 ゆた id:3HkvQN20

    2011-10-08(土) 21:43:59 [削除依頼]
    ぷるるる、と時間をかけずにすぐに杉山は
    出た。杉山本人だった。
    「もしもし杉山ですけど……」
    それから三秒間の沈黙の後、
    「杉本くんでしょ?」
    こっちは何も名乗ってないのに、当てられた。
    電話機に登録してあるはずはないとして、
    学校のクラスメイト一人をどうやって声聞かずに
    当てられるのだろうか。
    「なんでわかったの?」
    「暗記してるから。クラス全員ね」
    やっぱりただものではないのか杉山……と
    僕は本題を思い出した。
    「杉山、今日から学校ないよね。ラッキーだよ」
    僕は言い終えたところでやったーと無理に
    喜んでるふりをした。馬鹿みたい。本当は学校が
    なくなってしまって怖い。不安。たまに
    台風が関東圏に直撃して、わくわくすることは
    あるが、今回についてはわくわくなんという
    ポジティブシンキングな感情はなかった。
    「杉本くん、無理してる? ごめんね、私が
    消してしまって」
    杉山は切なさそうな声でそういう。

    私が消してしまって? 私が? 
    「私がってどういうことだよ。まさか杉山
    自分が消しちゃったとかそういうくだらない妄想
    しちゃうタイプだったの?」
    ある意味で予想通りの反応だった。やっぱり、
    合っていたんだ。僕の推測は。
    でもそれは合って欲しくない推測、憶測だった。
  • 25 ゆた id:pfwwcgm0

    2011-10-09(日) 22:28:36 [削除依頼]
    「……違う。そんな妄想、したくも、ない」
    杉山はとぎれとぎれに言葉を発していた。
    「でも、杉山がお前の手で壊した
    わけじゃないんだろっ?」
    僕が少しふざけた調子で言うと、杉山は
    少しの間をおいて、
    「これ以上私に話させないで! 全部
    お前たちのせいなんだ――――!」
    そして電話は切れた。ツーツーという虚しい
    電子音だけが音を発す。

    お前たちのせい。僕たちのせいで?
    一部女子のことを指してるんだったらわかるけど、
    僕たち――僕は何もやってない。
    まさか、杉山は僕たちに対する恨み「だけ」で
    世界中の学校というものを消してしまったのだろうか。
    そう考えると、杉山に対する怒りが湧いてきた。
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