{愛の華を全表示}
1 我流 [2006/01/03(火) 12:02:41]
人を愛せない男
人を愛すことの出来ない女
人を愛したい男
人に愛して欲しい女
そんな四人の物語。
2 我流 [2006/01/03(火) 12:04:31]
は〜い!今回『我流』になって初めての作品です。
完結できるように頑張ります!
では、スタート!
3 セバ子 [2006/01/03(火) 12:04:51]
がんばってください!
4 我流 [2006/01/03(火) 12:07:43]
【一部】
《澪の華》
朝、目が覚めると一番最初に視界に入るのは真っ白な天井だった。
時計を見ても、店に出勤する時間までは余裕があり、焦ることはなかった。
布団の重みを体全体が受けているはずなのに、片方の足にはそれを感じることはない。
でも、私には以前まであった左足が今だについているような感覚があるときがある。
しかし、布団を剥ぐとその感覚が嘘だというのがわかってしまう。
私は溜め息をつくと布団をどかし、ベッドの側に置いてある車椅子を手繰り寄せた。
私のベッドは介護用で、必要な場所に手を置ける棒がついている。
それを握ると体を持ち上げ、車椅子に腰をかけた。
そして、決まった位置に置いてある義足を手に取り、靴を履くように膝から下のない左足につける。
義足の付いた足を二・三回動かし、はずれないことを確かめる。
私は、これをしないことには立ち上がる勇気が出なかった。
車椅子でベッドに戻り、棒に手をかける。
「よいしょ!」
立ち上がろうとすると、いつもこの言葉が出てしまう。
私は立ち上がると背伸びをし、カーテンを開けに窓に歩み寄る。
ゆっくりだが、仕方ない。
義足を付けて歩きだしてからというもの、本物の足が愛しくて仕方なかった。
5 我流 [2006/01/03(火) 12:16:41]
このアパートは、障害者と健常者が住まえる便利な家だ。
足の悪い人がつまづかないように、仕切りがなかったり段差がなかったり。
壁には、手摺が所々についている。
私はカーテンを開くと、朝の光が無数に降り注いでくれた。
「う〜ん!気持ちいい〜!」
私は全てのカーテンを開け、家に明かりを灯した。
カーテンを閉めているときには気付かなかった鳥の囀り。
私は窓に耳を当てると目を閉じ、その美しい音楽に聞き入った。
そして、朝食を摂るためリビングに入った。
リビングとキッチンはつながっており、私はキッチンへと向かった。
パンをトースターに入れ、ハムエッグを作る。
卵がフライパンに乗ったときの音がたまらなく私は好きだった。
ハムエッグが焼終わった頃に、トースターからパンが跳ね上がる。
私はハムエッグを皿に乗せると、パンを片手にテーブルに腰をかけた。
パンにマーガリンを塗り、それをかじる。
毎日、朝食は変えてはいたが、パンだけははずせなかった。
6 李音 [2006/01/03(火) 12:29:30]
(/≧▽≦)/新作スタートおめでとう!!
期待して読んでいきます〜♪(ぇ
頑張ってな!
7 可変式装甲/賢作 [2006/01/03(火) 12:32:03]
前のスレでは出現率がゼロに近くてごめんニャ(ぁ
今回は一番乗り&今回も色々と期待してるニャ
正直、まともに完結する確立が高いのは涼だからニャ(オイ
↑の『色々』はそんな意味もあるニャ
全国民が期待してるから頑張ってニャー!
8 我流 [2006/01/03(火) 12:36:12]
セバ子さんに李音に賢ちゃん!
声援ありがとう〜!
頑張っていくのでよろしくね〜!
9 我流 [2006/01/03(火) 13:04:54]
朝食を済ますと時計を確認し、服を着替えることにした。
上着は普通に着るが、スカートは長めにしておく。
私の中で、左足を極力見せたくないという気持ちがあったからだ。
服を着替えると玄関まで向かい、家から出る。
車を運転することのできない私は、公共機関を使うのが唯一の交通手段だった。
バス停で待つ時間というのは暇なもので、何をしていればいいのかわからない。
私は、腕時計をにらみつけながら時間をつぶしていた。
しばらく待っていると、バスが私の前に止まる。
音を立てながら開くドアを見つめ、バスの中に入ろうとした。
しかし、いつもより段差が高いのか左足が上がってこない。
「乗るなら早く乗って。」
バスの運転手からの言葉が胸に強く突き刺さる。
「ごめんなさい!」
次第に周りの視線が私に集まり出す。
(もぅ〜!誰か助けて!)
私がそう思ったときだった。
腕を握られ、ひっぱり上げられる。
私が驚いて顔を上げると、金髪の柄の悪い男性がそこにはいた。
「あ、ありがとうございます。」
男性は聞こえていないのか、私のほうすら見なかった。
バスがゆっくりと速度を上げて走り出す。
私はその男性の後ろで吊り輪を握り、男性の様子を伺った。
体からは成人のようだが、不自然なぐらい無表情。
バスに乗っていて何もしていないのに笑っているほうが奇妙だが、何か不思議な感じがしてならなかった。
10 我流 [2006/01/03(火) 15:15:46]
バスは私の目的地じゃない所でも止まる。
それは当たり前なのだが、乗客が下りるのを待つのも私には苦痛だった。
立っていると、左足が少しだけだが痛くなるのだ。
一応、足と義足の間にはクッションが入っているがそれでも痛いときは痛かった。
バス内は、乗客が下りた分だけ席が空く。
しかし、乗って来た人達でそれは奪われていく。
私は早く席に座ろうと必死になったが、座るところはなくなってしまっていた。
11 菜枝 [2006/01/03(火) 16:16:08]
初めましてぇ「「菜枝」」と申しますww
おもしろぃですっ!!
続き頑張ってサイwww
12 春夏 [2006/01/03(火) 16:18:09]
読みましたよ!
うん、今までとかなり変わったように思います。
『恋化草』に『魔女は微笑む』は感情がストレートで
まさに(夢中になってる)学生の恋愛!って感じで
勢いがありました。
それに比べてこの作品は
やや大人な雰囲気・落ち着きが出てるように思えます。
これからの展開が楽しみですね♪
無理せずに頑張ってください☆
13 我流 [2006/01/03(火) 16:22:36]
春♪菜枝さん♪ありがとうございます!
そうですね〜、まったり恋愛にしていきたいです。
14 藍 [2006/01/03(火) 16:49:16]
りょーちゃん(´∀`人)何
今回は一番乗りぢゃなかったゎ(ソコ?
頑張ってねw
15 まぃ [2006/01/03(火) 16:53:22]
新作ォメっ♪♪ww
頑張ってねー
なんか続きが気になるょ〜((o(^-^o)(o^-^)o))
16 那智 [2006/01/03(火) 16:56:33]
新作だね〜☆おめでと(o^-')b応援してます☆
17 我流 [2006/01/03(火) 17:03:17]
藍・那智・まぃありがとう♪
頑張るよ!
18 我流 [2006/01/03(火) 17:07:44]
《聖児の華》
バスが走り出すと、俺はすかさず空いた椅子に座った。
最近買ったばかりのバイクが壊れ、修理に出していることから今回はバスしかなかった。
窓を眺めていると、ビルやら店やらが流れて行く。
なんの見所のない町並み。
それでも、俺にはいい退屈しのぎになってはいた。
「きゃっ!」
バスが急ブレーキを踏むと、隣りに吊り輪で立っていた女性がふらつきだした。
さっきのバスへの上がり方といい、今のふらつき方といい、不自然な点が多過ぎた。
バスが発進すると女性は普通に立っていたが、足を見ると小刻みに震えていた。
俺はそれを見たが再び外の風景に目を戻し、見なかったような素振りをした。
しかし、後ろ髪をひっぱるような感覚。
俺の顔は自然と女性のほうを向いていた。
女性はリップでピンクに塗った唇をかみ締め、何かを食い入るように見つめている。
足は相変わらず震え、何かに耐えているようだった。
女性の目は涙で潤み、今にも泣き出しそうだった。
19 我流 [2006/01/03(火) 18:09:17]
俺はそれを見ていてもたっていられなくなり、その女性の手を引いていた。
俺の隣りに座り込む女性。
俺は、何もなかったかのように顔を窓に向けた。
「ありがとう…ございます…。」
女性の声はか細く、俺は振り向きそうになってしまった。
しかし、なんとか自分を抑え、しばらく黙り込む。
俺の左目にかすかに入る女性の足。
それは、いたって普通で健康な足にしか見えなかった。
俺は騙されたような気分になり、小さく舌打ちをした。
バスが停車すると、隣りにいた女性は立ち上がる。
「本当にありがとうございました!」
女性はさっきとはうって変わり、明るい声で俺に言う。
俺は、外を眺めたまま何も言い返すことはなかった。
バスのドアが閉まる音がすると、俺は前を向き直した。
20 我流 [2006/01/03(火) 20:59:37]
バスのフロントガラスからは、青い空と道路の層が分かれて見える。
俺から言わせれば、青い空は金持ちの人間達で煤けた黒い道路は貧乏で苦しんでいる人間達にも見えた。
ようは幸せになる奴もいれば、不幸になる奴もいる。
ただ、それだけのこと。
恐らく、このバスに乗っている人間達は後者であろう。
俺は、そういう悲観的な考えしか出来ない人間なのだ。
一定のスピードを保つバス。
その心地よい揺れは次第に眠気を呼び起こし、まぶたを下ろそうとする。
しかし、俺はその感覚に歯向かうわけもなく、思うままに目を閉じた。
目を閉じると数分で眠りに入る。
それでも、バスの走る音が聞こえてくる。
それは、浅い眠りだということを露呈した。
しかし、俺はそれでもよかった。
無駄に暇な時間を過ごすよりは寝たほうがマシなのだから。
21 我流 [2006/01/03(火) 23:20:36]
何分眠っていただろう。
目を覚ますとバスは停車し、乗っていた客の全員が下り出している。
俺は窓から風景を確認すると席を立ち上がり、金を払うとバスから下りた。
無数に行き来する車やタクシー。
高校生やカップル・会社員の群れが動き回っていた。
空からは太陽光が嫌というほど照り付け、青い空に化粧するように白い雲が漂っていた。
「聖児。」
後ろから声をかけられると、そこには赤い髪をした女性が立っていた。
「衣緒(いお)…早いな。」
衣緒は鼻で笑うと踵を返し、近くにあったベンチに腰をかけた。
「お前が遅いんだよ…。まぁ…それ以上に遅い奴もいるけどな…。」
女性とは思えないような低い声で話す衣緒。
テンションが低いのか、地声が低いのかわからないが変わった奴に間違いはなかった。
「下唇にピアスなんかして…。どんな神経してるんだお前は…。」
俺が衣緒の隣りに座ると、衣緒は眉間にシワを寄せ、不機嫌そうにそっぽを向いた。
「どこにでもいるだろうが。」
衣緒はそう言うと、溜め息をついてうつむいてしまった。
「…アイツから連絡は?」
俺が声をかけると、衣緒はうつむきながらそっぽを向く。
まるで、ひねくれた子猫のように。
俺はそんな衣緒を尻目に、人ゴミに目を走らせた。
しかし、それらしき人はいない。
「遅れるって…。」
隣りから投げやりに言い放つ衣緒。
俺は衣緒に視線を戻すと、衣緒の赤い頭をなでた。
22 misari [2006/01/04(水) 11:45:10]
我サマ新作おめでとうございます!!
misariですよ!!この作品も更新を楽しみに待ってますよ…
ずっとずっと……フフフ…。←嘘
23 我流 [2006/01/04(水) 12:38:30]
misari久しぶり〜♪
来てくれてありがとう!
24 我流 [2006/01/04(水) 12:44:19]
《衣緒の華》
似合うよって言ってほしかった。
髪を染めても、化粧を変えても聖児は褒めてくれたためしがない。
ただ、頭の上にある手だけが聖児のぬくもりを感じることができた。
私が中学生のとき、そこらの不良に絡まれたときからだった。
聖児は一人で飛び込んで来ると、無数に群がった不良達を倒していった。
中学生で弱い私を、聖児が守るように不良達を倒してくれた後は涙が零れていた。
涙を拭う私の頭を優しくなでてくれたのも、この手だった。
「衣緒…アイツが来るまで飯でも食うか?」
私が顔を上げると、無表情に私を見つめている聖児。
その瞳が愛しくて独り占めしたくて、でも、それができなくて。
私は聖児から視線をはずすと目を閉じ、かすかに吹く風に耳を傾けた。
(いつになったら聖児は振り向いてくれるの?)
風に語りかけて、返事を待つ。
しかし、風は静かに吹くだけでその答えを返してはくれなかった。
25 まぃ [2006/01/04(水) 14:46:44]
ぃろんな目線からで面白ぃーww
“アイツ”って誰なのか気になるーww(何
更新頑張ってねッ♪♪
26 我流 [2006/01/04(水) 14:48:59]
まぃー!!久しぶり!来てくれてありがとう♪
27 我流 [2006/01/04(水) 15:03:07]
「衣緒…眠いのか…?」
目を閉じた私に、聖児の声が聞こえてくる。
それが、私の耳の奥で谺していた。
私は目を開くと、聖児を見つめた。
「下唇にピアスしてると…キスしにくいよね…?」
私の言葉を聞いても、涼しげな顔をしている聖児。
その顔に腹が立ち、それなのに愛しかった。
「何言い出すかと思えば…。」
聖児は、溜め息をつくと立ち上がる。
その視線は、いつも私ではなく遠くばかり見つめている。
私も立ち上がり、聖児の目の前に立った。
「聖児のおごりだからね。」
私が声をかけると、やっと聖児の視界に私が入る。
聖児は、何も言い返すことなく歩き出した。
28 我流 [2006/01/04(水) 17:48:49]
聖児の一歩一歩は大きく、私が急ぎ足をしないとついていけない。
聖児はそれに気づくとスピードを落としてくれたが、それでも、早歩きをしてしまう私がいた。
「ついて来てるか?」
聖児は、背中越しに私に声をかける。
「お前と横に並んだら小さく見えるだろ。」
私はそれが悔しくて、最低限の抵抗をしてみせた。
しかし、聖児はそれに気づかない。
一緒にいても、遠くにいる感覚。
その感覚が、私に孤独感を与えていた。
横断歩道の信号が赤に変わると、前を歩いていた聖児は足を止める。
私が追いつけるのは、その一瞬だった。
聖児の隣りに来ると、聖児を見上げる。
私の顔よりずいぶん高い位置に、聖児の顔がある。
私は、しばらく横顔を眺めると横断歩道に目をやった。
信号が青に変わったことを知らせる音楽が流れ出す。
それと同時に、聖児の足は進み出した。
私も急いで聖児の後を追う。
(いつになったら…私とアナタの距離は縮むの?)
あの日から聖児に心を奪われた。
アナタは華麗に舞う蝶。
私はそれを追う子供。
埋まりそうで埋まらない距離。
私は、悲しくなったが聖児の背中を追い続けた。
29 我流 [2006/01/04(水) 20:09:44]
聖児は、ある喫茶店の前に立ち止まる。
私が追いつくのを確認すると、店内に足を踏み入れた。
「いらっしゃいませ。」
入るなり店員の声が私達に降り注いぐ。
「二名で。」
聖児が店員にそう言うと、近くのテーブルに腰をかけた。
店員が水を出すと、私はそれで喉を潤した。
聖児の歩く速度に合わせるのは私には辛かった。
ただ、ついて行かないと捨てられそうで怖かったのだ。
「衣緒…何か食うか?」
私は、聖児の瞳を見つめると黙り込む。
見つめるだけ見つめ、私を聖児の視界に入れておく。
いつ、私が聖児の瞳に写らなくなるのかわからないから。
「聖児を食べたい。」
私が言うと聖児は鼻で笑い、メニューを眺めている。
「聖児。」
私が声をかけると、聖児は溜め息をついた。
「衣緒、何が言いたいんだ?」
あきれたように私を見る聖児。
私が見つめると、聖児はまたメニューに視線を落としてしまった。
「聖…」
「衣緒もオムライスでいいな。」
私の言葉を聖児がかき消す。
「聖児!」
「すいません。」
再び私の言葉を遮ると、店員に注文を言う。
店員は注文を聞き終わると、メニューを持って引っ込んで行った。
「衣緒。」
聖児の声が私の名前を呼ぶ。
私は悔しくなり、返事もせず窓から外を眺めていた。
30 我流 [2006/01/04(水) 22:59:15]
《昶(とおる)の華》
地面に落ちていた携帯電話が震え出す。
俺は、それを拾い上げると開いて見た。
メールが一件入っている。
「衣緒からか〜?!」
期待を胸に、決定キーを押す。
しかし、次の画面に移った途端、俺の期待は儚く消えた。
「聖児からかよ〜…。」
俺は、中身を見ずにそのメールを消す。
踵を返すと、足元に倒れている三人の男。
胸ぐらを掴み顔を見ると、目は白目を向いている。
俺は、その男を仰向けにすると内ポケットを漁る。
すると、高級メーカーのマークが入った財布が俺に挨拶をする。
「いいもん持ってんじゃ〜ん!」
俺は、気絶している男の肩を叩き財布の中身を抜き取った。
「覚えとけよ〜。悪銭身に着かずって言葉!聞いてるわけないかぁ〜!残念!」
俺は、残り二人の財布から中身を取ると自分の財布に入れた。
細いビルの間を抜けると、一気に太陽の光とご対面した。
「いいねぇ〜!爽やかだ!」
俺は止めておいたバイクに跨がると、マフラーを吹かせ、発進させた。
「これ以上の遅刻はやべぇよな!」
俺から言わせても、聖児には逆らえない。
それは脅されてるとか、弱みを握られているからじゃない。
純粋に力の差。
一対一(サシ)でやったとしても勝ち目がないことぐらい、俺にはわかっていた。
31 明日羽 [2006/01/05(木) 00:18:00]
ってことで、遊びにきた♪
読んでないのに…。
これから、読みます故、しばらく
時間くださいねぇ。
ちなみに、読むの遅いから覚悟して
ください!(何を?)
32 我流 [2006/01/05(木) 00:20:31]
読んで下さるだけいいです♪→明日羽
33 たまご [2006/01/05(木) 00:23:22]
最初のほうだけ、ちらりと読ませていただきました。
とても面白そうですが…この量を読めるかどうか…
34 明日羽 [2006/01/05(木) 00:41:34]
よーみました☆
やっぱ、時間かかったナァ…。
リンクしてるンやね♪
面白いっス!!
これからも頑張れぃ!!
ってか、文章うまいなぁ…。
羨ましいよ!これからも、コレ読んで
技術盗みます(えぇ…)
35 我流 [2006/01/05(木) 01:24:08]
明日羽♪たまごさん♪ありがとう!
技術のあるところは盗んでいって下さいな(笑)。
36 我流 [2006/01/05(木) 12:31:31]
薄汚い煤けた道路を走り抜ける。
ヘルメットの隙間から、容赦なく風を切る音が聞こえてくる。
その音は、俺から言わせればハードロックのギターの音にしか聞こえなかった。
バイクを吹かすたび、歩道を歩く人達がこっちを見る。
俺は、その視線を感じるのがとても快感だった。
「行くぜぇ!」
信号が青に変わると同時にスタートを切る。
周りにいる車やバイクは、いわば俺のレース相手だった。
わざわざ狭い車間を蛇行するように抜き去る。
その度、鳴らされるクラクションに中指を立てて返事を返した。
駅の辺りまで来ると人の行き来が増える。
さすがの俺も人をひく気にはならず、スピードを落とした。
すると、ズボンのポケットに入れた携帯電話が震え出す。
「おっ!今度は衣緒からか?!」
俺は赤信号で止まっている車の間を抜け、コンビニの駐車場に止まった。
急いで携帯電話をポケットから取り出そうとすると、手がからまわりし携帯電話は地面に落ちた。
「あちゃーっ!」
俺は、額を叩くと携帯電話を拾い上げた。
携帯電話を開き、息を飲む。
「衣緒からでありますように!」
期待を込め、決定キーを力強く押した。
すると、携帯電話のディスプレイの中央に『衣緒』の文字が映し出された。
「やった〜っ!」
急いでメールを開き、文を読む。
しかし、俺はそれを読むやいなや首をうなだれずにはいられなかった。
37 まぃ [2006/01/05(木) 12:48:14]
“昶”なんて漢字ぁったんだぁーww(馬鹿
知らなかった……ww
昶みたぃなキャラ好きだなww(何。。
38 春夏 [2006/01/05(木) 12:57:40]
《昶の華》が今のところお気に入り♪
うん、短い文章で作り出される読みやすさが
昶の勢いを感じさせますね〜♪
これからも更新頑張ってください!
ファイトだ涼ちゃん!!
39 我流 [2006/01/05(木) 12:57:54]
まぃ〜!昶は変換で発見しました!
40 我流 [2006/01/05(木) 13:00:17]
昶が人気!以外!
春きてくれてありがとう!
41 我流 [2006/01/05(木) 18:45:30]
「何が『多分、俺のメールには返事がないと思うから衣緒の携帯からメールした。駅の近くの喫茶店にいるから、着いたら電話かメールをするように。by聖児』だよ〜…。衣緒の携帯からメールすんなよ〜…。期待すんだろうがぁ〜…。」
俺はとりあえず二人の居場所を掴むため、電話をしようとした。
もちろん、衣緒に。
メモリを開き、『受話器上げる』のボタンを押す。
すると、一定の音を刻みながら呼び出し音が鳴る。
俺は、衣緒が出るに違いないと踏んで電話をかけたのだ。
「はい…。」
その声は間違いなく衣緒だった。
「あっ!俺!昶!」
「わかってるよ…。今どこにいるの…?」
俺は、衣緒の声を聞いた途端テンションが一気に上がった。
バイクのエンジンを無駄に吹かし、周りに自分の喜びをアピールした。
「今ね!駅前のコンビニ!」
「わかった…。」
衣緒は、そういうとすぐに電話を切ってしまった。
「衣緒ったら!恥ずかしいがり屋さん!」
俺はメモリの衣緒の名前にキスをすると、向かい側の喫茶店から衣緒と聖児が出て来るのが見えた。
「せ、聖児の野郎〜っ!衣緒を独り占めしやがって〜!」
言葉では怒って見たものの、衣緒がこっちに向かっているのを見ると顔が勝手に綻んでしまった。
横断歩道を渡る聖児と衣緒。
「衣緒〜、俺はここだよ〜。」
俺は、自分の位置を示そうと手を大きく振る。
しかし、衣緒はおろか聖児すら手を振り返してくれなかった。
42 那智 [2006/01/05(木) 18:46:52]
聖児いいねぇー(何)
43 明日羽 [2006/01/05(木) 19:01:54]
知らぬ間に更新…。
昶人気かぁー。
アタシの小説の昶は、漢字が一緒でも
読み方違うんよね〜(何)
引き続き、更新頑張ってください☆
44 我流 [2006/01/05(木) 19:05:44]
那智!明日羽!
いらっしゃ〜い!
明日羽の小説では何て読むの?
45 春夏 [2006/01/05(木) 19:05:52]
ん〜、ちょっと昶くんは涼さまに似てるかな笑))
46 我流 [2006/01/05(木) 19:06:40]
はい(笑)?→春
47 明日羽 [2006/01/05(木) 19:08:44]
>>涼サン
昶で「アキラ」って読むんスよ☆
48 我流 [2006/01/05(木) 19:10:59]
なるほど…。初耳!→明日羽
49 明日羽 [2006/01/05(木) 19:13:38]
>>涼サン
普通じゃ、出てこないんだけどね〜…。
ってか、アタシの携帯では「アキラ」で
検索しても出てきません(えぇ)
アタシも、他に読み方あったのか!?って
驚きましたヨ。
50 我流 [2006/01/05(木) 19:17:58]
あきらと昶って全然違う気がするのは、僕だけ?→明日羽
51 明日羽 [2006/01/05(木) 19:21:00]
>>涼サン
アタシは違う気はしません;;
慣れましたから…。
何十回と「アキラ」って打ちましたから…。
メシ食って、更新しにいこう(何)
ってことで、落ち。
52 我流 [2006/01/05(木) 21:13:17]
《衣緒の華》
横断歩道を渡ると、バイクの前で手を振っている男性がいる。
前に歩く聖児は、何のためらいもなく近寄って行く。
「昶…遅いぞ…。」
「悪い悪い!っていうかお前衣緒の携帯からメールするなんて卑怯だぞ?!なぁ?!衣緒?!」
昶は、私のほうを見ると満面の笑みで言う。
声は怒っているのに、私を見る顔だけは笑っていた。
「何が卑怯なの。」
私は昶と言葉を交わすのがめんどくさく、適当に相槌を打った。
「衣緒?機嫌悪いの?」
昶が私の顔を心配そうに見る。
私は、昶の顔を見ると心配されている自分に腹が立ち、昶から目をそらした。
「今日の衣緒はいつにも増しておかしくてな…。」
冗談なのか本気で言っているのか、聖児が生真面目な声で言う。
(お前のせいだよ!)
私はそう思うと、地面にあった小石を蹴った。
53 楝華 [2006/01/05(木) 21:24:43]
(*゚ω゚)涼チャンガンバ
54 我流 [2006/01/05(木) 21:25:34]
Σ(゜ロ゜)<楝ちゃん!来てくれた!
55 我流 [2006/01/06(金) 10:57:30]
「聖児、今日はこんな昼間から何の用だよ?」
昶は不思議そうに聖児に問う。
普通、私もそれを聞くべきだったのだろうが、聖児に会えるなら理由はなんでもよかった。
「引っ越しするんだ。それでお前達にも手伝ってほしくてな。」
「はぁ?!マジで?!」
昶は嫌そうに聖児に返事をした。
聖児は、昶を説得するように話している。
(聖児は、私には説得しないんだ…。)
昶を説得する聖児を見ると、信頼されていると取っていいのか召使いとでも思われているのかわからなくなってくる。
私は、二人の話が終わるまで走っている車を眺めていた。
色々な車があり、親子連れや恋人が相乗りしている。
私もその車に聖児と自分が乗っていることを想像し、思いを馳せていた。
「衣緒、お前もバイクだろう?」
私が振り向くと、聖児と昶が私を見ている。
聖児は無表情に。
昶は満面の笑みで。
私は、二人に歩み寄ると溜め息をついて二人を見直した。
「バイクだけど…?」
「なら、お前のバイクを貸してくれ。」
聖児は、無表情のまま私を見つめる。
私は聖児をにらみつけると踵を返し、背を向けた。
「どうしても?」
私の問いに、黙り込む聖児。
私がこういう態度を取ったときは、交換条件があるときだとわかっているようだ。
56 我流 [2006/01/06(金) 15:49:30]
「何が条件だ?」
聖児のあきれたような声が聞こえて来る。
「なんならさ!衣緒が俺のバイクの後ろに乗れば?!」
昶の余計な口出しに、私はすかさずにらみを効かした。
「い、今のなしで…。」
昶をにらみで威圧すると、再び聖児に視線を戻す。
聖児は、無表情ながらも困っているようだった。
「引っ越しを手伝ってから決める…。それでもいい?」
私が聖児に聞くと、聖児は渋々うなずいた。
「お前が運転するんだからな。」
私が付け加えて言うと、聖児は溜め息で返事をした。
「バイク取って来るから二人共ここで待ってて。」
私は、二人にそう言い残すと駐輪場に足を運んだ。
バイクのロックをはずすとエンジンをかけ、そのまま引いて二人の元へ戻った。
バイクを聖児の前まで持っていくと、聖児は私を見る。
「行くんでしょ?乗りなよ。」
聖児がバイクに跨がるのを見て、私はその後ろに乗り込んだ。
聖児の腰に手を回すと手から聖児の温かさが伝わってくる。
私の胸は、小さく脈を打ち始めた。
57 misari [2006/01/06(金) 16:28:01]
昶の花が好きです!あと、衣緒の花も!!
58 我流 [2006/01/06(金) 17:01:35]
misari〜!!
久しぶりんこ!
59 misari [2006/01/06(金) 17:02:51]
久しぶりんこ!!です!
60 我流 [2006/01/06(金) 17:04:33]
mi゚_゚)ヽ(´∀`)
61 我流 [2006/01/06(金) 18:20:58]
バイクは音を立て道路に出る。
私は、後ろにいる昶を感じないくらい聖児を感じようとしていた。
こんな機会はめったになく、最初で最後かもしれない。
私は、聖児と接している部分全てから温もりを得ようとした。
「おい…、衣緒。」
「何…?」
「体調でも悪いのか?」
赤信号で止まると、聖児は奇妙なぐらい私に気を使う。
私は目閉じると、フルフェイスの中の聖児の顔を想像した。
フルフェイスの中の聖児は、相変わらず無表情で本当に心配しているかわからないような顔をしているのだろう。
でも、私はそれでよかった。
「衣緒。」って名前を読んでもらえるだけで幸せなのだから。
「体調…悪くない…。」
「そうか。」
聖児はそれだけ言うと、バイクを発進させた。
風が、バイクに乗る二人を包み込むようだった。
そう感じてるのは、恐らく私だけだろう。
一度でいいから、聖児の心のドアを叩いて見たかった。
62 藍 [2006/01/06(金) 18:22:32]
るるる〜りょーちゃんヽ(*´∀`)ノ(何
みんなそれぞれの華があって面白ぃ★
あたし的には澪の華が好きなんだけどw何
引き続き頑張れぃ★何
63 我流 [2006/01/06(金) 18:24:10]
あら!珍しい(笑)!
まだ、聖児と澪は展開してないからね〜。。→藍
64 藍 [2006/01/06(金) 18:25:52]
珍しぃね〜(何
澪ちゃん見たいな子は好きやけどなぁ。何
まぁ皆好きでふょ♪笑
65 まぃ [2006/01/06(金) 19:41:56]
衣緒がけなげ(?)で可愛ぃーww(何
昶ゎ悲しすぎるッww
66 我流 [2006/01/06(金) 21:42:15]
そうね〜。昶は今可哀相ねw
67 我流 [2006/01/06(金) 22:11:30]
《聖児の華》
しばらく走っているとトラックが一台、建物の前に止まっている。
そのトラックの横にバイクを止めると、トラックの窓が開いた。
「葛城さんですか?!」
「はい。」
「引っ越しセンターの宮城ですが、お荷物運び入れてよろしいですか?」
俺は浅くうなずくと、従業員は後ろの荷台を開けた。
荷台の中には大した物は入っていないが、その割に数は多い。
従業員は荷台に乗ると重そうな荷物を持ち上げていた。
「俺達も手伝います…。」
俺がそう言うと、従業員は呆気に取られた顔をする。
「いいから!いいから!」
俺の後ろから昶が荷台に飛び乗ると、従業員の持っていた荷物を奪い取った。
「すいません!小さな会社ですから人数がいなくて!」
従業員は、俺達に頭を何回も下げる。
俺も荷台に乗り込み、奥にある物から引っ張り出した。
「私も持つよ…。」
俺が荷物を持ち上げようとすると、衣緒が目の前に立ち塞がった。
「いいから、お前はあの小さいのを持っていけ。」
俺を見つめる衣緒の目はいつも反抗的で、今も何か言いたそうに立ちすくんでいる。
「衣緒、そこをどけ。」
俺の言葉に衣緒は舌打ちをし、横にずれる。
衣緒の舌打ちはいつものことだから、俺には気にならなかった。
荷台から飛び下りると荷物の重さが腕に加わる。
俺は状態を立て直すと、新しく住む家にそれを運び入れた。
「ここ、最近できたアパートですよね?」
従業員が物珍しそうに部屋を見渡す。
「はい。」
俺は適当に相槌を打つと、他の荷物を運び入れるべく家から出ようとした。
68 明日羽 [2006/01/06(金) 22:19:25]
更新お疲れサマでした。
何気に澪の華が気になったりして…。
とりあえず、これからもファイト☆
69 我流 [2006/01/06(金) 22:23:32]
あ〜…ごめん。順番が変わってくるからさぁ…。
待っててね♪→明日羽
70 明日羽 [2006/01/06(金) 22:24:34]
大丈夫☆気長に待ってるヨ!!
それまでは他の華を楽しんでるからぁ♪
71 我流 [2006/01/06(金) 22:48:49]
明日羽サンキュー!
その言葉が元気の源♪
72 明日羽 [2006/01/06(金) 22:52:52]
元気の源か☆
元気になって、いっぱい
更新してもらわなければネ♪
続き、楽しみにしてるヨ!!
どのように完結するのか
楽しみですな…(もぅ、完結に目が
いくアタシww)
73 我流 [2006/01/06(金) 22:54:59]
秘密じゃけぇ(ニヤリ
74 明日羽 [2006/01/06(金) 22:59:08]
だから、ドキドキワクワク
なんスよ☆
これからも読み続け、妄想を
膨らませておきます♪♪
76 我流 [2006/01/06(金) 23:06:34]
すると、前から重そうな荷物を運んでくる衣緒の姿がある。
たびたび荷物を下ろしては、姿勢を立て直し持ち上げる。
俺はそれに見兼ねて、衣緒に歩み寄った。
「…衣緒…たまには俺の言うことを聞いたらどうだ?」
衣緒は荷物の横から顔を出すと、俺の横を通り抜けようとした。
「衣緒!」
俺が声を怒らせて言うと、衣緒の足は止まる。
荷物を下ろし、踵を返す。
衣緒は俺をにらみつけると、腰に手を置いた。
「いいじゃねぇか!私だって意思があんだよ!お前の言うことばっかり聞いてられるか!」
「何?!」
さすがの俺も衣緒の言い草に腹が立ち始めた。
あの日衣緒を助けてから、親猫を亡くした子猫のようについて回っていた衣緒が牙を剥いて見せる。
最近の衣緒は、特にそういう態度ばかりとっていた。
77 我流 [2006/01/07(土) 11:15:56]
「何やってんだよ!二人共!衣緒!それ運んじゃいな!」
昶が俺と衣緒の間に割って入る。
衣緒は、舌打ちをすると荷物を運び入れに行ってしまった。
「おい〜、どうしたんだ?」
「…衣緒の態度が最近悪い。」
「仕方ないだろう?年頃の女の子だぜ?反抗的でも不思議じゃないさ。」
昶は外見よりもまっとうな意見を言う。
俺は昶の意見を聞くと、黙り込むしかなかった。
「聖児!早いとこ荷物入れちまおうぜ?その後は引っ張りパーティでもやりましょうや!」
昶は、俺の背中を叩くと荷台に飛び乗り荷物を運び出す。
俺は溜め息を一つ付き、荷台へ向かった。
四人でやったからか、予想より早く荷物を運び入れることができた。
「それじゃ、ありがとうございました!」
従業員は、頭を下げるとトラックを走らせ帰って行った。
早く終わったとは言え、空は既に夜が見え始めていた。
よく周りを見ると、そこには昶の姿しかない。
「衣緒は?」
昶は俺に目をやると、親指で方向を示した。
「ったく…。あの小娘が…。」
俺と昶は、引っ越したばかりのアパートの中に入った。
78 misari [2006/01/07(土) 11:59:33]
衣緒cかわいそう…。。・゚゚・(>_<)・゚゚・。
聖児kもっと優しくしてあげてぇ〜〜。
79 我流 [2006/01/07(土) 13:39:46]
misari(笑)。
涙飛ばしですな(笑)。
80 我流 [2006/01/07(土) 17:07:22]
すると、ベットの上に小さく丸まる衣緒がいた。
大きい態度の割りには、寝相は小さくまとまっている。
俺はそれを見て、鼻で笑ってしまった。
「背伸びしたい歳なんだって!俺やアンタは二十歳だけど、衣緒は十八だ。精一杯ついて来ようとしてるんだって!」
「そうか…。」
妙に説得力のある昶の言葉。
俺は、いつも昶の話に耳を傾けずにはいられなかった。
「聖児!何飲みたい?!」
昶は、俺の肩に手を置くと無邪気に笑う。
「そうだな…。チューハイを買って来てくれるか?」
「あいよっ!食べ物は俺が決めるからね〜!」
昶はそう言い残すと、家から出て行ってしまった。
81 春夏 [2006/01/07(土) 18:17:41]
背伸びしたいのは今の春も同じです。
年は関係ないと思ってみても、
でもやっぱり気にしちゃうんですよね。
…またこうも涼ちゃんの作る登場人物と
気持ちが被ってしまうと、なんだか本当に不思議ですね笑))
82 我流 [2006/01/07(土) 18:27:32]
オゥ!わざとじゃないよ!
たまたま、偶然!
…にしては回数が多いのはなぜ?
83 我流 [2006/01/07(土) 19:56:36]
《澪の華》
低床バスが私の下りるべきバス停で止まる。
低床のバスだけはあり、私の左足でも簡単に下りることができた。
夜に染まりそうな桜並木が、私の視界を楽しませてくれる。
暗くなっても、その淡いピンクは際立って見えた。
しばらく歩くと、私の住むアパートが見えて来る。
すると、暗がりにバイクに跨がった人と話をしている人がいる。
私は、その様子を遠目から見ていた。
「気をつけて行けよ。」
「わかってる!」
夜にもわかりやすい銀髪の男性は、フルフェイスをかぶりバイクを走らせて行った。
私はそのバイクを目だけで追った後、視線を元に戻した。
すると、そこには朝見た金髪の男性が立っている。
私は、それを見て駆け出していた。
しかし、左足は義足。
足があったときの様には走れない。
男性は踵を返すと、家に入ろうとしていた。
私の走るスピードでは追いつけない。
朝、助けてもらったことをなんとか御礼を言いたかった。
男性は、自分の部屋のドアノブに手をかける。
「待って下さい!」
私は、無意識のうちに声を出していた。
男性は、ゆっくりと振り向いた。
その外見は、まさに朝助けてもらった男性だった。
84 我流 [2006/01/07(土) 21:07:16]
「何か?」
男性の低い声が私の耳に入ってくる。
私は、左足を引きずりながら男性の前まで駆け寄った。
走ることの慣れてない私は、脈が上がり、息が切れている。
膝に手をあて、呼吸を整えると顔を上げた。
「今朝は…!ありがとうございます…!」
言葉を喋ると、整えたはずの呼吸が再び乱れた。
「はぁ…?」
男性は、何のことかわからないと言った口調だった。
私は息を整え直すと、深呼吸をして男性を見た。
「今朝!私がバスに乗れなかったときと座りたいときに助けてくれましたよね?!」
私がそう言うと、男性は目を細め悩み出した。
「あぁ…。」
男性は思い出した思い出していないのかわからないような声を出し、私のことを見る。
「…どこか悪いの?」
男性は、私の足を見る。
私がスカートを両手で抑えると、男性は不快そうな顔をして見せた。
「あ、あぁ!そういうつもりじゃなくて…。」
私は恥ずかしくなり、うつむかずにはいられなかった。
男性の溜め息が私の頭の上から聞こえる。
「すいません!」
私は、悪いことをしたと思い頭を下げた。
しばらく、重い沈黙が続く。
「あ、あの!このアパートに何か用ですか…?」
私は、沈黙を破ろうと声を出す。
男性は、首を回すとゆっくりドアに指を指した。
「そこに住むことにしたんです…。」
「えっ?!」
男性の指指す先は、私の部屋の隣りだったのだ。
「本当ですか?!私!その隣りなんです!」
男性は、無表情に私を見たまま顎に手を当てる。
その仕草に、私はなぜか目を放せなかった。
85 我流 [2006/01/07(土) 23:28:14]
「すいません…今日は挨拶の品持って来てないんです…。」
男性は顎から手を放すと、トーンを変えず私に言う。
「いいですよ!気にしなくて!あっ!私は如月澪(きさらぎ みお)って言います!」
男性は浅くうなずき、私の顔を見る。
私が何気なく微笑むと、男性はすぐ目をそらした。
「…じゃぁ…そういうことで…。」
男性は、踵を返すと私に背中を向ける。
「ま、待って下さい!」
私はつい男性の手を握り、制止させてしまった。
「…何か…?」
顔は相変わらず無表情だが、声は迷惑そうだった。
私は、その声を聞くとなぜ男性を制止したか考えた。
「あっ…!あの!…アナタのお名前を聞いてないんですけど…。」
私が恐る恐る言うと男性は小さな声で「あっ。」と言い、私の方を向き直した。
「葛城聖児です。」
私の耳の中に、聖児という響きが心地よく残る。
「聖児さん…か…。」
私は無意識のうちに、聖児の名前を口ずさんでいた。
「いい名前…。」
「えっ?」
「あぁ!なんでもないんです!すいません!あっ、ちなみに!私のことは澪でも如月でも好きなほうで呼んで下さい!」
私の一人走りで、聖児はあきれたように私を見ていた。
私は恥ずかしくなり、聖児から目をそらした。
「では…今後よろしくお願いします…。如月さん…。」
「あっ!はい!こちらこそ!」
聖児は私に浅く頭を下げると、自分の部屋に入って行ってしまった。
86 我流 [2006/01/08(日) 17:01:28]
《昶の華》
俺は、近くのコンビニに入ると籠を手に取った。
まずは弁当のある所へ行き、旨そうな物がないか物色する。
そして、自分の好きな物を籠に入れ、次は衣緒に何を買おうか考えた。
「衣緒は何が好きかな〜?」
上下左右にある弁当やおにぎり・サンドウィッチを見て回る。
しかし、俺には衣緒が何が好きかわからなかった。
「先に聖児の選ぶか〜。」
俺は、適当な弁当を手に取ると籠に投げ入れた。
その後も衣緒が好きな食べ物が何か考えたが、結局わからなかった。
俺は、携帯電話を開くと衣緒に電話をかける。
衣緒の寝起きの声が聞けると期待してのことだった。
呼び出し音が鳴る間、胸を踊らせる。
そして、電話を取る音がした。
「はい。」
俺は電話に出た人がわかった瞬間、携帯電話から耳を離した。
「ノォ〜!!衣緒の可愛い声じゃな〜い!」
俺は渋々携帯電話を耳につけ直すと、お互い黙り込んだ。
「昶?どうした。」
「どうしたじゃないわ!何で聖児が衣緒の携帯に出るんだって!」
半ば怒り気味の俺を怒らせるように鼻で笑う聖児。
「悪い悪い。いつもお前、俺じゃなくて衣緒にかけるからさ。」
「たりめぇだろ!何が好きで男に電話かけるんじゃい!」
俺は腹を立てて、聖児の返事を聞く前に電話を切った。
87 春夏 [2006/01/08(日) 19:46:01]
澪ちゃんかわいいですね〜♪
あたふたしているところが初々しい♪♪
88 我流 [2006/01/08(日) 19:56:51]
澪はまだ展開しないからしばらく待っててね。。
89 我流 [2006/01/08(日) 20:08:08]
そして、肩を落としながら酒のある所に通りかかった。
「ん?」
何気なく見る色とりどりの酒達。
「あ〜…、聖児がチューハイ飲みたいって言ってたしな〜…。」
俺は、チューハイを手に取ると籠に入れた。
そして、自分の分の酒を入れようとしたときだった。
俺の脳裏に素晴らしいインスピレーションが過ぎる。
俺は一缶酒を取ると、インスピレーションの通りに想像して見た。
「まず、三人で乾杯をする。そこで衣緒にバンバン酒を飲ませて…衣緒がベロベロに酔う…。そして…そこで俺がこう言う。もうこんな時間だ!帰らなきゃ!すると、聖児が時計を見て一言!そうだな…昶、衣緒を家まで送ってやれ…。そしてそして!俺が仕方ないなぁ〜、行くぞ!と衣緒に言う。ベロベロに酔った衣緒をバイクに乗せ、走り出す。すると、酔っている衣緒は熱いよ〜!っと言う!そして、俺が優しく衣緒に言う。そうか〜、なら休むか?衣緒はうん、そうしてくれと言う。さらに衣緒の酔いを回すために遠回りしながらホテルを探す〜!いい感じになったらそのままホテルイ〜ン!よっしゃ!決まった!」
俺はガッツポーズを決めると、籠の中にたくさん酒を入れた。
90 まぃ [2006/01/08(日) 21:35:08]
ぉ久ーww
ゎぁ、すっごぃ進んでるゃんー
91 我流 [2006/01/08(日) 23:32:30]
あっ!ごめん!まぃ!
92 コロロ//仔爾 [2006/01/09(月) 13:10:49]
涼ちゃぁぁんww
93 那智 [2006/01/09(月) 13:16:28]
やっぱ聖児好きだ〜!無表情なとこがグッド☆(何)
94 春夏 [2006/01/09(月) 15:58:58]
昶くん……素直な子だわ…笑))
95 我流 [2006/01/09(月) 17:37:55]
やべぇ〜…。。今日更新少ないなぁ。。
96 我流 [2006/01/09(月) 17:42:14]
そして、つまみを買うとレジに入った。
店員がレジ打ちをしている間も、計画を頭で繰り返し描きシュミレーションをし、成功だけを胸に店から出た。
バイクに荷物を入れ跨がると、携帯電話を取り出す。
「衣緒!今から帰るぜ!」
言葉と同じことをメールに打つ。
すると、フルフェイスをかぶっている間にメールが返ってきた。
俺は、急いで携帯電話を取り出すとディスプレイを見た。
『メールが届いています。』という画面を見ると、無性にテンションが上がる。
「衣緒〜!イン!」
力強く決定キーを押すと衣緒の名前が出る。
「なんだい?衣緒。僕がいなくて寂しいのか〜い?」
携帯電話に映る衣緒の文字にキスをすると、すばやくメールを開いた。
「何々〜?どこをふらついてるんだ、早く帰って来い。こっちは、腹減ってるんだ。by聖児?ハハッ!聖児からだよ〜。嬉しくてたまんな〜い…。」
俺はそれを見てしばらくしてから、急いで地面に 唾を吐いた。
「何で聖児にキスしなきゃいけないんだよ!勿体ない!大体衣緒の携帯はアイツの携帯かよっ!」
俺はそのメールを急いで消すと、バイクにエンジンをかけ道路に入った。
聖児からのメールで下がったテンションも、あの計画を思い出すと下がっていたテンションも上がってくる。
「待ってろよ!マ〜イハニィ〜!アンドホテ〜ル!」
俺はバイクのスピードを上げ、衣緒の待つ場所へ急いだ。
97 我流 [2006/01/09(月) 19:56:33]
《澪の華》
私は自分の家に飛び込むと、左足を引きずりながらキッチンへ向かった。
冷蔵庫を漁り、ある物全てを確認する。
そして、料理の本を開くと有り合わせでできるおいしいものを作ることにした。
レシピを決めると、材料を手に取り作業を始める。
急いでいるからか、上手く手が動いてくれない。
私は一度手を休め、深呼吸をした後作業をし直した。
次第にそれらしい匂いが立ち上ぼる。
私は味見をするとすぐ皿に盛り付け、玄関へ急いだ。
すると、不意に目に入る写真立て。
そこには、私と私の愛した男性が写っている。
「勘違いしないでよ?浮気じゃないんだから。」
私は、写真に映る彼にそう言うと写真立てを伏せた。
98 明日羽 [2006/01/09(月) 20:02:07]
おぉ!澪の華だ☆
ってか、行動おもしれぇ(笑)
そして、何より、昶が…笑えるよ、
色々と♪♪
さて、更新頑張ってくださいネっ!
99 我流 [2006/01/09(月) 20:14:29]
明日羽〜♪センキュー!
100 我流 [2006/01/09(月) 20:35:00]
100いった。
101 明日羽 [2006/01/09(月) 20:36:25]
おめでとーございまぁす!!
102 春夏 [2006/01/09(月) 20:38:45]
100おめでとうございます♪
涼さま早いですね〜、うん、頑張っていますもんね♪
これからも無理せずマイペースに更新頑張ってください☆
春はいつでも応援しています!笑))
103 アジテーター/賢作 [2006/01/09(月) 20:40:41]
(*≧∀≦)ノ100おめニャー!
いや〜、涼の更新速度には頭が下がって埋まってしまうニャ(笑
埋まり切ったまま応援を続けるニャ
104 我流 [2006/01/09(月) 20:42:24]
明日羽!春!賢ちゃん!ありがとう!
学校始まるから若干遅くなるけど。
105 那智 [2006/01/09(月) 20:44:40]
おっ、100じゃん!超おめ☆何
更新がむば〜♪応援してます☆
106 まぃ [2006/01/09(月) 20:45:37]
面白ぃー♪♪ww
視点が変ゎって、喋り方(?)も変ゎるから、楽しぃo(>▽<*)o
107 まぃ [2006/01/09(月) 20:46:17]
@◎◎ォメっ♪♪(↑に入れるの忘れてたー。。(馬鹿
108 我流 [2006/01/09(月) 21:26:42]
外に出ると横を向き、聖児の家の前に立つ。
私は、そこでも深呼吸をするとインターフォンをにらみつけ、気合いを入れた。
インターフォンを押すと、同じ音が三回ぐらい鳴る。
私の胸がその音を聞いた瞬間から小さく高鳴りだした。
しばらく、返事がなく私は立ちすくんでいた。
待っている間も、緊張で足が震える。
すると、インターフォンを取った音がした。
それがわかると、私の胸は、バスケットボールが跳ねるように高鳴りだした。
「はい…。」
「わわわ私!…如月です!」
「はい…?どうしました…?」
「あの!晩ご飯が余ってしまったのでどうかなって思いまして!」
聖児の声が聞こえなくなる。
私はそれがわかると、小さく溜め息をついた。
すると急にドアが開き、聖児が現れた。
私は驚き、つい後ろに退いてしまった。
聖児は、私のことを冷ややかな目で見ている。
私はそれを感じ取ると、手に持っていた料理を聖児に差し出した。
「これ…なんですけど…。いらないですよね…?」
聖児は、私の料理を見ると無表情に私に視線を戻す。
私はいたたまれなくなり、逃げ出したくなった。
「…すいません…。俺が挨拶の品持って行かなきゃいけない立場なのに…。」
私を見る聖児は、一瞬だけ申し訳なさそうな表情をした。
私はそれを見た瞬間、静まり返っていた鼓動が甦ってくる。
私は、そんな聖児を食い入るように見つめていた。
聖児が私の手から料理を盛った皿を取る。
私は我に返ると、聖児から目をそらした。
「ありがたく頂きますね…。ちょうど腹が減ってて…。」
私は聖児からその言葉を聞いた瞬間、嬉しくてたまらなかった。
踊るように高鳴る鼓動が、それを証明しているようだった。
109 我流 [2006/01/09(月) 21:27:43]
那智もまぃもありがとう!
これからも頑張るね!
110 plum sound//李音 [2006/01/09(月) 21:39:42]
100おめ〜♪
早い早い早い早いww何
これからも更新ファイトー!!(笑
111 藍 [2006/01/09(月) 22:22:38]
100おめでとぅ★
間違えて1000って打ったさ。笑
澪ちゃんの華!何
頑張れ〜♪
早いな。笑
112 我流 [2006/01/10(火) 15:05:33]
「お、おいしくなかったら!無理して食べないで下さいね!」
私がそう言うと、聖児は私の作った料理を一口食べてしまった。
私の鼓動が一気に不安の鼓動に変わる。
聖児は料理を飲み込むと、私を見つめた。
私は何を言われるか恐くなり、目を閉じてしまった。
「旨いですよ…。食べ終わったら皿返しに行きますんで…。」
「えっ…?」
私は、幻聴を聞いたような気分になっていた。
「旨い」って言ってくれたことが嬉しかった。
私は、高い所にある聖児の瞳を見つめていた。
聖児は、それに気づくとすかさず目をそらす。
私は、それを見てまた笑ってしまった。
聖児はそれに気づいたのか、再び不快な顔をする。
私は顔を整えると、聖児の顔を見直した。
「よかったら食べた後、料理の感想聞かせて下さいますか?」
私がそう言うと、聖児は無表情ながら困ったような顔をした。
私は、そういう仕草も見逃さずに見ていた。
「俺なんかでよければ…。」
「ありがとうございます!」
聖児は、私が頭を下げ終わるのを見ると家に入ろうとする。
「おやすみなさい!」
私が最後に声をかけると、一瞬聖児のドアを閉める手 が止まり、それからドアは閉まってしまった。
私は、それを見届けると自分の家に戻ることにした。
113 まぃ [2006/01/10(火) 16:35:50]
澪可愛ぃーww(何
でも衣緒もぃるし。。どーなるんだぁっ ((o(^-^o)(o^-^)o))
114 我流 [2006/01/10(火) 18:19:38]
まぃ〜♪毎回ありがとうね〜!
澪も衣緒も頑張れ(笑)!
115 我流 [2006/01/10(火) 20:44:22]
《昶の華》
バイクを走らせると次第に聖児の家が見えてくる。
「聖児の家イ〜ン!」
俺は、聖児の家の駐車場にバイクを止めると荷物を持つ。
計画のことを考えると、歩いているはずなのにスキップになってしまった。
「たっだいま〜!お待たせ〜!」
聖児の家に入ると、聖児が一人何かを食べている。
「お前、それ何よ?」
俺が聖児に詰め寄ると、聖児は俺に料理を掬ったスプーン向ける。
俺は、それを迷わず口に入れた。
「うんま〜い!えっ?!これお前が作ったの?!」
「いや…隣りの家の人がくれた…。」
「よかったな〜!…っていうかお前人が買い出し行ってんのにそりゃないべ!」
「悪い。」
しばらく聖児と会話をした後、買ってきた物をテーブルに並べた。
「衣緒…起きろ。」
「う〜ん!」
聖児が衣緒の体を揺すると、衣緒の小さな寝相は更に小さくなった。
「聖児、俺に任せろって!衣緒〜、ご飯だよ〜。」
「触るなぁ〜!!」
「えっ?何…?俺ってそんなに嫌われてんの…?」
俺は、衣緒の本音を聞かされたような気がして少し悲しくなった。
俺が悲しんでいる横で、聖児が衣緒を起こそうとする。
俺は、聖児が俺以上にひどい言葉を言われることを期待していた。
「う〜ん…。聖児…?」
俺の期待とは裏腹に、衣緒は聖児に向かって甘えたような声を出す。
これには俺も、首をうなだれてしまった。
「飯だ、早くベットから下りろ。」
聖児に言われ、渋々ベットから下りる衣緒。
テーブルの前に座る衣緒を見ていたら、計画のことを思い出し、俺は一人ハイテンションになった。
116 コロロ//仔爾 [2006/01/10(火) 21:20:35]
涼ぉ。
100までぉめれdww
コロロそのぅち追いつかれちゃぃそぉだゎww
117 我流 [2006/01/10(火) 21:41:01]
(´∀`)<コロちゃ〜ん♪
焦らなくていいから自分のペースでやりな?
118 我流 [2006/01/10(火) 21:53:55]
「衣緒!飲めよ!」
俺が缶を開け、衣緒の前に差し出す。
衣緒はそれを見ると、缶を手に取り一口飲んだ。
すると、衣緒の顔が見る見る赤くなっていく。
衣緒は俺の期待以上の酒に弱いようだ。
「ほら!衣緒!もっとイケよ!」
俺が衣緒に畳み掛けると、衣緒は素直に酒を飲む。
俺はそれを見て更にテンションが上がってきていた。
隣りでは、聖児が何か考えながらチューハイを飲んでいて、文句の一つも言わない。
俺はこれを好機と、衣緒に酒を飲まし続けた。
「もう無理〜。」
衣緒は、缶二本を飲んだところで横になった。
俺は、すかさずそこで計画通りに時計に目をやった。
「おっと!そろそろ帰らないといけないぜ!」
俺が言うと、聖児も時計に目を向ける。
「そうだな…。衣緒、お前も帰れ。」
聖児が計画通りの台詞を言う。
(よっしゃ〜!聖児ナイス!)
俺は心の中でガッツポーズを決めると、衣緒の様子を見た。
衣緒は、髪の色と同じような顔をしたまま上体を上げると俺を顔を見た。
「昶、お前衣緒を送ってやれ。」
ここで聖児のアシストがきて、俺の計画の後押しをした。
後は、俺が衣緒を抱えて外に出るだけ。
「衣緒!行くぞ!」
俺が衣緒の腕を握ると衣緒は素直に立ち上がり、俺に肩を抱かれながら外に出る。
119 春夏 [2006/01/10(火) 22:37:26]
こらこら笑))送り狼は最低だぞ!笑))
120 我流 [2006/01/10(火) 22:45:15]
春〜!十代にカモン!
121 春夏 [2006/01/10(火) 22:45:55]
了解です!
122 チャ〜 [2006/01/11(水) 16:42:05]
初めましてm○m
読ませて頂きました。イイですねぇ〜
この小説!!更新待ってますv
123 我流 [2006/01/11(水) 16:46:21]
チャ〜さんありがとうございます!
読みにくいかもしれませんが。。
124 misari [2006/01/11(水) 16:49:18]
我サマ〜〜!!新小説始めましたよ!!
125 我流 [2006/01/11(水) 16:51:04]
おぉ!おめでとう!
126 我流 [2006/01/11(水) 17:17:07]
というのが計画の予定だった。
しかし、衣緒の腕を握ると衣緒はすかさず俺の手を振りはらった。
「やだ!帰らない!」
衣緒は眉間にシワを寄せ、聖児のほうを見つめている。
俺は、計画と違った状況にどうしたらいいのか迷いだした。
「衣緒、言うことを聞け…。帰るんだ。」
聖児の説得が俺の計画を進める唯一の手立てだった。
(聖児!頑張れ!)
俺は心の中で聖児を必死に応援する。
しかし、衣緒は聖児の横に座ると聖児の肩に顔をもたれかける。
俺はそれを見た瞬間、一気にテンションが下がった。
「交換条件〜…。私を、ここに泊めなさい!」
衣緒は、目を閉じたまま聖児に言う。
「聖児!そりゃないだろ?!」
俺は計画を押し通すため、聖児に言う。
しかし、聖児は無表情に困ったような顔をすると俺のほうを見た。
「交換条件聞かなかったら、コイツ何するかわからないから…。今日は泊めてやることにする…。」
(えぇ?!)
聖児の言葉を聞いた瞬間、俺の計画はもろくも崩れ去った。
「そうだよねー…。じゃぁ、僕は帰ります。」
俺は、聖児にそう言うと聖児の家を後にした。
128 まぃ [2006/01/11(水) 19:45:45]
昶悲しーww
でもなんかぅヶるww(何
129 我流 [2006/01/11(水) 20:14:11]
まぃ〜♪
130 まぃ [2006/01/11(水) 20:17:18]
更新頑張ってねーッ☆★ww(何
131 我流 [2006/01/11(水) 20:19:30]
うぃ。
今から更新するべ。
132 我流 [2006/01/11(水) 20:25:16]
《聖児の華》
肩にもたれかかり、眠りについている衣緒。
あの日からずっと一緒に衣緒といて、衣緒の気持ちがわかっていないわけもなく、むしろ衣緒の気持ちは気づいていた。
変な言動をするのも、反抗的な態度を取るのも俺にアピールしているのだろう。
しかし、俺には衣緒を愛せるかどうか、いや、愛し方がわからないのだ。
「聖児…。」
寝言のつぶやく衣緒。
夢の中の俺は、衣緒を愛しているのだろうか。
俺自分自身に問いたが、その答えは見つかるはずもなかった。
何気なくテーブルにある皿を見て、澪のことを思い出す。
無邪気に微笑む姿を、俺の視界に入れてはいけないような気がしていた。
人の愛し方をわからない俺は、神様がきっと恋をするな人を愛すなと言っているに違いない。
俺は、そう思うと溜め息をついた。
時計を見ると、八時を過ぎている。
皿を返すのに、遅くなるのはまずいと俺は思った。
隣りで寝ている衣緒を起こすのも酷だと思う。
しかし、衣緒をどかさなければ皿を返せない。
俺は衣緒の肩を揺さぶり、起こすことにした。
衣緒は、肩をすくめると俺の腕にしがみつく。
俺は、どうすればいいのかわからなくなっていた。
しかし、澪の言葉を思い出すと皿をどうしても今日中に返せなければいけないような気がした。
俺は衣緒を抱き抱えると、ベットの上に下ろした。
髪のような真っ赤な顔は、気持ちよさそうな表情をする。
布団を衣緒に掛けると皿を持ち、家から出た。
133 春夏 [2006/01/11(水) 20:47:37]
ん〜、聖児くんは優しいですね。
この手のタイプに弱い春はもう聖児さんにメロメロです笑))
134 我流 [2006/01/11(水) 20:55:26]
春…また春を裏切ることになるやも(笑)!
135 我流 [2006/01/11(水) 22:42:49]
そして、澪の家の前に立つ。
しかし、インターフォンを押すに押せない。
(インターフォンを押して、まず何て言えばいい?)
俺は、その段階から悩み出した。
しばらく悩んだあげく、結局どうするべきか決まらないままインターフォンを押した。
インターフォンが鳴り止むと、少しの間が空く。
俺は、できることなら澪に出てきてほしくなかった。
「はい。」
しかし、期待と違い、澪の声が聞こえてくる。
俺は覚悟を決めると、言葉を発しようとした。
「聖児さん?」
俺が言葉を発する前に、澪は俺の名前を言う。
「そうです…。」
俺がまだ何も言わないうちからわかったことに、俺は驚いてしまっていた。
「やっぱり。ここのアパート、まだ私と聖児さんしか入居してないんですよ。」
インターフォンの向こうから、澪の笑う声が聞こえてくる。
俺はそれに納得すると、驚いていた自分が恥ずかしくなった。
「あっ!待ってて頂いていいですか?すぐ出ますので。」
「はぁ…。」
澪の声や笑顔を見ると、自分の中で何かが狂う。
俺はその感覚に、戸惑いを覚えていた。
しばらくするとドアが開き、澪が顔を出した。
澪は笑顔で俺を見るが、俺は澪を見れなかった。
「旨かったです…。なんと言うか…まろやかで…。」
俺がもらった料理の感想を言うと、澪は目を丸くして俺を見ていた。
「な、何か…?」
俺は、少し澪を見るとすぐ目をそらす。
澪に自分を乱されたくはなかったのだ。
「いや…聖児さんって…。やっぱり可愛いですよ!」
「…はっ?」
澪の予想もできない返事に、俺は戸惑ってしまう。
澪は、そんな俺の戸惑いを察したのか小さく笑う。
俺の心は、すぐ澪に乱されてしまった。
136 我流 [2006/01/12(木) 16:31:06]
「なんかね!聖児さんって、見た目は恐いけど中身が素直でこうなんていうかな〜?うん!とりあえず、可愛い!」
澪の表情が悩んだり微笑んだりして、それを見ていると羨ましくなってくる。
俺の中にもあるはずの感情を澪は素直に表現できるのに、それをできない自分が悔しかった。
「…怒っちゃいました…?」
俺の顔を澪が心配そうに覗き込む。
俺が横に首を振ると、澪は嬉しそうに微笑んだ。
「男の人って可愛いって言われるの嫌なんですかね?」
澪の真っ直ぐの視線が俺に注がれる。
俺は、条件反射で目をそらしそうになった。
「恥ずかしいの?」
「そんなわけ…!」
澪のほうを見ると、澪はしてやったりと微笑む。
俺の狂ってしまった心の歯車を、その笑顔を更に狂わせた。
「私の顔、可愛くも綺麗でもないけど…私は聖児さんの顔見たいんです。」
俺はその言葉を聞き、再び澪のほうを見てしまった。
照れるように微笑む澪。
俺もなぜか恥ずかしくなったが、澪から目を離さなかった。
「如月さんの顔…可愛いっすよ…。」
「えっ?!」
俺は自分で何を言ったかわからなかったが、頬を赤く染める澪を見るとそれなりのことを言ったのだと気づかされた。
「いや…、今のは」
「嬉しいな…。そんな風に言ってもらえて…。」
澪は、頬を赤く染めたまま俺を見つめる。
俺は、澪の瞳を見ていられなくなりうつむいてしまった。
「聖児さん…。また、差し入れさせてもらっていいですか…?」
「えっ…?まぁ…いいですけど…。」
俺の言葉を聞いた澪は、頭を下げると俺に微笑みかける。
「じゃぁ…おやすみなさい。」
澪はそう言うと俺に手を振り、家に入って行った。
俺は、しばらくその場を動けなかった。
澪と話していると、時間の感覚すら狂わせられる。
俺は溜め息をつくと、自分の家に戻ることにした。
137 misari [2006/01/12(木) 16:34:07]
澪と聖児……どうなるのぉ!?
138 まぃ [2006/01/12(木) 18:59:45]
澪ゎ可愛ぃけど、、衣緒が可哀想だょー(´_`。)
139 我流 [2006/01/12(木) 19:24:29]
まぃにmisari来てくれてありがとう♪
140 我流 [2006/01/12(木) 21:07:44]
《衣緒の華》
目が覚めると、そこには聖児の姿はない。
私はベットから下りると、周りを見渡した。
「聖児…?」
時計を見ても、飲んでからそう時間は経っていない。
私はふらつく足で立ち上がり、家の中を見て回った。
しかし、どこにも聖児の姿はない。
私はその場で立ち尽くし、あの日のことを思い出していた―
聖児と出会ったあの日。
家に戻った私を出迎えてくれる人がいなくなっていた。
「お母さん?ただいま。」
当時十四歳だった私には、その現実は受け止めきれなかった。
「お母さん…どこにいるの…?」
真っ暗になった部屋。
全ての部屋に電気を灯しても、母の姿はなくなっていた。
そして、母の部屋に入ると私は状況を理解した。
何もなくなった部屋。
引っ越して来たときみたいだった。
「私…捨てられたんだ…。」
小さくつぶやいた私。
それでも、母が帰って来ることを期待し待ち続けた。
141 春夏 [2006/01/13(金) 18:36:53]
衣緒ちゃんの過去ですね……気になります!
更新無理せずに頑張ってください♪
応援しています☆
142 まぃ [2006/01/13(金) 19:33:04]
衣緒……(ノд・。)
ぅち、こーゅーの弱ぃー。。。泣きそぅ……(何
143 我流 [2006/01/13(金) 21:15:41]
まぃ、春サンキュー!
144 我流 [2006/01/13(金) 23:22:40]
いつになっても帰って来ない母。
私は寂しくなり、家を飛び出した。
制服のまま駅を歩く。
「お母さん?お母さん、どこ?」
暗闇に染まる駅前には不良が溜まり、私を気味悪く見ていた。
しかし、私は母を捜すことで一生懸命で気にもならなかった。
しかし、不良達は私を取り囲んだ。
餌に群がるハイエナみたいな不良達。
私は恐くなり、逃げ出そうとした。
しかし、一時的に逃げれても逆にそれは逃げ場のない場所に追いやられただけだった。
獣と化した不良達は私に詰め寄ってきた。
私は恐くて恐くて、どうしていいかわからなかった。
「やめろ!触るなぁ!」
必死に応戦しても、女一人では歯も立たなかった。
「何をしてる…。」
そのとき、私の目の前に現れたのが聖児だった。
群がる不良達を難なく倒していく聖児は、まるで獅子のようだった。
「大丈夫か…?」
優しく聖児は私の頭をなでてくれた。
私は安心してしまい、涙を流していた―
それから、私は聖児に頼りきりだった。
聖児がいれば、母なんていらないとさえ思ったぐらいだった。
145 春夏 [2006/01/14(土) 13:11:58]
ん〜、聖児くん素敵過ぎて
これから裏切られると思うと切ないですね苦笑>>
更新頑張ってください♪
146 まぃ [2006/01/14(土) 13:19:42]
聖児カッコィィょーww
ぅち惚れるからww(歯?
147 那智 [2006/01/14(土) 13:28:46]
聖児バリかっこいい……(誰)
148 我流 [2006/01/14(土) 15:06:54]
お三方同じような感想ですな(笑)。
149 我流 [2006/01/14(土) 20:37:37]
「聖児…。」
我に返ると、私は外に飛び出した。
すると、そこに聖児はいた。
聖児は、私に気がついたのか踵を返す。
「起きたのか…。さっきまで部屋にいたんだが…。これを吸いたくなってな…。」
聖児は、煙草を持った手を少し上げる。
「そう…。」
私は捨てられてないとわかると、聖児が愛しくなった。
聖児の隣りは、私の居場所。
自分で勝手に決めた。
私は聖児から煙草を奪うと、それを吸った。
「おい…。」
「間接キス。」
私は煙を吐くと、煙草を聖児の口に戻した。
聖児は、何食わぬ顔でそれを吸う。
(少しはためらえよ…。)
私はそう思ったが、何も言わなかった。
「聖児…私ね…。」
「うん?」
「…聖児がいなくて…捨てられたと思った…。」
「…そうか…悪かったな…。」
聖児の隣りは私の場所。
例え、聖児がそうは思っていなくても私の居場所はそこだと思っている。
誰がなんて言おうと、私は譲る気はない。
150 我流 [2006/01/14(土) 21:08:52]
150。
151 藍 [2006/01/14(土) 23:41:37]
澪ちゃん(´・ω・`)何
更新頑張れw
152 我流 [2006/01/15(日) 01:13:39]
えぇ?!衣緒の話だったのに(笑)!→藍
153 まぃ [2006/01/15(日) 11:13:22]
ぅちゎ衣緒を応援するーッww(何
だって可哀想だもん。。。
でも、澪がなんで義足なのかも気になる……ww
154 我流 [2006/01/15(日) 11:16:04]
まぃ!応援ありがとう!
155 misari [2006/01/15(日) 11:17:43]
我サマがんばー!!d(*⌒▽⌒*)b
156 我流 [2006/01/15(日) 12:16:43]
《澪の華》
いつもと違うような朝が来る。
目が覚めた瞬間から、爽やかで暖かい陽気なのに眠気すらない。
布団から出ると、左足を見る。
思い出すのは、あの人のこと。
私は思い直し、車椅子を手繰り寄せた。
いつもの過程でカーテンを開けて回る。
義足をつけるたび、気が滅入りそうになるが朝の光で癒された。
朝食のパンを焼いて、ふとカレンダーを見る。
すると、『休み』という字が目に入った。
「あっ!今日休みじゃん!早起きして損した〜…。」
私は独り言を言うと、手に持っていたパンを皿に戻した。
(寝起きがよかったのはこういうことね…。)
椅子の背もたれに背中をあずけ、思いにふける。
私一人しかいない部屋。
朝の光で明るくなっているリビングも、どこか寂しく見えた。
「散歩にでも行こうかな!」
私はパンを食べ切ると、私服に着替え家から出ようとした。
そこで、玄関に伏せてある写真立てに気づいた。
私はそれを手に取ると、それをしばらく眺めていた。
「ごめんね…、私だけ…。」
私の中に悲しみが甦りそうになり、写真立てを立て直すと外に出た。
157 misari [2006/01/15(日) 12:19:15]
あげ。
158 我流 [2006/01/15(日) 12:40:57]
misari♪あげサンキュー。
159 藍 [2006/01/15(日) 16:29:29]
澪ちゃん好きやもん(ィミフ
皆好きです(*´∀`)笑 >涼
160 我流 [2006/01/15(日) 16:34:44]
藍♪澪好きですな(笑)。
161 我流 [2006/01/15(日) 16:39:56]
すると、そこには見知らぬトラックが一台止まっている。
トラックの運転席から従業員らしき人が降りて来ると、聖児の家のインターフォンを鳴らした。
聖児は、家から出て来るなり従業員と話していた。
私の視界には聖児を中心として、その他の花壇や建物がバックとなって一つの絵のように見えていた。
聖児と従業員はトラックに近づくと話を続け、それからトラックの荷台に乗っているバイクを下ろし出した。
聖児が従業員に浅く頭を下げると従業員も頭を下げ帰って行く。
そこで、私の中の絵画は終わってしまった。
聖児は、下ろしたバイクに触れると跨ぎ出した。
跨いだまま、回りを見ると何かを確認しているようだった。
「聖児さん…?」
私の口が勝手に聖児の名を発している。
しかし、振り向いた聖児を見ると聖児のほうが私に気づいてくれたようだった。
聖児はバイクから降りると、私に浅く頭を下げる。
私も頭を下げると、しばらく話すことなく沈黙が続く。
「えっと…朝食…食べました?」
私は黙り込んでしらけた雰囲気が嫌になり、思いついた言葉を発してみた。
聖児は言葉にはせず、首を横に振るだけだった。
「そっか…。私、暇なので作りましょうか?!」
私が言うと聖児は頭をかき、腕を組むと悩み出した。
そんな、聖児の仕草を私は観察する。
私の本能としてなのか、視線を聖児からはずせないでいた。
162 我流 [2006/01/15(日) 19:36:19]
「そんな…気を使ってもらわなくても」
「聖児さん、朝はいつも何食べてるんですか?」
聖児が、何か言おうとするのを私は防いだ。
なぜなら、聖児から断られると次がなくなるような気がしたから。
ただの隣人だけど、私と何か近いモノがあるような気がしていた。
それが勘違いでも、私にしては何の問題でもない。
「…コンビニで…」
「ダメですよ!栄養偏っちゃうよ?体大切にしなきゃ!」
聖児の返事は、返ってくる前からわかっていた。
それも、なぜかわからないけど私にはわかっていた気がする。
「じゃぁ!出来たら持って行きますので待ってて下さいね!」
「はぁ…。」
ほぼ強引だったが、押し切ってしまった。
163 我流 [2006/01/16(月) 17:46:30]
私は、寂しくもあった。
左足を失って、義足なしでは歩けなくなった。
愛すべき人をなくし、自由をなくした。
したいこともできない。
してほしいとも言いにくい。
私はそんな中、一人でやってきた。
本当は寂しくて仕方ない。
人と繋がりたい一方で、恐かった。
同情や可哀相と思われるのが嫌なのだ。
「健常者の人ならそんな目で見ないでしょ?!」
そう皆に言ってやりたくて仕方なかった。
私は家に入ると、キッチンに立つ。
フライパンで食材を炒めたり、聖児のことを考えるだけで寂しさは抑えられた。
仕事があれば仕事に没頭できたが、休日はそうはいかない。
私は一品作ることに、聖児の感想を聞くのが楽しみになってきていた。
ふとキッチンからリビングを見る。
さっきは少し変わり、どこか活気づいて見える。
寂しがり屋な私を元気づける光達。
その光達を見ると、私も誰かの光になりたいと思わずにはいられなかった。
164 まぃ [2006/01/16(月) 21:07:23]
そっかぁ。。。澪にそんなことがぁったのか。。(何
165 我流 [2006/01/16(月) 21:16:29]
まぃ〜(泣)。
きてくれてありがとう〜!
166 我流 [2006/01/16(月) 23:07:56]
《衣緒の華》
ドアの閉まる音で目を覚ますと、聖児を見つけた。
「どこ行ってたの…?」
私の問いに、聖児は返事を返してくれなかった。
私は、布団から出ると聖児を見つめた。
聖児は、何も言わず私を見てくれる。
昨日の夜、男女二人きりならするべきことも聖児はしてくれなかった。
私をベットに寝かせると、聖児は座って寝てしまったのだ。
「聖児はさー…女に興味ないの?」
聖児は、あきれたように溜め息をつくとテレビのリモコンに手を伸ばす。
私は、それを奪い取ると背中の後ろに隠した。
「衣緒…返せ…。」
「やだよ、私の話を聞いて。これは交換条件だよ。」
私の言葉を聞くと、聖児は大きく溜め息をついて私を睨みつける。
私も睨み返し、臆さないようにした。
「聖児は女に興味ないの?これ一つの質問。」
「何個あるんだ…?」
「さぁ?」
聖児の瞳に次第に怒りが乗ってくる。
私は、それを感じ取るとすかさず目をそらした。
「…質問に答えてよ…。」
私の言葉に、返ってくるのは溜め息だけ。
私の心は、寂しさで潰れそうだった。
167 我流 [2006/01/17(火) 19:41:19]
「興味ないわけではない…。」
聖児が溜め息混じりに言う。
そこに、私は隙間なく返事を返した。
「そう、次の質問ね。なんで昨日何もしてくれなかったの?」
「はっ?」
私は聖児の瞳を見直した。
しっかり見て、聖児の思いを知ろうとした。
しばらく、聖児は黙り込むと目を閉じてしまった。
悟られたくないのか、私を視界に入れたくないのか。
いずれにせよ、私は聖児から目を離さなかった。
「衣緒…何を言ってるんだ…。」
「わかるでしょ?女の子に言わせないで。」
聖児は溜め息をつき、立ち上がった。
無表情のまま、私を上から見下ろしている。
「質問に答えなよ!」
私は、一緒の目線で話してほしかった。
聖児は私を見て首を横に振り、どこか行ってしまった。
誰もいなくなってしまった部屋。
私の心を一層寂しさと不安で溢れさせる。
私は聖児がどこ行ったのか、部屋を捜し回った。
168 春夏 [2006/01/17(火) 19:44:52]
ん〜、聖児くん……この色男め笑))
169 我流 [2006/01/17(火) 19:51:23]
最近、話がおかしい気がします(笑)。
170 まぃ [2006/01/17(火) 19:52:46]
衣緒……(何
ぅぅー、展開が気になるねーww
171 我流 [2006/01/17(火) 20:03:00]
まぃ!まぃの言葉がありがたい!
172 我流 [2006/01/18(水) 20:48:55]
すると、家のインターフォンが鳴る。
私が取ろうとすると、聖児が現れインターフォンを取ってしまった。
「はい…ありがとうございます…。」
聖児はそう言うと、玄関に向かって歩き出す。
「ねぇ?誰が来たの?昶?」
私は聖児の後ろからついて行く。
しかし、いくら呼びかけても聖児は振り向いてくれなかった。
聖児がドアを開けると、そこには女性が立っていた。
胸まで伸びた髪に、清楚な装い。
甘いコロンの匂いは、大人そのものだった。
「彼女さん?」
その女性は、私を見ると微笑みかける。
私は目を合わせることが出来ず、目をそらした。
「いえ…。それよりすいません…。料理…。」
「うぅん!いいの!よかった、多めに作っておいて。」
私から見る二人は理想のカップルで、私はそれを眺めていることしか出来なかった。
「皿…食べたら返しに行きます。」
「わかりました。そのときはまた感想下さいね!」
聖児と女性のやりとりが終わると、聖児は、女性から受け取った料理を手にリビングに向かって行った。
「聖児!あの人は誰?!」
私の焦りと裏腹に、聖児は落ち着いて見せる。
聖児は私の質問にも答えず、あの女性からの料理を食べ始めた。
「聖児!あの人は誰なの?!」
聖児は、溜め息をつくと手を休めた。
「隣りの人。」
それだけ言うと、聖児はまた手を動かし始める。
私の心は、怒りより先に悲しみが出てきてしまいそうになる。
私が聖児の食べていた皿を手ではたくと、皿は床に落ちて割れてしまった。
173 春夏 [2006/01/18(水) 23:06:53]
衣緒ちゃん…切ないね。
女は嫉妬のかたまりですから……苦笑>>
174 まぃ [2006/01/18(水) 23:21:28]
衣緒……。。。
なんかなんか……(何
続きが読みたぃww
175 カイ [2006/01/18(水) 23:48:22]
今の今までりょーちゃんの新連載に気がつかなかった自分って何!?
頑張れー今から読む!(爆
176 カイ [2006/01/19(木) 00:19:05]
え、何々!?
何か昶がウケるよ!?
ってか俺ついていけない!
恋愛についていけない!
取り敢えず昶がウケる!(爆
じゃ!(何しに来たよ
177 我流 [2006/01/19(木) 07:23:52]
カイちゅん久しぶり♪最近、更新できてないからついてきて(笑)。
178 我流 [2006/01/19(木) 19:33:19]
「衣緒!!」
聖児は、立ち上がると私の肩を握る。
怒りのこもった手は、私の肩に痛みを伴わせる。
その痛みが心まで届くようで、私は悲しかった。
「聖児が悪いんだよ?!私の質問に答えてくれないから!」
「だからと言ってやっていいことと悪いことがあるだろ?!」
「じゃぁ!何で私を相手にしてくれないの?!寂しいの!聖児のそばにいたいの!」
私は胸に溜めていたモノを吐き出していた。
無我夢中。
気づけば、頬を涙が伝っていた。
179 まぃ [2006/01/19(木) 22:23:41]
衣緒……でも澪も。。(何
微妙なトコだねー。。
180 我流 [2006/01/19(木) 22:36:05]
まぃを複雑な心境にしてみた(笑)♪
181 まぃ [2006/01/19(木) 22:41:37]
だってこれ複雑だょーww(何
続き……ww(歯
182 コロロ//仔爾 [2006/01/20(金) 13:39:47]
涼ぉぉぉぉぉ
183 我流 [2006/01/20(金) 18:42:59]
コロちゃん♪
184 我流 [2006/01/20(金) 20:24:09]
《聖児の華》
わかっていたのに、泣かせてしまった。
いつも一緒にいれば、いくら鈍感な奴でも気づく。
衣緒の言動に、いつも怯えている自分がいるのがわかる。
告白されても、絶対意にそってやれない気がしていた。
小さく震える衣緒は、涙も拭かずうつむいている。
俺は床に落ちた皿の破片を拾い集め、それを見ようとはしなかった。
卑怯な自分。
はっきり言っていれば、衣緒の気持ちを少しは楽にしてやれるだろう。
しかし、それは反対に衣緒を捨てることになる。
捨てられる恐怖を知る衣緒に、そんなことは断じて出来なかった。
破片を拾い集めていると、何かが落ちてくる。
「衣緒…?」
顔を上げると、衣緒は衣服を脱ぎ出していた。
「衣緒!何してる?!」
衣緒の手を握ると、衣緒が俺の顔を見る。
衣緒は、ピアスを付けた下唇を噛み締めると俺を睨みつける。
涙で潤ませた目では、いつもの反抗的な目つきにはなりきれないでいた。
「だって…!こうでもしないと…!聖児が近くにいるって…!感じられないんだもん…!」
不意に衣緒の手を握る手に、涙が落ちる。
それは俺の手の上で降り注ぎ、落ちていった。
「抱いて!お願いだよ…!寂しいよ…!お願い…!」
衣緒にもう自分を保とうとする意識はなく、肩を震わせ、つぶやいていた。
その小さなつぶやきを聞いていると、俺は俺に対する怒りが沸いてきてしまった。
衣緒の頭を抱き寄せても、何も感じ取れない。
恋や愛の類いのモノは、衣緒に対して持てていなかった。
強く握り締められる服からは、衣緒の必死な思いが浮かび上がっていた。
185 春夏 [2006/01/21(土) 09:03:21]
女の子を泣かせる男は最低です。
でもいつも優しいだけの男も最低です。
何が言いたいのかわからなくなっちゃった笑))
186 我流 [2006/01/21(土) 11:15:12]
春の言うとおりだ!
187 我流 [2006/01/21(土) 14:49:41]
「ごめん…衣緒…。」
「嫌だ!聖児…!そんなこと言わないで!お願い…捨てないで…!」
衣緒の本音を聞いた。
『捨てないで』という言葉から、あの日の痛みが伝わってくる。
必要とされていないとわかったあの日。
衣緒は、どんな気持ちで母を捜したのだろう。
ぬくもりを欲し、ついて来ても俺は衣緒の中の孤独を増やすだけだった。
胸の中で泣く衣緒に、俺は何もしてやれなかった。
「ごめん…帰るね…。」
衣緒はそう言うと服を拾い上げ、逃げるように出て行ってしまった。
俺はその背中を目で追うばかりで、追いかけてやることすら出来なかった。
音を立ててしまるドア。
耳に余韻が残り、部屋中を悲しみで包み込む。
俺はしばらく立ち尽くすと、再び皿を拾い集め始めた。
割れた皿を拾い終わると、澪にどうやって謝ろうか考え始める。
何も考えないと、衣緒のこと考えそうで何か考えてそれを打ち消していた。
考えた結果、俺は素直に謝ることにした。
ただ、衣緒が割ったとは言わず自分の責任として。
188 我流 [2006/01/21(土) 19:03:45]
澪の家の前に立つと、インターフォンを押す。
俺は小さく深呼吸をし、澪が出るのを待った。
「聖児さん?食べ終わりました?」
「あ、あぁ…はい…。それでですね…謝りたいことがありまして…。」
俺はそこまで言うと、なぜか衣緒のことを思い出してしまった。
しかし、今考えるのはそんなことではないと思い直し、言葉を発しようとした。
「皿…割れちゃいました…?」
「えっ…?!……はい…すいません…。」
澪の言葉には、いつも驚されていた。
自分の気持ちを読まれているような感覚。
それは、とても奇妙な感じすらした。
「そっか…。仕方ないですね…。」
澪の寂しそうな声を聞くと、罪悪感が沸いてくる。
もしかしたら、大切な物だったのかもしれないと心の隅で思うだけで焦ってきてしまった。
「弁償します…!すいません!」
「えっ…?」
俺の心で、こんなに焦ったのは初めてだった。
人を殴ったりしても、悪いと思ったことがなかったのに澪の寂しそうな顔を想像するだけで罪悪感は膨らんでいた。
189 我流 [2006/01/22(日) 07:53:36]
しばらくしても、澪からの返事はない。
俺がインターフォンを押し直そうとしたときだった。
急にドアが開き、澪が顔を出したのだ。
「さっきぶりです。」
澪が微笑みながら言う。
そんな澪を見ていると、自分の顔も綻びそうになった。
「あー…皿見事に粉々ですね。」
澪が俺の手にある割れた皿の袋を見て言う。
それを俺は、なぜか背中の後ろに隠してしまった。
「聖児さーん。隠してもダメですよー。」
澪は俺に笑いかけると、俺のバイクに指を指した。
「聖児さんのバイクに乗せて下さい!そしたら許しますよ!あっ!皿は私がもらいますね!」
澪は、俺の手から割れた皿の入った袋を取ると家に入れた。
「バイクー…。ダメ?」
俺は澪に顔を覗き込まれ、つい後退りしてしまった。
「わかりました…。乗せて上げます…。どこに皿が売ってるんですか…?」
俺は、早くも澪のペースにはまっていた。
澪は、俺に笑いかけるとバイクに歩み寄った。
「皿はいらないから、ドライブに行きたいんです!あれ?バイクはツーリングかな?」
首を傾げる澪を見て、俺の顔の力が抜ける。
澪は驚いた顔をすると、俺に駆け寄って来た。
「あーっ、笑ったぁ!そっちのほうがいいですよ!可愛いし!」
澪といると、自分が変われる気がした。
自分にないもの全てを持つ澪。
俺の心の中で、何か熱いモノが沸き上がってくる。
初めての感覚に、俺は戸惑ってしまっていた。
190 コロロ//仔爾 [2006/01/22(日) 12:27:19]
澪ちゃんと聖児がぃぃ感じゃゎww
191 那智 [2006/01/22(日) 13:22:46]
ぐぁー、複雑なとこ来たなぁ。せつねぇ(涙)
聖児〜……。
誰応援しようワラ
192 我流 [2006/01/22(日) 15:24:20]
コロちゃん〜、お久〜♪
誰にする(笑)?→那智
193 コロロ//仔爾 [2006/01/22(日) 15:39:15]
ぉ久!!
澪チャン×聖児は結構好きゃ`
衣緒チャンなんかかゎぃそぉで…(泣
ちなみにコロロゎたぶん衣緒チャンファンだゎ。
194 我流 [2006/01/22(日) 15:43:09]
コロちゃんは衣緒派で(笑)。
195 我流 [2006/01/22(日) 15:48:26]
《昶の華》
「1・2!よっしゃ〜っ!」
俺は、自宅のサンドバックを殴りつける。
計画通りにいかなかった昨日を思い出すと腹が立って仕方なかった。
「何でだよ〜!うまくいかないな…。恋は…。」
ベットに寝転ぶと天井を見上げる。
小さな工場を借り、改造して作った家。
屋根はボロボロで、黒ずんできていた。
すると、携帯電話が不意に鳴る。
「はいはい〜。」
それを開き、決定キーを叩くと衣緒の文字が出ている。
「どうせ、聖児なんだろ?」
俺の期待は薄く、適当に決定キーを押していく。
しかし、よい期待の裏切りに俺は驚いてしまった。
「きょ、今日家に行っていい?!返事待ってます?!お〜!衣緒よ〜!」
俺は、急いでメールを打とうとした。
しかし、思い止まり少し考えて見た。
(これが聖児からの悪戯だったら嫌だな…。ここはいっちょ電話だろ?!)
俺はそう思い直すと衣緒のメモリを開き、『受話器上げる』のボタンを押した。
「衣緒!衣緒!」
呼び出し音がなるたび、俺の鼓動は高鳴る。
早く衣緒に電話に出て欲しいという気持ちで一杯だった。
196 まぃ [2006/01/22(日) 19:39:22]
何も知らない澪を責めるゎけにもぃかなぃし。。
でも衣緒もかゎぃそぅだし。。。(何
ぅー、微妙ッww(歯
197 我流 [2006/01/22(日) 19:58:22]
まぃちゃ♪みんな困惑ぎみ(笑)。
198 我流 [2006/01/22(日) 20:02:07]
「はい…。」
俺は衣緒ということは第一声でわかったが、どこか違う。
いつものわざと低くした声ではなく、本当に低くなり涙声になっていた。
「今からそっちに行っていい?」
携帯電話の向こうから、衣緒の鼻をすするのがわかる。
何があったのかわからないが、衣緒が泣くようなことだとわかった。
「あぁ…気をつけて来いよ…。」
「うん…ありがとう…。」
いつも、衣緒には除け者扱いされていたりしたが相手にされていないわけではなかった。
聖児がいなければ二人で話すし、割りに真剣な話もした。
しかし、話すたびに俺の中で衣緒は大きくなっていた。
「衣緒に元気を分けてやるかぁ!」
サンドバックを殴ると、サンドバックは左右に揺れる。
俺はそれを止めると、緊張しきった鼓動を落ち着かせるように深呼吸をした。
199 那智 [2006/01/22(日) 20:06:39]
やっぱ聖児だな(爆)
複雑だぁ……(何)
200 我流 [2006/01/22(日) 20:22:58]
200〜♪
201 我流 [2006/01/23(月) 21:19:57]
しばらくすると、軽快なバイク音がする。
そして、シャッターで出来たドアをノックする音が聞こえた。
「カモーン!衣緒!」
俺が呼ぶとシャッターが上がり、衣緒の姿が見え始める。
俺は、それを見ただけで落ち着いていられなかった。
「何?カモーンって!」
衣緒は、俺に歩み寄ると笑いかける。
やはり、携帯電話で話していたときのようにどこか元気がない。
衣緒は、俺の手作りベットに腰をかけると俺のほうを向き直した。
「どうしたんだ?元気ないぞ?」
俺は、出来るだけ神妙な雰囲気にならないように軽く言ってみせた。
すると、衣緒は似合わないぐらいに表情を笑顔にしている。
俺のわかりやすい気遣いを気遣ってか、逆にぎくしゃくしてしまっていた。
「どうしたの?衣緒らしくしかめっ面のほうが俺は好きよ?」
「何それ!私、そんなにしかめっ面してないよ!」
楽しそうに笑う衣緒だが、目だけは嘘をつけない。
泣いてしまったのか、目が充血していたのだ。
「衣緒!俺に話してみろよ!楽になるぜ?!」
俺の言葉に、衣緒の表情が一気に暗くなる。
口元は微笑んでいても、伏し目がち。
衣緒は立ち上がると俺の前に立ち、うつむいていた。
「う〜ん…昶にはね〜。何話そうかな〜…?小さい頃のことでいいかな?」
顔を上げると、衣緒はまた微笑んでいた。
「衣緒、ふざけてないでさ。話してみろよ。」
俺が相槌を打つと、衣緒は踵を返しサンドバックの前に立った。
衣緒はサンドバックをリズムよく殴ると、揺れるサンドバックを止める。
そして、それに額をつけると目を閉じていた。
「今日ねー…。私、やっぱり弱いんだなって思った。」
「いや!衣緒は強いだろ?!そこらの不良には負けないだろ?!」
俺がふざけて言うと、衣緒は便乗して笑ってくれる。
でも、笑ったらすぐ暗い表情になっていた。
「昶…聞いてくれる?」
「あぁ、俺でよければ。」
聖児のいない、俺と衣緒だけの時間。
それは、俺にとって喧嘩よりもビッグイベントだった。
202 まぃ [2006/01/23(月) 21:47:14]
昶チャーンス……ww(何
衣緒も落ち込んでるみたぃだしー、、、
どーなっちゃぅんだろー ((o(^-^o)(o^-^)o))
203 まぃ [2006/01/23(月) 21:47:40]
ぁ、A◎◎ォメっ♪♪ww
最近ボヶてるゎww(歯
204 我流 [2006/01/23(月) 21:53:32]
まぃちゃ〜♪ありがとうね♪
205 那智 [2006/01/23(月) 22:41:55]
200おめだわさ☆★☆
206 我流 [2006/01/23(月) 23:12:21]
ナッチセンキュー!
207 春夏 [2006/01/24(火) 17:55:18]
200おめでとうございます♪
早いですね〜笑))
これからも無理せず頑張ってください!応援しています☆
208 我流 [2006/01/24(火) 18:57:39]
春〜♪体調よくしてよ〜!
209 すずね [2006/01/24(火) 19:15:15]
長いなぁ…やっと半分読みおわたよぉヽ(;´Д`)ノけっこう面白いねぇ!!澪可愛い♪♪
210 我流 [2006/01/24(火) 19:18:38]
すずね〜♪悪いわ〜…長くて。。
211 すずね [2006/01/24(火) 19:31:59]
我流しゃん(*´艸`)
140までいったよぉ!!大丈夫♪全部よむから(o^-’)b
212 我流 [2006/01/24(火) 19:34:34]
読むの早いな!
213 すずね [2006/01/24(火) 19:37:31]
ハハハ( ̄ω ̄)何
けっこう読むの早かったりw10代のスレァゲといた☆
またきまつ(´ー`)ノ
214 我流 [2006/01/24(火) 20:31:39]
《昶の華》
衣緒は、俺の隣りに座ると溜め息をつく。
首を回し、長めに息を吐いた。
「昶にも話したよね?私が親に捨てられたこと。」
「あぁ、聞いた聞いた!」
まだ昼ということもあり、窓からは光が差し込んでいた。
隣りにいる衣緒もそれを感じるのか、目を閉じ涼しげな顔をしていた。
「衣緒〜。話の続きは?」
「あぁ、ごめん。…私ね…一人だった…真っ暗な部屋で…誰もいなくなってて…。」
「親父さんもいなかったんだっけ?」
「うん!離婚して私とお母さんだけだった…。でも…私はお母さんが必要だったけど…お母さんはそうじゃなかったのかも…。」
俺にはわかっていた。
衣緒は、こんなことを話に来たわけではないということを。
何かもっと別のことを聞いてほしいのではないのか。
俺は、衣緒の本当の気持ちを聞かせてもらえないことが悲しかった。
「昶…人は一人じゃ生きられないよ…寂しすぎるもん…。」
「…だな…。」
しばらく、俺と衣緒は黙り込む。
それは、話題がなくなったからではない。
この小さな工場の雰囲気を楽しんでいたのだ。
215 すずね [2006/01/25(水) 06:49:45]
読み終わった(・∀・)
めっちゃ複雑ねぇ〜 うちゎ聖児と澪を応援するわぁ☆
216 我流 [2006/01/25(水) 07:23:58]
Σ(゜ロ゜)<朝に読んでくれたの?!頑張ったな(笑)!
217 我流 [2006/01/25(水) 15:16:17]
「そうだ!衣緒!遊びに行こうぜ?!」
「え〜、どこに?」
「どこでもいいから!スカッとしようぜ!」
衣緒は悩み出すと、すぐに俺のほうを向き微笑んだ。
「私、ゲーセン行きたい!」
「OK!よしっ!行くか!」
衣緒と俺は、立ち上がるとシャッターを上げ外に出た。
フルフェイスをかぶると、バイクに跨がる。
衣緒が合図を出すとバイクを走らせ、ゲームセンターに向かった。
前を走る衣緒の背中は小さく、まだ幼さがあるように見える。
それは、俺の概念からなのかもしれない。
しかし、衣緒は精一杯背伸びをして俺達についてくる。
そういうところからも、衣緒の幼さを感じていた。
218 まぃ [2006/01/25(水) 16:55:25]
衣緒ー……。。。
負けるなッ(何
219 我流 [2006/01/25(水) 16:57:59]
負けるな〜…。。。
俺。。
220 まぃ [2006/01/25(水) 16:59:10]
頑張れ涼ッ☆★
221 すずね [2006/01/25(水) 18:10:48]
衣緒わ自分に素直でイィ子ねぇ(*´艸`)
朝早く起きすぎたからよぉ♪
222 我流 [2006/01/25(水) 18:24:21]
すずねにまぃ〜!
ありがとう!元気出たさ!
223 すずね [2006/01/25(水) 18:46:26]
落ち込んでたの??(´・ω・`)我流しゃん
224 我流 [2006/01/25(水) 20:51:58]
ゲームセンターの駐車場に入り、バイクを止める。
衣緒がフルフェイスを取ると、髪を左右に揺らす。
俺は、衣緒の仕草に見とれていた。
「おい!昶!」
「あ、あぁ…!ごめんごめん…。」
俺の中で、衣緒が幼く見えてもそれが衣緒であることには変わりなかった。
だから、衣緒が無理して背伸びする姿を見ると切なくなる。
その背伸びは、誰のためなのか。
「昶!何してんだよ!」
衣緒の声で思考が、ストップする。
目の前にいる衣緒は、不機嫌そうに眉間にシワを寄せていた。
「ごめん!行こうか!」
「ったく。」
衣緒は、舌打ちするとゲームセンターに入る。
しかし、その歩く姿はどこか身軽でスキップしているようにも見えた。
225 まぃ [2006/01/25(水) 20:55:52]
昶と衣緒って可能性もぁるかもーww(何
226 我流 [2006/01/25(水) 21:57:19]
(´⊇`)<どうかな〜(笑)。
227 我流 [2006/01/25(水) 22:00:39]
ゲームセンターに入ると、すでに衣緒の姿はなかった。
目で周りを見渡すと、衣緒はあるゲーム機の前で立っていた。
「…衣緒…パンチングマシーンやんの…?」
「うん!昶!百円くれ!」
「あっ!はい、どうぞ!」
衣緒が百円を入れると、ミットが上がってくる。
衣緒はグローブをつけた手を回すと、ミットを殴りつけた。
ミットは勢いよく後ろに倒れ、ゲーム機の画面には『98』の文字が出ていた。
「…衣緒…お前女…?」
「あっ?何か言った?」
「いや…別に…。」
俺は『98』出たことも驚いたが、次に殴りつけたときには『100』を超し、更に度肝を抜かれた。
「昶!やった!100出たよ!」
「う、うん…やったね…。」
「よしっ!頑張るぞ!」
俺の家にいるときとは違い、衣緒は自然に笑顔になれている気がする。
俺でもこんな風に笑顔にできるんだと、衣緒の笑顔は自信をくれるようだった。
「昶!次行こっ!次!」
「おう!今度はどれだ?!」
「あれ!あれやりたい!」
衣緒から笑顔は途切れなかった。
いつもはそんなに笑わないのに、今日はよく笑顔になる。
それが素なのか偽りなのかわからないが、俺は衣緒といれるだけでよかった。
228 すずね [2006/01/25(水) 22:02:39]
複雑なのが憎いわぁ(*´艸`)ぇ
みんな上手くいっちゃえばイィのにぃ
229 我流 [2006/01/25(水) 22:21:41]
すずね〜(笑)。そうだよね〜!
うまくいけばいいのに!
230 すずね [2006/01/25(水) 22:53:37]
そぉ書いたらみんなHappyendだ(・∀・)イィね♪
231 春夏 [2006/01/25(水) 23:01:07]
入れるだけでいいなんて、初々しいですね〜♪
青春ですね〜笑))
232 我流 [2006/01/25(水) 23:03:06]
春ちゃ〜ん!久しぶり!
遅い青春(笑)!
233 我流 [2006/01/26(木) 16:12:07]
「う〜ん!遊んだな〜!」
「そうだね…。」
ご機嫌な衣緒とは反対に、俺の財布の中身はなくなっていた。
(衣緒…加減しろよ…。)
そう思ったが、すっきりしたような顔をする衣緒を見るとよかったような気がした。
「う〜ん!」
衣緒が隣りで背伸びをしたと思ったら、いきなり目つきが変わりだした。
「衣緒?」
「お母さん…。」
「えっ…?」
衣緒は勢いよく走り出すと、俺もそれを追った。
俺が全力で追っても衣緒には追いつかない。
衣緒は外に出ると、立ち止まっていた。
「衣緒…!どうしたんだ…?」
俺が衣緒の顔を見ると、衣緒は何かを見つめている。
俺もそれを見ると、黒い車とそれに乗り込む人達がいた。
「お母さん!待って!」
再び衣緒が走り出す。
しかし、それを振り切るように車はゲームセンターから出て行ってしまった。
234 我流 [2006/01/26(木) 20:42:56]
《衣緒の華》
間違いなく母だった。
少し痩せた印象はあったが、見間違いじゃない。
私は急いでバイクに跨がるとフルフェイスをかぶり、エンジンをかけて走り出した。
「衣緒?!」
昶の声が聞こえたがそれどころではない。
道路に出ると黒い車を探す。
「あれだ!」
私は、方向転換すると信号で止まる車に向かって行った。
黒い車の横につけ、助手席の窓を覗き込む。
黒いビニールで隠された窓から見える女性の顔。
それは、私を捨てた母の顔だった。
「お母さん!私!衣緒だよ?!」
私は助手席の窓を叩いていた。
驚いた顔をする母は何かを運転手に伝え、車を急発進させた。
「待って!」
私は後を追おうとしたが、行き交う車に邪魔をされ車は先へ行ってしまう。
信号が青になった瞬間に、速度規制を大きく破り走り出した。
いつの間にか空は更け、暗くなっている。
風を切って走り、あの黒い車の後を追った。
黒い車が止まっている場所に辿り着き、母が建物に入るのを見届けた。
235 まぃ [2006/01/27(金) 16:25:06]
衣緒のぉ母さん……?!
ゎぁー、悲しぃ。。(´_`。)(何
236 我流 [2006/01/27(金) 16:42:45]
まぃ!いや〜、毎回ありがとうね♪
237 我流 [2006/01/27(金) 17:01:16]
門の前に、警備員らしき人が二人。
力で押せば、いけないわけではない。
私はバイクを止め、様子を伺うことにした。
がたいのいい警備員が二人を相手に、私にどこまでできるか。
よく考えると、難しいとわかった。
しかし、あの日私を置いていった理由を聞きたかった。
ただ、それだけを。
私は思い直すと、フルフェイスのまま玄関まで歩いて行った。
「おい、貴様!止まれ!」
案の定、一人の警備員に腕を掴まれる。
私はすかさず裏拳で鼻を折り、もう一人の警備員の足に蹴りを入れた。
のたうち回る二人を置いて、建物の中に入る。
外の異変に気づいたのか、黒いスーツに身を包んだ男達が現れた。
右から五人。
左から五人。
うまくいっても、どちらかの五人しか倒せない。
それでも、私は母に会いたかった。
「オラァ!」
まず、右側の男の一人の脛を割り、それを見て周りの男達が憤慨し襲いかかって来る。
私は外に出ると、急いでバイクに乗った。
それから走って来る男達に向かって突っ込んで行った。
男達の群れは一気に建物への道を開け、私はその中に入っていった。
フロアにスピードをそのままにドリフトしバイクを止める。
すると、階段やエレベーターに鉄柵がかかってしまった。
「くそ!」
周りを見ると、入って来た玄関にも鉄柵がかかっている。
気づけば私は、閉じ込められていたのだ。
238 すずね [2006/01/27(金) 18:24:41]
ぇ!!せっかく会えたと思ったらワナ??Σ(・ω・;)
めっちゃ切ないよぉ(泣)
239 我流 [2006/01/27(金) 20:16:26]
すずねちゃま♪
240 春夏 [2006/01/27(金) 20:33:46]
衣緒ちゃんピンチですね!
やぁ〜…助けてあげたいけど助けられないこのもどかしさ!笑))